日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その4:No.16〜20)

2002/07/01
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「CREST1000」No.16〜20
●日本コロムビア(株)のDENONレーベルより各\1,000で発売された、「クレスト1000」シリーズの各タイトルを紹介する。

No.16■モーツァルト:交響曲第40番 ト短調(第1版)
 /交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」(COCO-70416)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
ドレスデン・シュターツカペレ

録音:1981年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選

モーツァルト後期の傑作交響曲のカップリング。薫り高いドイツ音楽の王道をバックボーンにもつ名匠ブロムシュテットと名門ドレスデン・シュターツカペレによる名盤の誉れ高いディスク。一見端然とした演奏の中にモーツァルトの喜びと哀しみがあますところなく描かれている。オーケストラの音色美も絶品。



No.17■R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」/
交響詩「ドン・ファン」(COCO-70417)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
シュターツカペレ・ドレスデン

録音:1987年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選

正統派の伝統を受け継ぐ巨匠ブロムシュテットの緻密なタクトが、この曲の隅々まで丹念に仕上げている。“いぶし銀”と形容される深く豊かな音色をもつドレスデン・シュターツカペレが見事にこれに応えて、美しく流麗なシュトラウス世界を作っている。オーケストラの機能美を誇示する演奏とは一線を画す、成熟した芸術。



No.18■R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」(COCO-70418)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
ペーター・ミリング(ヴァイオリン)

録音:1984年[PCM デジタル録音]
推薦:レコード芸術特選/朝日試聴室推薦

自らをモデルに作曲したと言われる「英雄の生涯」は、シュトラウスの交響詩の中でも屈指のスケールを誇る名作。ブロムシュテットの円熟のタクトはシュトラウスを知り尽くしたドレスデン・シュターツカペレの重厚緻密な響きを駆使して巧みに高揚へと導く。流麗な美しさの中にシュトラウス音楽の本質が立ち現れる薫り高い名演。



No.19■ワーグナー:楽劇『ニーベルングの指環』ハイライト(COCO-70419)
マレク・ヤノフスキ指揮
ドレスデン・シュターツカペレ

1. 楽劇「ラインの黄金」〜虹のかけ橋 〜 ワルハラ城への神々の入場
2. 楽劇「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行/魔の炎の音楽
3. 楽劇「ジークフリート」〜森のささやき
4. 楽劇「神々のたそがれ」〜夜明けとジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送行進曲/終曲−ブリュンヒルデの自己犠牲

ルチア・ポップ、ジャニーヌ・アルトマイヤー(ソプラノ)、イヴォンヌ・ミントン(メゾ・ソプラノ)、ペーター・シュライアー、ルネ・コロ、エーバーハルト・ビュヒナー(テノール)、テーオ・アダム、カール=ハインツ・シュトリチェク(バス) 他

録音:1980〜1983年[PCM デジタル録音]

ワーグナーが半生を費やして完成した大作『ニーベルングの指環』。ワーグナーを得意とするヤノフスキが優れた歌手を集めて3年以上の歳月をかけて完成させた史上初の全曲デジタル録音からの抜粋、名門ドレスデン・シュターツカペレのいぶし銀のワーグナー・サウンドと天下の名歌手たちが『指環』のエッセンスを心ゆくまで堪能させてくれる。



No.20■ウィンナ・ワルツ・コンサート(COCO-70420)
ルドルフ・ケンペ指揮
ドレスデン・シュターツカペレ

1. 喜歌劇「こうもり」序曲(ヨハン・シュトラウスII世)
2. ワルツ「ウィーンの森の物語」(ヨハン・シュトラウスII世)
3. ポルカ「浮気心」(ヨハン・シュトラウスII世)
4. ワルツ「天体の音楽」(ヨーゼフ・シュトラウス)
5. 喜歌劇「ウィーンの朝・昼・晩」序曲(スッペ)
6. ワルツ「金と銀」(レハール)

録音:1972年[アナログ録音]
推薦:レコード芸術推薦

ドレスデン・シュターツカペレ創立425周年を記念して1972年に制作されたアルバム。いわゆるウィーン風の演奏とは違ったアプローチで、これら楽曲の魅力を引き出すことに成功している。とくに「金と銀」「天体の音楽」などにみせる味わい深い表現が多くのファンを惹きつけている。巨匠ケンペとドレスデンが遺した愛すべき名盤。

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