ガジェット 公開日 2023/03/13 16:44

アップルのAR/VRヘッドセット、年内発売は時期尚早?クックCEOが急かしているとの噂

画期的な製品で引退の花道を飾りつつ、後継者を後押ししたい?
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アップルは今後数か月のうちにAR/VRヘッドセットを発表し、早ければ2023年末までに発売すると見られている。しかし、その価格は3,000ドル前後、腰にバッテリーを装着しても2時間しか持たないと予想されており、本当だとすれば製品として練り込み不足で、発売は時期尚早の感がある。

なぜ、アップルは発売を急ぐのか。それはティム・クックCEOがオペレーション担当トップのジェフ・ウィリアムズの方針を支持し、デザインチームの反対を押し切ったからとの噂が報じられている。

英Financial Timesによれば、第1世代AR/VRヘッドセットをいつ発売するかをめぐり、アップル社内でかなり揉めていたようだ。同社のインダストリアルデザインチームは、まだ発売できる段階ではないとして、数年後に軽量なARメガネ製品の機が熟するまで遅らせたいと考えていたという。

かたやアップルのオペレーションチームは、3Dビデオの視聴やインタラクティブなワークアウト、バーチャルアバターでのFaceTime通話ができるVR特化のスキーゴーグル型ヘッドセットという形で初代製品を発売したいと主張したとのことだ。

そして自らもオペレーションチーフの経歴を持つクックCEOは、ウィリアムズに味方し、デザインチームの反対をはねのけて早期の発売を迫ったそうだ。取材に応じた元アップル勤務エンジニアは、「出荷への大きなプレッシャー」があったと語っている。

2019年に元デザイン部門トップのジョニー・アイブが退社した後、アップルのデザインチームはウィリアムズの直属となった。スティーブ・ジョブズ時代にはデザインが製品の方向性をリードしてきたが、クック体制のもとではオペレーションが製品開発の主導権を握るようになったという。

ある元エンジニアは、かつてアップルで働く醍醐味は、デザインチームの「非常識な要求」を満たすために技術的なソリューションを考案することだったと語っているが、近年は明らかに変わってきているようだ。

アップルの初代AR/VRヘッドセットは、初代iPhoneの2倍に当たる7年もの間、開発が続けられてきたという。本製品はクックCEOのリーダーシップの元で開発された初のコンピューティング・プラットフォームとして「クックの遺産」だと見なされているとのことだ。

クック時代にはApple WatchやAirPodsなど新たな製品カテゴリーが生み出されてきたが、いずれも「アクセサリー」であって「コンピュータ」ではない、ということだろう。クックCEOは2021年、10年以内の引退を示唆するとともに、ARがアップルにとって非常に重要だと語っていた。

またBloombergは、アップルがクックCEOの後継者を探しており、ウィリアムズが最有力候補だと報じていたことがある。初代AR/VRヘッドセットの早すぎるとも思える投入は、クックCEOが自らの花道にしたいという情念や、社内政治の思惑が絡んでいるのかもしれない。

Source: Financial Times
via: MacRumors

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 “高音質レコード”100% Pure LPとオリジナル盤を徹底比較!透明ヴィニールの音質の秘密に迫る
2 和ジャズ最高峰 TBM「プレミアム復刻コレクション」第III期・第2回(全4タイトル)が待望の発売!
3 Bluesound「NODEシリーズ」で組むHiFi入門。テレビ・レコード・デスク、3つのスタイルをVGP審査員が推奨!
4 女子プロゴルフ「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」10/22から4日間の放送/配信予定
5 【moraアニソンランキング】『薬屋のひとりごと』3期OP/『チー付与』OPが新たなトップ2に!
6 古いスマホを音楽再生機に変えるアプリ「reTONE」、ベータ版を10/23公開
7 フォステクス「GS83A-VB」「GX160BJ」試聴会、10月24日・25日にオーディオユニオン大阪店で開催
8 ゼンハイザー「MOMENTUM 5 Wireless」に新色ブロンズ。メタリックな色調で上質感を演出
9 エソテリック、第2世代ディスクリートDAC搭載の旗艦SACDプレーヤー「Grandioso K1XE」
10 【インタビュー】ハイセンスの存在感を高める心臓部「RGB MiniLED」、テレビ市場のさらなる躍進に大きな手応え
10/22 15:12 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 202号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.202
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
ケーブル大全2026
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.34 2026 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.34(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix