<山本敦のAV進化論 第36回>

ニール・ヤングのハイレゾプレーヤー「PonoPlayer」が到着!音質&ハンドリングを速報レビュー【動画あり】

山本敦

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2014年12月17日

今回の試聴は、リファレンスのイヤホンにソニーの「XBA-Z5」を使って、はじめに付属のイヤホンケーブルによるシングルエンド接続のサウンドを試聴。続いてソニー純正のバランス接続用ケーブルに交換して、バランス駆動の音を聴いた。

ソニーの「XBA-Z5」で試聴してみた

まずはマイケル・ジャクソンの「XSCAPE」から『Love Never Felt So Good』(96kHz/24bit・FLAC)を試聴。初めて聴くPonoの音は、とにかく分厚い低域に圧倒された。量感、アタックともにむやみに強調されている感じはないのだが、とにかくビビッドで存在感がある。ボーカルもそれに埋もれずにボールドで芯が太い。力強くストレートに耳の奥まで届いてくるが、マイケルの繊細な声質にはやや不釣り合いだろうか。抑揚は控えめで、無駄な色づけはされていないナチュラルな感触。ハイトーンのキレ味はもう少し欲しいところ。ギターのカッティングは音の粒が揃っていて軽快。ベースやドラムスの低域だけでなく、ピアノやシンセの中域も濃いめだ。滑らかで音のつながりはスムーズだが、あと一歩の繊細さと立体感も欲しい。

「設定」項目のメニュー一覧

再生の設定項目。バランス出力モードや、ラインアウトの出力レベル調節などを設ける

ノラ・ジョーンズの「Come away with me」から『The Nearness of You』(192kHz/24bit・WAV)を聴きながらボーカルをチェックした。ぱっと聴いて、やっぱり声質がやや厚め。腰の据えた定位感やストレートな力強さ、ちょっとウェットな艶めかしさもあって良いのだが、息づかいなど細部のディティールがもう少し出てくると嬉しい。

ディスプレイのスリープ時間や、本体内メモリーの使用状況などを表

背景はダークとライトから選べる

クラシックは「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 アレクシス・ワイセンベルク/ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリンフィル」のピアノコンチェルトから『第1楽章:モデラート』(96kHz/24bit・WAV)を試聴。壮大なオーケストラの演奏を堂々と力強く再現する。何より低域の押し出し感の強さが印象に残る。中低域の一体感とバランスは良いのだが、高域の音がやや中低域に押され気味。ピアニッシモのパートで展開する木管楽器の音色などは、もう少し細部が描き込まれれば楽器ごとに音色の違いや変化が見渡せるようになると思う。空間の広さや奥行き感は上手に引き出されている。

ジャズはビル・エヴァンス・トリオの「Waltz for Debby」から『Milestones』(192kHz/24bit・WAV)でチェックした。ウッドベースの低域はフロアの底から突き上げてくるようなたくましさ。ベーシストの指が弦を弾いた瞬間に、音圧がぶつかってくる様子が脳裏にイメージとして浮かんでくるようだ。ピアノの音色も負けじと力強い。サスティーンにも深みがある。ドラムスはキックやスネアのフォーカスが引き締まったタイトで筋肉質な音像だ。

■バランス駆動は「期待以上」

続いてセッティングをバランス接続に変更して、同じ楽曲を繰り返して聴いてみた。

あらためてバランスモードでPonoPlayerを試聴

マイケル・ジャクソンはソニーXBA-Z5の得意とする透明な空気感を描くようになって、リズムのキレ味やスピード感が一段と高まった。声の響きにも豊かさが加わって、ディティールの解像力も格段に上がる。ハンドクラップやパーカッションなど細部のアレンジがよく見渡せるようになり、エレキギターのカッティングも色鮮やか。気分が高揚してくる。低域の打ち込みが鋭さと透明感を増すので、演奏のテンションが張り詰めてくる。ピアノやシンセの和音もほぐれがよく、バンドの音の定位がクリアになった。

本体にケーブルをつないで、設定からバランスモードに切り替えると「ケーブルを正しくつないで使いましょう」というアラートが出る

シングルエンド接続とバランス駆動での音の違いを確認

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