公開日 2025/08/20 10:11

INZONE、FPS向けにブラッシュアップしたヘッドセット「H9 II」/初の有線イヤモニ「E9」

引き続きプロチームFnaticと共同開発
編集部:岡本 雄
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ソニーは、同社ゲーミングブランド “INZONE” から、プロeスポーツチームとの共同開発によりFPSゲームへの最適化を進めたというワイヤレスヘッドセット「H9 II」、ブランド初の有線イヤホン「E9」を9月5日(金)より発売する。価格はいずれもオープン。それぞれの予想実売価格は以下の通り(表示はすべて税込)。

ワイヤレスヘッドセット「H9 II」40,000円前後

有線イヤホン「E9」18,000円前後

ソニーINZONEより、プロeスポーツチーム「Fnatic」と共同で開発した6機種のゲーミングギアが発売

INZONEブランドのラインナップの中でも、特にプロフェッショナルに近いFPSコアゲーマー向けに開発されたという製品群。

いずれの製品も、2023年からパートナーシップを結んでいる、英ロンドンに拠点を置くプロeスポーツチーム「Fnatic(フナティック)」と共同で開発されている。企画段階から同チームと意見交換をしながら製作しており、プロに近いコアゲーマーの競争において「勝利に貢献する」と謳う。

なお、本稿で取り上げるヘッドセット/イヤホンのみならず、INZONEブランドとして初のキーボード/マウス/マウスパッドも同時展開。こちらは別稿にて紹介する。

 

FPS向けに磨き上げたワイヤレスヘッドセット「H9 II」

ゲーミングヘッドセットH9 IIは、前モデル「H9」に対するユーザーのフィードバックを踏まえてFPSコアゲーマー向けに性能を進化させたというモデル。ドライバーユニット刷新や、Fnaticとの共同開発によるプリセットEQとマイクの導入によって「敵の動きを正確に察知できるプロ仕様の音」を実現したとアピールしている。

H9 II」オープン価格(予想実売価格:税込40,000円前後)

ドライバーユニットは、オーディオ用ワイヤレスヘッドホンのフラグシップモデル「WH-1000XM6」と同じものを搭載。30mm径ダイナミックドライバーは、柔らかいエッジ部と、軽量で高剛性なドーム部を両立したカーボンファイバーコンポジット素材の2種類の素材を組み合わせた構造。

ボイスコイルは、振動板に配線を触れさせない空中配線構造と、内部の空気の流れを最適化する穴を設けた独自開発のボイスコイルボビン構造を採用している。これらによって音質の向上とノイズの低減を図っており、ゲームの音を余すことなく再現するとしている。

Fnaticと共同で開発したプリセットEQを搭載。Fnaticの『VAROLANT』チームと『Apex Legends』チームのフィードバックをもとに、それぞれのFPSタイトルに最適化されたEQを用意しており、プロが求めるサウンドを体験できるとしている。

本体の物理ボタン。音量調整やノイズキャンセリングのオン/オフが可能で、配置にはFnatic選手のフィードバックが反映されている

マイクは、着脱式の単一指向性ブームマイクを付属。付属のUSBトランシーバー経由のワイヤレス接続時は広帯域スーパーワイドバンドに対応し、高繊細でクリアかつ自然な音声を届けられるとしている。AIノイズリダクションは、同社内およびプロゲーマーによる数十パターンの聴き比べを行い、理想の設定を算出。周囲のノイズを最小限に抑えるという。

前モデルH9のマイクは着脱できないフリップアップ方式で、マイクを上げ下げすることでミュートオン/オフが切り替えられたが、着脱式マイクとなった本モデルでは、ヘッドセット本体にミュートボタンを搭載している。このミュートボタンについて、Fnatic選手からは「イヤーカップを掴んだときに指が自然と届く位置」と好評の声が上がったという。

マイクは、着脱式のブームマイク
本体左のイヤーカップにマイクミュート用の物理ボタンを搭載

イヤーパッドの素材にはナイロン生地を採用。従来の合皮製イヤーパッドは蒸れる、というゲーマーからのフィードバックに応えるかたちで、1年以上にわたり試作を重ねて制作したとのこと。さらに、肌に触れる部分はナイロン生地としつつ、ドライバーユニットに近い内側の素材のみ合皮を用いることで遮音性も確保。260g(マイク含まず)の軽量設計も相まって、快適性と遮音性を両立させたと説明している。

またヘッドバンドも前モデルから変更。ワイヤーと合皮パッドのみとすることで本体質量の軽量化を図るとともに、調整スライドにストッパーを導入することで即時装着性にも配慮している。

イヤーパッドはナイロン製。ドライバーユニットに近い内側は合皮製とすることで遮音性も確保
ヘッドバンドは簡略化することで本体を軽く。スライドにはストッパーを導入

機能面では「ノイズキャンセリングモード」と「外音取り込みモード」を装備。H9と同様、「360 Reality Audio」技術を活用した立体音響バーチャライザー「360 Spatial Sound for Gaming」にも対応する。

バッテリーは最大30時間の連続再生に対応。付属USBトランシーバーによる2.4GHz低遅延ワイヤレス接続、3.5mm有線接続に対応。Bluetooth接続Classic(AAC/SBCコーデック)LE Audio(LC3コーデック)の2種類をサポートする。付属品として、着脱式マイク、USB Type-Cトランシーバー、USB Type-A to Cケーブル、ヘッドホンケーブル、専用ポーチを同梱する。

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カラーはブラックとホワイトの2色
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USB Type-Cトランシーバーを付属
付属の専用ポーチ。横のファスナー付きポケットにUSBトランシーバーや有線接続用ケーブルを収納できる

 

FPS選手の遮音性ニーズに応えた、INZONE初の有線イヤホン「E9」

E9は、ブランド初の有線イヤホン。FPSゲーマーの間では有線イヤホンの使用率が多く、特に大会やオフラインイベントに参加する選手は、観客の歓声の中でもしっかりと音を聴くため、遮音性の高いイヤホンの上からさらにイヤーマフを装着するスタイルを取ることが多いのだという。

「E9」オープン価格(予想実売価格:税込18,000円前後)

本モデルはそのようなプロゲーマーの大会やオフラインイベントなどでの使用を想定し、同社初の「完全密閉構造」を採用することで遮音性能を追求。さらに独自のポリウレタンフォーム素材を使用した「ノイズアイソレーションイヤーピース」も遮音性の向上に寄与。大会会場の大歓声も効果的に遮断するとアピールしている。

ドライバーユニットは、5mm径のダイナミック型を採用。コンパクトなドライバーユニットは本体の小型化と装着快適性、さらにはハウジング内部の通気の最適化にも貢献し、微細なサウンドの再生が可能になったという。

デザイン面では、本体を耳との接着面で支える「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」を採用。耳への圧迫感の軽減を図った。加えて、本体質量約4.7gという軽量コンパクト設計で、イヤーマフと併用する場合でも良好な装着感を実現したとのこと。

独自のイヤーハンガーは、柔らかで曲げやすく、耳のカーブに合わせやすい仕様とすることで「即時装着性を重視したい」というプロ選手の要望に応えている。

装着イメージ。軽量コンパクトデザイン、柔らかく曲げやすいイヤーハンガーで即時装着感を向上

サウンドチューニングは、Fnatic監修のもとFPSゲーム向けに調整。イヤホン単独でもFPSに最適化されたサウンドを再生できるが、付属のUSB Type-CオーディオボックスとPCアプリ「INZONE Hub」を併用することで、Fnatic共同開発のプリセットEQが利用できる。アプリからは、立体音響バーチャライザー「360 Spatial Sound for Gaming」も使用可能。

カラーはブラックとホワイトの2色展開。付属品として、USB Type-Cオーディオボックス、ノイズアイソレーションイヤーピース4サイズ(XSSML)、装着性に優れ日常使いに最適だというハイブリットイヤーピース4サイズ(XSSMXL)、専用キャリングケース、ケーブルバンドなどを同梱する。

カラーはブラックとホワイトの2色
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USB Type-C接続のためのオーディオボックスを付属
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遮音性の高いノイズアイソレーションイヤーピースと、日常使いに適したハイブリットイヤピースを付属

 

リニューアルした「ソニーストア銀座」には体験スペース。『VALORANT』公式大会にも新製品提供

なお本日8月20日(水)より、東京都中央区銀座の複合施設「GINZA PLACE」にある直営店「ソニーストア銀座」がリニューアルオープンする。これに伴い同店では、INZONEブランドを扱うゲーミングコーナーを拡大。上記の新製品の試遊のほか、ゲーム大会やコミュニティイベントの会場としても活用していくとのことだ。

またこの度の新製品発表にあわせ、Riot Gamesが主催する人気FPS『VALORANT』の公式競技大会「VCJ(VALORANT Challengers Japan)」とも契約を締結、認知の拡大を狙う。

ワイヤレスヘッドセットH9 IIと有線イヤホン・E9が、8月23日(土)、24(日)に開催される「VALORANT Challengers Japan 2025 Season Finals」の公式ゲーミングギアになるという。

 

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