公開日 2006/06/30 19:02

編集部の「こんな製品が欲しい!」 − フロントサラウンド専用2ch AVアンプ

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
こちらに掲載したとおり、Phile-webではただいま「こんな製品が欲しい!」という読者の声を募集している。初回からいきなり番外編になってしまうが、わたくし編集部・風間がいま強烈に「欲しい!」と思っている製品を勝手に紹介させてもらおう。

液晶テレビの音のショボさにびっくり

昨年12月、某社の32V型液晶テレビを購入し、リビングに設置した。はじめの数日間は画質の高さに素直に感動していたが、次第に音のショボさが気になり始めた。薄型テレビの内蔵スピーカーのクオリティがそれほど高くないことは分かっているつもりだったが、その予想をはるかに下回るロークオリティだったのだ。正直に言って、この音で映画や音楽を楽しむ気にはなれない。TVドラマでもギリギリといったところだ。以来、新製品ニュースや弊社刊行雑誌をくまなくチェックし、ホームシアターシステムを探していたが、なかなか自宅の環境に合う製品が見つからない。

気軽に楽しむにはリビングシアターが最適

自宅の環境をかんたんに説明すると、リビングは12畳程度だが、大きめのダイニングテーブルが占拠し、実際にリビングとして使えるスペースは8畳分くらいしかない。ここにソファーやらテーブル、ラック等が所狭しと置かれているので、スペースにあまり余裕がなく、リアスピーカーを置くのは困難だ。

自宅の2階には、一応ホームシアタールームらしきものがある。ここには液晶プロジェクターやAVアンプ、サラウンドスピーカーなどを設置しており、本来、映画はここで楽しむべきなのだが、わざわざ2階に上がる手間が億劫で、稼働率はあまり高くない。特に、昨年子供が生まれてからは、なかなか一人で映画を楽しむという余裕が持てない。思い立ったとき、気軽に映画を楽しむといった用途には、やはりリビングシアターが最適、と痛感している。

これらの条件から、リビングルームに置くシアターシステムには、フロントサラウンドシステムがいいのでは、という結論に達した。フロントスピーカーとサブウーファーだけなら、狭いリビングでも何とかスペースが確保できそうだ。サラウンドの精度を考えたらリアにスピーカーに置くのが理想だが、本格的に楽しみたいときは2階のシアタールームを使えば良いだろう。

既存のフロントサラウンド製品への不満

ところが、実際に製品を調べてみると、自分の環境に合致するものがあまりない。フロントサラウンドシステムは、スピーカーやサブウーファー、プレーヤー/アンプ部がセットになっているものが多いが、スピーカーに関しては、最近ブックシェルフスピーカーで魅力的なものが増えていることもあり、できれば自分で選択したいのだ。アーカムの古いスピーカーが押し入れに眠っているので、これを引っ張り出してくれば予算も浮きそうだ。

プレーヤーに関しても同様で、フルHDへのアップコンバート機能やHDMI端子を搭載した製品が2万円程度で買えることを考えると、内蔵DVDプレーヤーの能力には不満が残る。また、手持ちのDVDレコーダーをプレーヤーとして流用することも考えられるだろう。

入出力端子が貧弱な製品が多いのも残念だ。自宅にある2台のゲーム機やテレビ、CDプレーヤー、AirTunes、PCなど様々な機器をつなごうと思うと、端子はすぐに足りなくなってしまう。入出力端子を考えたらAVアンプがベストな選択だが、リアスピーカーやセンタースピーカーを使用しないのでは、パワーアンプが余ってしまうのでもったいない(もっとも、最近のAVアンプは、2つのアンプでフロントスピーカーを動かすバイアンプ駆動に対応したものが多くなってきており、これを活用する手もある)。

2chに特化したフロントサラウンド専用AVアンプが欲しい!


まだ見ぬ「フロントサラウンド専用2ch AVアンプ」
前置きが長くなりすぎたが、これらの問題点を「フロントサラウンド専用2ch AVアンプ」が一気に解決してくれるのでは、と妄想している。5.1/7.1chのアンプにかかっているコストを2chに振り向ければ、クオリティを大きく上げることができるはずだ。オーディオ用のプリメインアンプに、フロントサラウンド処理機能と映像入出力端子を加えたようなイメージだ。

省スペースに設置するため、筐体は薄型であることが望ましいが、入出力端子を多く確保するため、横幅はフルサイズが必要だろう。

サラウンド機能は定評のある「ドルビーバーチャルスピーカー」でも良いし、独自のものでも良い。また、これは本筋とは関係のない話だが、HDMI 1.3を搭載し、次世代オーディオフォーマットにも対応してくれたら言うことなしだ。外観はヘアライン仕上げなどを施し、なるべく高級感を上げる。価格については5〜10万円くらいが適正だろう。

こんな製品が登場すれば、なけなしのヘソクリをはたいてでも即座に購入したいと思う。どこか奇特なメーカーが商品化してくれたら嬉しいのだが。

(Phile-web編集部・風間)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 アイ・オー「RECBOX」がパナソニック「miyotto」に対応
2 100年の歩み、ここにあり。ラックスマン「L-100 CENTENNIAL」「D-100 CENTENNIAL」の音質と技術を徹底レビュー
3 DALIのコンパクトスピーカー「KUPID」は国産家具ブランドにマッチ!5カラーの置き方をプロが提案
4 「今、売れているオーディオアクセサリー」<売れ筋ランキング11月 番外編>
5 LG、世界初の「RGBストライプ」「240Hz駆動」両立した4K有機ELパネル
6 Campfire Audio、グリーンのアルミ筐体を採用した10BAイヤホン「Andromeda 10」
7 得意のソフト開発力で独自R-2Rの音を深化!HiBy「RS8 II」のサウンドをプロトタイプで先行体験
8 Cayin、最大出力560mWの“ハイパーモード”搭載ポータブルDAC/アンプ「RU3」
9 着工後でも100型/4.1.2chを叶えた、マンションのペンション風LDK
10 LG、積層型有機ELディスプレイの新ブランド「Tandem WOLED」「Tandem OLED」
12/25 10:49 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX