フラグシップ機にも投入している技術を継承

KEF、スピーカー新「Rシリーズ 」7機種。“MAT”技術採用/Uni-Qドライバーも改良

公開日 2023/02/07 18:00 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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KEFは、スピーカー「Rシリーズ」を刷新、Metamaterial Absorption Technology(MAT)を搭載しUni-Qドライバーも改良した新「Rシリーズ」を2月7日より発売を開始する。フロア型スピーカー3機種、ブックシェルフスピーカー1機種、センター(LCR)スピーカー2機種、ドルビーアトモスサポートのイネーブルドスピーカー1機種の合計7機種で構成される。

MATテクノロジーを搭載した新「Rシリーズ」。写真はトップモデルとなる「R11 Meta」(ウォールナット)

価格は以下の通り(以下税込)
・フロア型スピーカー
R11 Meta 902,000円(ペア)
R7 Meta 657,800円(ペア)
R5 Meta 547,800円(ペア)

左から「R11 Meta」「R7 Meta」「R5 Meta」

・ブックシェルフスピーカー
R3 Meta 363,000円(ペア)
R3 Meta専用スタンド 99,000円(ペア)

「R3 Meta」(専用スタンドとセット)

・センタースピーカー
R6 Meta 308,000円(1本)
R2 Meta 198,000円(1本)

上から「R2 Meta」「R6 Meta」

・イネーブルドスピーカー
R8 Meta 198,000円(ペア)

「R8 Meta」

新「Rシリーズ」では、ユニットに発生するノイズを吸収するというKEFの独自技術MATを採用。フラグシップである「The Reference」にも投入している技術を、より手頃な価格のRシリーズへと継承した。同社では、ステレオ再生はもちろんホームシアターシステムの構築においても優れた音響性能を実現するとアピールしている。

ステレオのみならずホームシアター構築もできる

型番も整理され、主要ラインナップである「R11」「R7」「R5」「R3」はそれぞれMetaが末尾につくかたちとなるが、センタースピーカーは「R2c」から「R2 Meta」に、イネーブルドスピーカーも「R8a」から「R8 Meta」に改められている。

MATをRシリーズに応用するにあたり、同軸ドライバー「Uni-Q」はさらに細部がアップデートされて最新の第12世代に。厚さ11mmのアブソーブ素材をドライバーの背面に設置したことに伴い、ウェーブガイドの開口部を広げより自然な音響を実現したとのこと。またミッドレンジモーターとシャーシをデカップリングすることで無駄な共振の低減を図ったほか、トゥイーターのダンパーも再設計されている。

第12世代Uni-Qドライバーはさらに進化

ウーファーユニットはアルミニウムとペーパーのハイブリッド構造で、パワーハンドリングをさらに改善。力強い低音が入力された時の伸び代はさらに確保されているという。

アルミニウム/ペーパーコーンによるウーファーユニット

内部構造にも手が加えられており、それぞれのユニットが影響を及ぼし合わないよう独立したチャンバーに配置。ブレーシングや吸音材の配置により共振を排除するほか、圧力が上がってもポートの共振が発生しないようフレキシブル・ポート技術を採用。またフレアエンドによって乱流も低減されている。

ユニットごとに独立したチェンバーに収められている

なお、背後から見ると左右スピーカーのポートは中央から少し外れた位置となっており、部屋の環境に合わせて左右どちらに設置しても問題ないようになっている。さらにスピーカーネットワークも、シミュレーターソフトと聴感の両面を活用して最適化が行われているという。

R3 Metaの背面。ポートは中央から少し端によっており、左右どちらでも利用できる

メディア向けの説明会が開催され、「R3」と「R3 Meta」の新旧比較などを体験することができた。リンダ・ロンシュタットの「I've Got A Crush On You」を聴くと、いずれのモデルも包み込まれるような低域がしっかりと音楽を下支えしているが、「R3 Meta」では声の伸びやかさがより自然で、華やかでありながらも締まりのあるヴォーカルが耳を満たす。

新旧モデルの比較試聴も実施

フラグシップである「R11 Meta」ではさらに低域に深みが増すとともに、包み込まれるような三次元的なサウンドステージが魅力。伸びやかさやステージングの豊かさは、間違いなくMATによる歪感の低減が大きく寄与しているように感じられた。

左が「R7」、右が「R7 Meta」。外観ではほとんど区別がつかないが、R7 MetaのほうはUni-Qドライバーの下にMetamaterial Absorption Technologyと記載される

なお、カラーバリエーションについては、全モデルについてグロスブラック、グロスホワイト、ウォルナットの3種類を用意。さらにスペシャルカラーとして、R7 Metaについてはチタニウムグロスを、R3 Metaについてはインディゴグロスが用意されている。この2色のみ発売は2023年夏を予定している。

「R7 Meta」チタニウムグロス

「R3 Meta」インディゴグロス

なお、新「Rシリーズ」は、2月8日(水)から下記の販売店にて試聴が可能となっている。詳細について問い合わせは各店舗まで。
・KEF Music Gallery TEL:03-6256-0260
・アバック 新宿本店 TEL:03-5937-3150
・アバック 横浜店 TEL:045-228-9881
・アバック Classic馬車道店 TEL:045-319-6985
・アバック 静岡店 TEL:054-273-4550
・アバック 梅田店 TEL:06-6949-8726
・アバック 名古屋店 TEL:052-571-8810
・アバック 岡崎店 TEL:0564-47-8110
・アバック Classic福岡店 TEL:092-432-0722
・オーディオユニオンお茶の水店 TEL:03-3294-6766
・オーディオユニオン 大阪店 TEL:06-6147-7521
・OTAI AUDIO  TEL:0568-21-2700
・サウンドテック TEL:0835-21-5555
・サウンド・ハンター岐阜店 TEL:058-278-0851

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