公開日 2013/12/20 13:47

【第70回】高橋敦、ガチ購入第二弾!Resonessence LabsのDSD対応USB-DAC「CONCERO HP」

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
高橋敦
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■CONCERO HPの使い勝手は? 高橋敦による使いこなしレクチャー!

長々しく続けてきたが、最後に、本機の使い勝手の面と僕個人の使いこなしについて紹介していく。

本機は極めてシンプルな機器なので、基本的な操作性について迷うことはないだろう。しかし特徴的な部分として挙げられるのは、ボリューム制御の仕組みと動作だ。

本機のボリュームノブを回すと、再生アプリにAudirvana Plusを使っているときには、Audirvana Plusの音量設定が動作し、iTunesの場合はシステム全体の音量が変更される。

つまり見かけ上はPCの側で音量が調整される。しかしそう見せかけて、実は音量制御はCONCEROのハードウェア側で32bitの高精度で処理されており、それも本機に音質面の優位を与えている特長のひとつとのことだ。なおノブはクリック感のあるタイプで、クリックごとに段階的にボリュームが動く。なおノブはクリック感のあるタイプで、クリックごとに段階的にボリュームが動く。

しかしこの方式にも弱点はある。僕が使っているMacBook Airの場合だが、システムの音量は16段階設定でノブの1クリックごとに1/16ずつの調整となる。その1段階での変化が大きいので、本当に微妙な音量調整はできないのだ。iTunesで聴いているときにはこの点が少し気になる。Audirvana Plusではもっと細やかに調整できるので問題ない。

アップサンプリングとフィルターの切り替えは、ボリュームノブのクリック、または別売のリモコンで行う。リモコンは専用品ではなくてApple Remoteなので、手元に余っていれば使い回せる。

本体前面のLEDの色でアップサンプリングの状態を視認できる。ダイレクトのときはブルー。うるさくない落ち着いた色合いだ

アップサンプリングがオンのときはこちらも落ち着いた色合いのマゼンタ。フィルターの違いは残念ながらLEDには反映されない

DSD再生は、Audirvana Plus 1.5.10との組み合わせで、たしかに5.6MHzファイルのDoP伝送ネイティブ再生を確認できた。なおDSDとPCMの連続再生時の切り替えノイズは、DSDからPCMへの切り替えでは発生することはなかった。また念のためと思われるが、PCMの頭はフェードインされる。

Audirvana PlusでDSD再生。業界標準的DoP方式なので、同方式に対応する再生アプリであれば他でも問題ないはず

PCMからDSDだと、確実にそうとは言い切れないが、PCMファイルが24bitの場合は問題なし、16bitの場合はババババババババという軽いノイズが入るという挙動のようだ。ノイズの音量や音色は耳に悪いというほどのものではない。

なおこれは「Audirvana Plus 1.5.10」「CONCERO HPのファームウェアは執筆時点(2013年12月12日)にMacからアップデートできる最新版である2.4」でチェックした結果だ。掲載時〜掲載後にはアップデートで改善されている可能性もある。

使い勝手の面で他に残念なのは、そのファームウェアアップデートが上げられる。Windowsでは普通にアプリ形式のツールでアップデートできるようだが、MacだとC#(.NET Framework)の実行環境のインストールが必要で、初回は少し取っ付きにくい。

次ページそして現在…最後に高橋敦のデスクトップ環境のいまをちょっとだけ報告

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