ケーブルブランド探訪記(武藤製作所編その6「AUG-LINE SP」)

公開日 2004/07/14 08:17
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「AUG-LINE SP」(18,900/m)
●第6回目は同社のスピーカーケーブル「AUG-LINE SP」をご紹介する。同モデルは独自のオーグ合金(金と銀の合金)を使用した、スピーカーケーブルである。構造的には0.23mmφの素線を19本使用し、中心部分の9本はワイヤー状に強く撚られ、その周辺に残りの10本を筒状に配した特殊撚り線構造を採用している。
また、絶縁は特殊ポリエチレンを使用したツイステッドペア構造に、紙巻を施し、PVCジャケットを使用している。高解像度でハイスピードな伝送を目指しつつ、ハイスピードケーブルにありがちな、硬さやきつさ、高域の強調感の無い再現性を実現するために開発したモデルである。ぜひともお試しいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)


●武藤製作所のプロフィール
武藤製作所は長年にわたり、金やプラチナ製品中心とした貴金属加工技術に携わってきた専門メーカーである。同社はその技術を応用し、数年前よりオーディオ関連のケーブル製造を開始した。その大きな特徴はオーグラインと呼ばれる金と銀との合金素材を採用している点にある。これは同社が貴金属加工の通常業務で金や銀を大量に処理している事によって成立するのである。
 このオーグ合金を使用した各種のケーブルは銀の持つ優れた電気特性と金の持つ耐酸性、伸び性を併せ持つという利点がある。開発段階では、高純度銀線を試作したが、極端に太い線径を使用しなければ、俗に言われる銀臭さが解消できずに各種の合金を試作した結果として銀に金を含有させたオーグ合金が開発されたのである。さらに、ただ銀に金を混ぜただけでなく同社が持つ高度な線引き技術やアニール処理が一つとなりオーグ合金は誕生したのである。
 ラインナップとしてはインターコネクト、スピーカーケーブルや、素線、スペードラグ、テフロン(PTFE)皮膜単線等が用意され、素材としては上記のオーグ合金にさらにプラチナ及びプラチナ合金を加えた素材も誕生している。
このように貴金属専門メーカーの技術と設備を基本に、大手音響メーカーではできない製品を日々開発しているブランドである。

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  • ブランド武藤製作所
  • 型番AUG-LINE SP
  • 発売日大好評発売中!!
  • 価格\18,900/m