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社長の堀野裕一郎さんに聞く

【専門店探訪】創業70周年を超える老舗、シマムセン。柔軟な提案力で大阪のオーディオ業界を盛り上げる

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ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
2021年11月25日
大阪日本橋・でんでんタウンに位置するシマムセンは、創業70周年を超える老舗のオーディオ専門店。社長の堀野裕一郎氏、弟で専務の堀野昌志氏が中心となってお店を運営している。また堀野氏は「オーディオセッション イン OSAKA」実行委員会の相談役として、大阪のオーディオ文化発展の音頭を取る存在でもある。そんなシマムセンの店舗を訪問し、堀野裕一郎氏に話を伺った。

シマムセン社長の堀野裕一郎さん。オーディオ銘機賞の審査員でもある

あらゆるオーディオが勢揃い。大型・高額モデルをじっくり試聴できる環境も整備

シマムセンの特徴は、とにかくオールジャンルで製品を取り扱っていること。アナログからCD、ハイレゾ再生、関連アクセサリー類を新品から中古まで揃えており、特に国内メーカーについてはここで手に入らないものはないんじゃないかというくらい幅広い。さらにスタッフにDJがいるということで、テクニクスのDJ機材や、DTMで人気のタンノイ等のアクティブモニターも店頭展開しているから驚きだ。

1Fの入り口にはテクニクスのDJブース&アクティブモニターも展示

シマムセンのメインビルは3階までが店舗フロアとなっており、そのうち1Fが中古エリア、2Fと3Fは新品を扱う。2Fはミドルクラス、3Fは国内外のトップクラスの製品を中心に展開。オンライン販売や、倉庫、経理担当なども含めるとスタッフは総勢18人と比較的大所帯で、ホームページやSNSでの情報発信も積極的に手掛けている。

1Fの中古エリア。製品はすべて専門知識のあるスタッフがメンテナンスした上でお客様のもとにお届けてしている

2Fのネットオーディオ関連製品エリア。ネットワークオーディオ機器やUSB-DACなどのラインアップも充実

実は昨年夏、少し離れたビルに「CYMA」という新試聴室を作った。こちらは以前ホームシアターを組んでいたスペースを改装し、輸入モデルなどさらに高額な製品を中心に取り扱うために作った部屋だという。取材に伺ったタイミングではフューレンコーディネート製品を中心に展開されており、PIEGAのトップモデル「Master Line Source 3」をOCTAVEの真空管アンプと組み合わせて音楽再生していた。

新試聴室「CYMA」では、お店に入り切らなかった大型スピーカーなどが中心に並ぶ

他にも、アヴァンギャルドの「UNO XD FINO EDITION」やJBL「Everest DD67000」といったオーディオファン垂涎のスピーカーが並び、中古ではパラゴンやJBLの貴重な大型製品も展開する。「メインのお店では鳴らしにくい大型の製品や高額モデルなどを、お客様にじっくりと聴いていただきたい、という思いからこちらの試聴室も用意しました」

CYMAの中古エリア。奥にはパラゴンも見える

2021年の注目の製品をうかがうと、ソナス・ファベールの「LUMINAシリーズ」が最初に挙がった。「ソナス・ファベールのブックシェルフで10万円を切る、という大きなインパクトがありましたね。LUMINAが牽引したことは事実ですが、その上のSONETTOやElecta Amatorなども引っ張られてよく動いたという印象です」。安いクラスの製品でも妥協のないメイド・イン・イタリアの仕上げ、そしてサウンドの上質さは多くのオーディオファンの心を掴んだようだ。

3Fのハイエンド・オーディオエリア

これからの期待の製品となると、やはり「800 D4」シリーズだ。「なんと言ってもスピーカーはオーディオの花形ですから、良いスピーカーの新製品が出ると、アンプやプレーヤーと言った他のジャンルも活気づきます」。すでにD3からD4への買い替えや、D4を聴きたいというお客さんからの引き合いがどんどん集まってきている状況という。

ほかにもAIRPULSEのアクティブスピーカーも非常に売れ行き好調だったとのこと。BluetoothやUSB-DACなど最新機能を搭載し、シンプルながら本格的なオーディオ再生が実現できるものとして、新たな注目株になっているという。

3F奥の試聴室には、801 D4と802 D4がセットされている

環境変化にも柔軟に対応。「お客様との信頼関係が第一」

昨今は半導体や部材不足に起因する、「売りたいのにモノがない」状況も深刻だ。その点についても、シマムセンでは、ある程度の在庫を日々必ず確保するようにしているという。「輸入物は多少納期に時間がかかるのは仕方がないにしても、国産ブランドの製品は、お客様が欲しいときにすぐにお渡しできるようにしたいんです」。在庫の管理なども手間がかかるが、お客様との信頼関係を第一にする専門店ならではの戦略だ。

また、昨年初頭から始まった新型コロナウイルスの猛威は、専門店にとっても厳しい状況をもたらした。「お客様ご自身で音を聴いて、納得した上でお買い上げいただく。そしてその製品を、きちっとご自宅にセットアップするところまでが仕事です」と堀野さんは専門店ならではの役割に力を込めているが、特に昨年から今年にかけては、オンライン販売の伸びに助けられたところもあるという。

試聴会においても、人数を限って開催しなければならなくなったが、結果的はお客様とのコミュニケーションが取りやすくなった、という良い面もあったと語る。またこれまで試聴会は土日のみ開催していたが、平日も行うことで、具体的な商談にも繋がりやすくなったという。

現在のシマムセンは、2022年1月10日までの期間限定で、年末恒例のAV BIGバーゲンを開催中。オーディオ銘機賞2022の受賞製品や注目アクセサリー製品中心に、特価販売も行っているという。さらに12月4日から7日には、「CYMA」にてTADの新製品スピーカー&CDプレーヤーの試聴会を予定している。

老舗ならではのオーディオに対する深い理解と知識、面白い製品ならば何でも取り入れる貪欲さ、そして柔軟な提案力で、大阪のオーディオ業界を盛り上げるシマムセン。ぜひ一度足を運んでほしい。

■シマムセン Information
大阪市浪速区日本橋4-8-11
TEL:06-6632-2851
営業時間:AM10:30 - PM7:00
定休日:毎週木曜日、毎月第3水曜日

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