公開日 2015/07/16 13:03

【速攻レビュー】AKGの新シリーズ N20/N60NC、気になるそのサウンドをチェック!

AKGから新登場したNシリーズとは?

オーストリアの名門ヘッドホンブランド・AKGから、新シリーズとなる「Nシリーズ」が登場した(製品ニュースはこちら)。

N20

N60NC

AKGといえばプロフェッショナル向けモデルを揃える「Kシリーズ」が顔だったが、昨年若年層をターゲットにした「Yシリーズ」("Y"は「Young Pro」を意味する)が登場。スカンジナビアンデザインとAKGの技術に裏打ちされたサウンドを併せ持ち、これまでのAKGのイメージを一新するモデルとして支持された。

今後はプロ/プロアマ向けモデル中心の「Kシリーズ」、今回登場する高音質・高品位を実現した「Nシリーズ」、そして「Yシリーズ」で展開していくとのことだ。

「Nシリーズ」の「N」はドイツ語で「Neue(英語でnew)」の意味。「新世代」「革新」といった意味がこめられており、“これまでのAKGに無い、全く新しいプレミアムライン"という思いが詰まっているのだという。

その第一弾モデルとして登場するのが、イヤホン「N20」「N20U」、そしてノイズキャンセリングヘッドホン「N60NC」だ。

「N20」「N20U」のデザインを手掛けたのは、「Yシリーズ」を手がけたラファエル氏。アルミ製ハウジングは、柔らかな曲線と金属の質感が上品で洗練されている。

アルマイト仕上げのアルミハウジングは質感が高い。ブラック/ゴールドなどiPhoneにマッチするカラー

ノズルに角度を付けることで耳にしっかりと収まり、装着感も高めてくれる

N20/N20Uの違いはケーブル部に取り付けられた3ボタンリモコンの有無。リモコン搭載機「N20U」のリモコンは、iOSとAndroid/Windows Phoneへの対応をボタン操作で切り替えられるという、他機種にない特徴も持っている。

付属のキャリングポーチはカラーごとにファスナーヘッドの色が変えられている

今回はN20の最終試作機を先行して聴くことができた。本機もやはり若者向けの「Yシリーズ」を継承した重低音サウンド。例えば宇多田ヒカルの『Automatic』では、カナル型イヤホンとしては驚くほどの、空間的に震動を奮わせるような低音を気持ち良く響かせる。空間再現についてもスカっと抜けよく鳴らし、シンバルの金属音も確かな存在感を持たせつつシャープに聴かせるタイプだ。

藍井エイルの『IGNITE』を聴いても、ボーカルをピシャリと立てながらもダイナミックに音楽を響かせ、演習的に響かせる低音のエネルギーで押し切る。ジャズやクラシックの音源には低音がボリュームたっぷりで派手目に聞こえがちだが、現代的な音源を思い切り愉しんで聴くならそのポテンシャルは相当のものだ。


ノイズキャンセル対応のトラベルヘッドホン「N60NC」も登場

続いて「N60NC」だ。AKGには従来K490NCとK495NCというノイズキャンセル対応ヘッドホンがラインナップされていたが、N60NCはその両モデルをリプレイスする機種という位置づけになる。

まず、N60NCの性能の顔となるのが、従来モデルより進化したアクティブノイズキャンセル機能だ。フィードバックとフィードフォワードの両方式を駆使した方式によるもので、内蔵バッテリーによる30時間の連続再生に対応。電池が切れても通常の音楽リスニングには利用できる使い勝手の良い仕様だ。内蔵バッテリーの充電は片方が本機のピンジャックに接続する2.5mmのピンプラグ、他方がUSB端子となっている本機専用のケーブルを用いるところもユニークなところだ。ちなみに、音楽プレーヤーやスマートフォンと接続する際には、同じ端子に付属の2.5mm-3.5mmのケーブルを繋ぐかたちとなる。

NC機能はフィードバックとフィードフォワードのハイブリッド方式

実機を手にしてみると、アルミニウムを採用したブラックカラーの筐体の美しいデザインは勿論のこと、オンイヤー型ヘッドホンとして最小クラスに折りたためるコンパクトな携帯性に目を引かれる。ネック部の先から自由に可動して装着時にも快適に使える構造は3D-Axis2構造と呼ばれるもので、収納時にはユニット部がそのままバンドの内側に収まる。付属ポーチはちょうど半円型の形状というのも、折り畳んだ際のコンパクトさを実感させる。

非常にコンパクトに折りたたんで持ち運ぶことができる

こちらも最終試作機を入手し、試聴してみた。宇多田ヒカルの『Automatic』を聴くと、本機はナチュラル志向のサウンドに硬質な低域再生を加えたタイプだと分かる。特に女性ボーカルの声の帯域を肉厚なサウンドでカバーするため、聴き疲れせずにじっくり聴ける。ナチュラル志向のサウンドゆえにジャズやクラシックにも十分マッチ。外出先で聴く際にも、周囲の空間を自然に音楽で満たしてくれるタイプ。傾向としては「Yシリーズ」のような現代的なサウンドというよりは、K490NCやK495NCの系譜に近い特性を持ったモデルだと感じた。

本機のノイズキャンセル機能は、本体に取り付けられたスイッチによるオンオフの切り替えで有効にできる。気になるその効果は、室内の空調のファン音は十分にキャンセルできるのはもちろん、地下鉄車内の走行音も低音をほぼ消し去り静寂を作り出すほど。また、ノイズキャンセルをONにしても音質への影響がないことも、サウンド重視のヘッドホン好きとして評価したいポイントだ。

プレミアムデザインと確かなサウンドを併せ持った「AKG Nシリーズ」。今後のブランドの看板となるモデル群として、新モデルの更なる展開が楽しみだ。

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