音質も画質も驚愕の変化。インクレケーブルの「iEARTH」をプレーヤーからスピーカーまで9機種に接続して徹底検証!
まずはデジタル、HDMI端子に挿すBlack iEARTH
HDMI回路で発生する音声、映像、制御信号由来の複合したノイズを減らす。ユニバーサルプレーヤー、AVアンプ、プロジェクターなどの画質、音質に効くという。
マグネターUDP900の映像用HDMI端子に接続。音声出力はアナログのRCA端子から出す。使用前「曖昧で、ヌケがいまひとつ。スピードも速くない。低音もボンつく」。そこからBlack iEARTHを使用後「フォーカスがタイトになり、ヴォーカルの質感がこまやかに、粒子が細かくなる。ヌケが良くなり、伸びがクリアに、丁寧に表情が描かれる。表情に緻密さがでてきた。☆☆☆」
次に、HDMI音声端子に入れると、「さらに良い。質感が上がり、ヴォーカルに艶が加わる。マグネターUDP900では、映像HDMIより効くようだ。☆☆☆」
ここまではUDP900のアナログ音声出力端子から音声を出していたが、同軸デジタルで、メリディアンのULTRA DACに入れる。さすがに使用前でも素晴らしい。「非常にくっきり、質感が格段に高い。音の体積が大きく、ヴォーカルの質感が格段によい。ベースのキレが尖鋭で、緻密さも極めて高い。☆☆☆」
では、マグネターでBlack iEARTHを音声HDMIに入れると、「さらに良くなった。ヴォーカルの体積が大きくなり、レンジが拡がり、ヌケが抜群にクリアになる。スピードが上がり、全体の質感も格段に向上。ニュアンスの表情も素敵。☆☆☆☆」。ここから分かるのは、iEARTHは元々のクオリティが高いと、それをより高みに導くことだ。
ULTRA DACはMQA対応DACでもあるので、MQA-CDを再生してみよう。9月に発売になるUAレコードの情家みえ第2弾アルバム『ボヌール』は、うちのレーベル初のMQA-CDだ。ULTRA DACでは44.1kHz/16bitに折りたたまれたMQA信号を176.4kHz/24bitに展開し、さらに時間軸変動を除去する。では、iEARTHの使用前と使用後で、デコードされたMQA音は変わるのだろうか。
使用前は「さすがMQAは良い。ヌケがよく、綿密で、緻密」。使用前でも素晴らしい。では使用後は?「もの凄い違い。ヴェールを2〜3枚外した。たいへん透明で、クリア。響きの質が美しい。ベースの量感と質感が圧倒的に上がる。エッジかシャープで、スピードが速い。☆☆☆☆☆」
MQAはもともと音が格段に良いので、Black iEARTHの無し/有りの違いを、よりはっきりと出す。
同軸デジタル端子に挿すGrey iEARTH
「Grey iEARTH」は、DAC、ストリーマーなどのデジタル機器の2進法のスイッチング操作で発生するスイッチングノイズを軽減させるという。使用していない同軸端子に接続する。
まずGrey iEARTHをマグネターUDP900プレーヤーのデジタル出力端子に挿す。音はアナログ出力で聴く。 使用前はHDMIの回のそれと同じ。使用後は?「すっきりと透明な雰囲気。ヴォーカルの質感が緻密になり、エッジがきれいに。音が整理整頓され、まとまる。ただし効果はHDMIのほうが大きい。☆☆☆」
では、同軸デジタル出力を、メリディアンのULTRA DACに入れてみよう。使用前はさきほどと同じくハイクオリティだ。「非常にくっきり、質感が格段に高い。音の体積が大きく、ヴォーカルの質感が格段によい。ベースのキレが尖鋭で、緻密さも極めて高い。☆☆☆☆」
次にGrey iEARTHをメリディアンのデジタル入力端子に挿す。もの凄く良い。「輪郭が丁寧に、質感が非常に緻密に優しくなる。粒子が細やか。ヴォーカルのやさしさが、潤いを伴って再現される。質感が非常に細やかになる。ヌケもクリア。ベースの量感もリッチになる。☆☆☆☆」
ここでもさきほどの観察したように、機器の性能が高ければ、iEARTHはより効力を発揮するようだ。それは機器がもともと高性能であり、違いを描き分けられるからだろう。


































