公開日 2015/12/03 19:31

Astell&Kern「AK320」ファーストインプレッション。「AK380」と比較試聴してみた

野村ケンジ氏のコメントも掲載
編集部:小澤貴信(コメント提供:野村ケンジ氏)
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本日3日、アユートはAstell&Kernのハイレゾポータブルプレーヤー「AK320」の発表会を開催した。製品詳細や発表会の模様はこちらの記事で紹介しているが、会場でAK320とそのベースとなった旗艦モデル「AK380」を若干の時間ではあるが比較試聴することができたので、本記事ではそのファーストインプレッションをお伝えしたい。

Astell&Kern「AK320」

発表会の模様

AK320とAK380は、再生フォーマットに大きな差があることは別記事で紹介した通り。AK320はネイティブ再生できるフォーマットが最大192kHz/24bitで、DSDは5.6MHz/2.8MHzまでをPCM変換再生(176.4kHz/24bit)できる。一方でAK380は384kHz/32bit PCM、11.2MHz DSDをネイティブ再生できる。

AK320(左)とAK380(右)を手に持ったところ

今回は時間が短時間だったこともあり、同一のPCMハイレゾ音源を数曲、AK320とAK380で試聴した。イヤホンには記者が普段リファレンスで使っているUnique Melody「MAVERICK カスタム」を用いた。

ダフトパンク「Get Lucky」(88.2kHz/24bit)をまずはAK380を試聴した後、AK320でも聴いてみた。AK320が圧倒的なS/N、見通しやセパレーションの良さをAK380から継承していることは一聴してわかるのだが、こうした下地の上で、AK320の方が柔らかく耳馴染みの良い印象を受ける。特にボーカルや楽器の音色感においては、ニュアンス感を引き出すような表現を聴くことができる。

AK320(左)とAK380(右)の正面・背面比較

これに対してAK380は、やはり厳然としたまでのモニターライクなサウンドで、個々の楽器やボーカルから音像全体までを極めて高い解像度で描き切る。絶対的な解像感やセパレーションはやはりAK380が勝っている。1音1音の密度も高く、音場全体が細密画のように細部まで描き込まれている。

次にノラ・ジョーンズ「Nightingale」(96kHz/24bit)で比較する。AK380は女性ボーカルを澄み切った透明感でもって描くのだが、AK320はあたたかみを感じさせる湿度感を伴った表現と言える。ニュアンスに富んでいると言ってもいいだろう。ダフトパンク、ノラ・ジョーンズともに低域に集中すると、AK380はベースギターがよりタイトであり、AK320のほうがいくぶん量感のある表現になる。

AK320(左)とAK380(右)の上部・下部の比較

発表会に来場していた本誌でもおなじみの評論家・野村ケンジ氏にも、両モデルの印象を伺うことができた。野村氏によれば、AK380は「非常にストレートかつモニターライクなサウンド。間に余計なものを何も挟むことなく、電気信号をあるがままに再現するようなサウンド」とのこと。一方で、AK320は「AK380に共通する素性を持たせながら、音楽的な表現や“まとまり感”をより重視して、トータルバランスを考えて音をコーディネートしているようです」とコメントしてくれた。

価格はAK380が約50万円に対して、AK320が約25万円と大きい。しかし、短時間ながら試聴してみて、音質の優劣というよりはそもそもの個性の差をより大きく感じた(前述のとおり、解像感をはじめ差はあるのだが)。AK380のモニターに徹したサウンドよりは、AK320のいくぶん暖色的な、柔らかさも伴った音のほうがしっくりくると感じる方もいるはずだ。

AK320の詳細な試聴レポートについては、近日中にお届けしたい。

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