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公開日 2025/12/19 06:30
独自の光学設計で昼間でも快適な「明るい視聴体験」を

XGIMIの4Kプロジェクター「HORIZON 20シリーズ」で昼間から映画三昧! 独自技術で明るく色鮮やか

折原一也

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ライフスタイルに寄り添ったスマートな4Kプロジェクターでホームシアターの民生化に大きく貢献、市場では出荷量において2年連続で世界第1位を誇るXGIMI(エクスジミー)から、まさに渾身というべきフラグシップ “HORIZON 20シリーズ” 3モデルが登場した。



HORIZON 20シリーズ最上位モデル「HORIZON 20 Max」(写真中央)、中位モデル「HORIZON 20 Pro」(写真左)、標準モデル「HORIZON 20」(写真右)


新フラグシップシリーズの画質向上は、従来とは一線を画す。とくに最上位モデル「HORIZON 20 Max」は、最大5,700ルーメン(ISO)という、これまでの家庭用プロジェクターの常識を覆す圧倒的な高輝度を実現した。


「プロジェクターは暗い部屋で見るもの」——そんな常識は、もはや過去のものとなりつつある。HORIZON 20シリーズが実現する「明るいホームシアター」とは一体どのような体験なのか。本稿では、HORIZON 20シリーズが実現する新たな映像体験と、それを支えるXGIMIの技術開発の秘密を、本国エンジニアへの取材、そして実機レビューを通して紐解いていこう。



HORIZON 20 Max(450,900円/税込)。オーディオビジュアルの総合アワード「VGP2026」においてもその卓越した画質技術とライフスタイルへの提案性が高く評価され、映像音響部会とライフスタイル分科会の部門金賞を獲得。加えて、独自の光学設計による高輝度化に対して、ライフスタイル分科会 開発大賞に輝いた




HORIZON 20 Pro(349,900円/税込)。映像音響部会とライフスタイル分科会の部門金賞を獲得。上位2モデルは独自設計のレンズに対して、映像音響部会 企画賞が授与された




HORIZON 20(289,900円/税込)。映像音響部会とライフスタイル分科会の部門賞を獲得


新開発の光学エンジンとレンズで高画質と設置の自由度を両立


HORIZON 20シリーズは「HORIZON 20 Max」「HORIZON 20 Pro」「HORIZON 20」の3モデルで構成される。標準モデルであるHORIZON 20でも、3,200ルーメン(ISO)と非常に高輝度だが、これは「家庭でのエンターテインメント体験をより快適にする」というXGIMIの開発理念に基づくもの。


昼間でも遮光カーテンを閉めることなく快適に映像を楽しめる「明るい視聴体験」を実現することが、HORIZON 20シリーズ開発の出発点だ。画質の根幹をなす光学設計はゼロから見直し。自社でレンズと光学エンジンを開発し、大きな飛躍を遂げた。



昼間の視聴をコンセプトにした高輝度設計。HORIZON 20 Maxは5,700ルーメン(ISO)、HORIZON 20 Proは4,100ルーメン(ISO)、HORIZON 20は3,200ルーメン(ISO)を誇る


「X-Master レッドリングレンズ」と名付けられた新レンズは、99.6%の透光率を誇る「航空宇宙グレードレンズ」と、自社開発の9枚構成レンズ構造を組み合わせて設計。前モデル「HORIZON S Max」比で、輝度が約84%も向上している。


さらにレンズシフト機能(垂直±120%/水平±45%)を初搭載し、画素劣化なく、高画質を損なわずに設置の自由度をより高めている。


X-Master レッドリングレンズの開発背景には、多様化する使用シーンにおける設置の自由度への課題、そして「デジタル補正による画質損失を根本から解消したい」というユーザーからのフィードバックがあったという。



X-Master レッドリングレンズの構造のイメージ図。ガラスを含む9枚のレンズで構成されている


光学エンジンには、光源の日亜化学「QuaLas RGB」に、XGIMIが独自設計した光学構造と制御アルゴリズムを一体化させた、独自の「X-Master RGB 3色レーザーエンジン」を搭載。


特にレーザー特有のスペックルノイズに対策が施された。ハードウェア面では従来の単一光路設計を刷新し、複眼構造やLSR拡散モジュールなどを組み合わせることで、光の干渉を抑え、スペックルの発生を効果的に低減。スペックル抑制効果は、従来モデルに採用されたLEDベースのハイブリッド光源と同等に達しているという。


ソフトウェア面では、独自のアルゴリズムがエンドツーエンドで全体の画像処理を行い、スペックルや色収差をリアルタイムで精密かつ適切にコントロール。これにより3色(RGB)レーザーの高輝度、広色域というメリットを活かしながら、ノイズの少ないクリアな映像を実現している。



X-Master RGB 3色レーザーエンジンは、自社で設計して光路効率を高めた結果、光学性能を損なうことなくモジュールの小型化を実現している


加えて技術的なチャレンジとして、高輝度化に伴う放熱の制御と家庭空間になじむデザイン/サイズの両立が挙げられる。光学解析、構造設計、放熱設計の3つを組み合わせて効率的な放熱を実現し、家庭用プロジェクターに適したサイズ感と静音性を維持しながら、高輝度、高性能を両立させた。


Dolby VisionやHDR10+に加えて、IMAX EnhancedやFILMMAKERモードに対応。ジンバル一体型で投写位置を自由に移動できるスタイルは従来から踏襲し、Harman Kardon製スピーカーの搭載、Google TVの内蔵など、スタンドアローンで動作する基本機能も網羅した。



よりインテリアになじむ専用のフロアスタンドも用意


これらの要素が共存できたのは、XGIMIが2018年に設立した自社工場での、部品から完成品までの一貫した製造と、設計/製造/品質管理/アフターサービスを統合した生産システムがあったからこそ。コスト効率の観点から見ても、非常にパフォーマンスが高い製品といえる。


外部環境に影響されず高輝度と広色域が活きる


今回の新製品群の中で、主役となるのがHORIZON 20 Maxだ。さっそく視聴していくと、圧倒されるのは、やはり5,700ルーメン(ISO)の輝度だ。レンズシフトを活用してセットアップを開始、Google TVのUIを確認した時点で、そのポテンシャルの高さに圧倒された。照明が点いた状態でも映像が薄まることなく、力強いコントラストを維持するのである。また、高輝度でもその画質の安定性は常に保たれることが確認できた。



HORIZON 20 Max、HORIZON 20 Pro、HORIZON 20の3モデルを音元出版の視聴室でチェック。完全暗室でのレファレンスだけでなく、照明をつけた状態でも視聴した







取材ではレンズシフトと光学ズームを活用して120型で視聴を行った


4K UHD BDからNetflixまで、完全暗室/照明ありでチェック

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