オープニングセレモニーに経産省からもゲストが参加

<OTOTEN>「新たなチャレンジとともに“魂”継承にも取り組む」。オーディオ協会会長らが業界展望を語る

2018/06/16 編集部:小野佳希
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オーディオビジュアル関連の様々なブランドが集うイベント「OTOTEN 2018」(事前来場者登録はこちら)が東京国際フォーラムで開幕。オープニングセレモニーでは主催である日本オーディオ協会の校條亮治会長、および次期会長に内定している小川理子副会長がイベントの見どころや今後の業界展望を語った。また、経済産業省の成田達治 情報産業課長とNHK技術研究所の今井亨副所長もゲストとしてあいさつに立った。


校條氏は、オーディオ協会としてハイレゾに取り組みはじめて4年となり、今では全世界で166社、約1,700アイテムが、協会の定義した要件を基にハイレゾ対応製品として展開されていると説明。「ハイレゾに取り組むことで我々もコンテンツ、楽曲の重要さに改めて気付かされた」と語る。

日本オーディオ協会 校條会長

またアナログレコード文化が復権する一方、スマートスピーカーなど新たな技術革新が進んでいることにも言及。IoT時代には新たな技術とオーディオの融合が加速していくであろうこと、アナログではダイレクトカッティングができる技術者が非常に少なくなっている状況とし、「協会としても新しい技術にチャレンジしつつ、オーディオ、ひいては音楽を聴くことの魂を継承していくことも行っていく」と述べた。

ミュージシャンとしても活動し、パナソニックでテクニクスを復活させるなど「音楽が人生の一部として歩んできた」と語る小川氏は、定額聴き放題音楽配信やアナログなど音楽の楽しみ方が多様化している状況に言及。「OTOTENも(以前のお台場開催から)会場を移して、もっと多くの人にアプローチしようとチャレンジしている」とコメントする。

日本オーディオ協会 小川副会長

そして「世界の状況は激変している。時代の変化に適応してチャレンジしていくことで、オーディオ文化、音楽文化の発展に貢献していきたい」と語った。

経産省の成田氏は、ハイレゾなどを日本の強みだと位置づけて海外にも展開を広げるオーディオ協会の姿勢を歓迎。アナログ文化の継承ともども継続し、さらに活動の幅を広げてほしいとコメント。加えて「8Kなど、新しい分野、新しい技術もどんどん産み出していってほしい」と、協会の今後の活動に期待を寄せた。

経産省 成田氏。自身もオーディオファンであるだけでなく「妻からも『あれを見てきてほしい』と頼まれている(笑)」とOTOTENを楽しみにしていると語った

NHK技研の今井氏は、今年12月に新4K8K衛星放送の正式スタートを控えていることを受けて「新たな時代の幕開けの年」とあいさつ。現在開催中のサッカーロシアワールドカップでも8K撮影を行っていることなどを紹介しながら、「OTOTENでも8Kスーパーハイビジョンを2箇所に展示している。ぜひ自身の目で、耳で、その魅力を体感してほしい」とアピールした。

NHK技研 今井氏。オープニングセレモニーに続き基調講演も行った

OTOTENは明日6月17日まで開催。事前来場登録者には特典として抽選で5名に、同協会が企画した特別アナログ盤『オーディオ協会監修 井筒香奈江Laidback2018』(関連ニュース)がプレゼントされる。事前登録は公式サイトから行える。

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