<OTOTEN>“フルデジタル”アンプやDACチップ聴き比べなど、デバイスサイドからの未来のオーディオ技術も多数登場
6月19日より21日まで、有楽町・国際フォーラムにて開催されたOTOTEN。最終プロダクトの展示はもちろんだが、特に近年はデバイスやソフトウェア、マテリアルなど、オーディオにまつわる未来のテクノロジーを披露する、「BtoB」に注力した出展も増えてきている。
アンプやDACの最新デバイスに期待
ロビーギャラリーでは、CRI・ミドルウェア、旭化成エレクトロニクス、コルグ、日本電気硝子などが出展。
CRI・ミドルウェアは、「スピーカーまでデジタルで伝送する」独自のアンプ技術「D-AMP Driver」をデモ。手のひらサイズで2.1chを再生できるハイパワーが大きなポイントで、 ほとんど熱を持たない高効率も特徴。会場ではKEFのスピーカーとKICKERのカーオーディオ用サブウーファーを用いてデモンストレーションを実施。
来場者からも「このサイズでここまでのサウンドが実現できるのか!」という驚きの声も寄せられたそう。 カーオーディオやプロ向けオーディオにも展開に今後さらに力を入れてきたいと考えているという。
旭化成エレクトロニクスは、フラグシップDAC「AK4499」をヘッドホンで体験できる評価ボード、オペアンプ「AK4911/4912」と他社製オペアンプの聴き比べといった貴重な展示を用意。オペアンプはウィーン・ハイエンドでも大きな反響があったそうで、今後の製品開発にも大きな手応えを得たと話してくれた。
またコルグは充実したイマーシブコンテンツの体験ブースを用意。イクリプスのスピーカーを活用したマルチチャンネルコーナーはもちろん、鹿島建設の「OPSODIS 1」、ソニーのヘッドホンなどを活用してイマーシブを楽しむためのさまざまな提案を実施。良質なイマーシブコンテンツ、そして再生方式の広がりもまた新しいオーディオの未来のかたちである。
SYMCOMM technologyは台湾のIC企業で、「SNYNIC」と呼ばれる低遅延のワイヤレス伝送技術について出展。最大96kHz/24bitまでに対応する伝送規格で、サウンドバーやゲーミングデバイス等に採用されているという。サウンドバーのフロント側とリア側の伝送、またゲーミング用のUSBドングルとヘッドホンなどに活用されているという。
日本電気硝子は、同社の超薄型ガラスをスピーカーの振動板として活用する「Sonarion」を紹介。台湾のGAIT社との共同開発によって誕生したもので、薄さ0.0035mm、軽くて剛性に優れる点をアピールする。トゥイーター用の2.5cm口径のものから、フルレンジ用、ヘッドホン用と幅広いサイズを展開し、スピーカーメーカーへの採用を狙う。
トゥイーターとウーファー双方にSonarionを採用したGlaXfi「BSP-24」も展示、非常に透明感高く特に高域の伸びやかさに格別の魅力を感じられた。
位置をセンサーで検知しDSP処理を行う新技術
またネットワークオーディオ用のモジュール等を展開する「StreamUnlimited」はG406にて単独ブースを出展。OTOTENには4年連続の出展となり、毎年新しいネットワーク再生の提案を行っている。
StreamUnlimitedのモジュールを活用することで、TIDALやQobuz、UPnP再生、BluetoothやAirPlayといったワイヤレス再生に対応するオーディオ機器を開発できる。自社で一からソフトウェアを開発しなくてもよくなるため、オーディオ機器メーカーとしては自社がより得意とするアンプやスピーカー技術により専念できるというメリットがある。
今年は、NXP社のセンサー技術を活用したDSP技術について紹介。ドルビーアトモスなどのマルチチャンネルのスピーカーセッティングにおいては、特にリア側のスピーカーを「ベスト」な位置に設置できないことも多い。これまで多くの場合にはスイープ音等を再生し、その結果をマイクで測定し、調整を行うやり方が多かった。
今回のモジュールでは、モジュールそのものにセンサーが設置されており、スピーカーのポジションとリスニングポジション(人間のいる位置)を自動でモニタリングができる。このデータを元に、たとえばドルビーアトモスならそれ専用のDSP処理をかける、といったことが可能になるという。
今後はサウンドバーなどへの実装に向けて働きかけていく予定だという。
























