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折原一也がレポート

<IFA>湾曲/直下型/4K有機EL − テレビの最新トレンドと画質インプレッション総まとめ

公開日 2014/09/08 12:24 折原一也
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サムスンと同じく湾曲型で攻勢を仕掛けているのがLG電子だ。自社パネルのIPS液晶、そして4Kも含むOLEDのパネルともに湾曲型を展開している。同社モデルの湾曲度合いは半径5,000ミリとサムスンに比べ緩やかだ。ブース内にズラリと湾曲型を並べ、未来的なデザインをアピールしている。

LG電子も湾曲型をデモ。OLED中心のデモだが液晶もあった

なおLGは大型・ハイエンドモデルで有機ELを中心に据えている。有機ELは容易に画面を曲げられる特性を持つため、こちらのほうがより自然な形と呼べそうだ。

なお、湾曲型のテレビそのものは上記2社以外にも多数見られ、例えば日本メーカーでもソニーがIFA 2014で発表した唯一の新モデルがカーブド型のS900シリーズ(関連ニュース)だった(日本での発売は未定)。

ソニーが発表した唯一の新モデルも湾曲型

また、湾曲型パネルは各テレビメーカーがパネルメーカーから調達できるため、中国メーカーでもラインナップを揃えるなど、一部メーカーが展開する特別なモデルというより、すでに薄型テレビの一般的な選択肢の一つとなっている。

中国メーカーの「CHANGHONG」による湾曲型4K OLED。LED版もラインナップ

ただし、市場に出回る薄型TVの主流がカーブド型に替わるかというと、それほど普及は進んではいないのが現状だ。すでに欧米で湾曲型テレビを販売しているメーカー関係者らによると、現在でのセールス面での構成比は「フラット型がほとんど」だという。特にサムスンは湾曲型を今後のトレンドとして「流行らせたい」意思があるのは間違いないが、市場にどれだけ受け入れられるかは、まだまだ見極めが必要だろう。


■4Kの隆盛で直下型バックライトに再び脚光が集まる

さて、“形状”以外のトレンドも見ていこう。4Kがハイエンドテレビの主流になると同時に復権してきた技術がある。液晶テレビの直下型バックライトだ。

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