家にお財布を忘れて出かけてしまったけれど、iPhoneのSuicaで電車にも乗れたしコンビニでごはんも買えて、意外とだいじょうぶだった！みたいな体験をしたりそんな話を耳にしたりすることって増えましたよね。iPhoneさえあれば何とかなる！

だからこそ逆に、iPhoneを家に置き忘れて外出してしまうと、もう不便なんてものではありません。

そこでApple Watchユーザーなら思いますよね。「iPhoneを家に置き忘れたらApple Watchにお知らせしてくれる機能ってないの？」って。

まず思い浮かぶのは［探す］アプリのiOS 15での新機能「手元から離れたときに通知」ではないでしょう？いかにも役立ってくれそうな機能名です。

そこで実際に試してみると、「iPhoneを家に置き忘れ」の防止策としては「役立ちそうだけど過信は禁物」という感触でした。

というのも、iPhoneを置いて家を出て歩き始めてから3分でApple Watchに通知が来ることもあれば、もっと遅れることもあるなど、通知タイミングがやや不安定だったのです。

「探す」機能は、世界中のAppleユーザーが持つ無数のAppleデバイス同士によるBluetooth連携を利用した、複雑な仕組みで成り立っています。その影響で場所の検知とその通知のタイミングにブレが生まれるのかもしれません。

なおこのテストに使ったApple WatchはSeries 7のGPSモデル。つまりiPhoneとのBluetooth接続が途切れた状態では、携帯電話網にもつながらないモデルです。

何にせよ、もしも10分以上も遅れたら「駅の改札でiPhoneを取り出そうとして家に置き忘れてきたことに気付いて、がっかりしつつ家に戻ろうとした瞬間に通知が来た」みたいな感じにもなりかねません。なんか煽られてる気分…。とはいえ速攻で通知してもらえることもあるわけですから、保険としては十分に有用です。

さて、「探す」を超える速報性がほしい！となったら、「iPhoneとApple WatchのBluetooth接続が切れたら速攻でApple Watchで通知」という仕組みが望ましいでしょう。iPhoneを置き忘れて家を出たら、Apple WatchとのBluetooth接続はすぐに途切れます。その瞬間に通知してくれたらちょうどよいですよね。

その機能は残念ながら標準では用意されていませんが、サードパーティーのアプリで実現可能です。2021年11月現在に配信されているものとしては「Phone Buddy」というiOS/Apple Watchアプリがあります。有料ですが、サブスクではなく買い切りの610円ですから、そんなに高くはありません。

ただしこのアプリ、この機能は、Apple Watchのバッテリー消耗を早める傾向にあるのが弱点。利用するかどうかはそのトレードオフを受け入れられるか次第です。