公開日 2014/12/09 12:00

なぜ宇多田ヒカルのハイレゾ第2弾には「くまちゃんUSBメモリ版」が用意されたのか?

担当プロデューサーに聞く
インタビュー:中林直樹/構成:ファイル・ウェブ編集部・小澤麻実
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
12月9日、宇多田ヒカルのシングル集『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1』『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2』2作品のハイレゾ配信がスタートする(関連ニュース)。VOL.1はデビュー曲「Automatic」から「COLORS」までのシングル15曲を収録。VOL.2は2004年発表の「誰かの願いが叶うころ」から2008年発表の「Prisoner Of Love」までのすべてのシングルなど18曲を収録している。

両作品は配信というかたちだけではなく、宇多田本人のデザインによる「くまちゃん」イラストをモチーフにしたオリジナルUSBメモリに収められてUNIVERSAL MUSIC STOREにて5,000個限定販売される点も注目となっている。

Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1+2 HD(直販限定)¥21,600(税込):ジュエルケース入りオリジナルUSBメモリ。ナンバリングプレートや解説カードも同梱される

発売日である12月9日は、宇多田ヒカルのデビュー満15年目の記念日でもある。ハイレゾ時代におけるパッケージのあり方とは? 宇多田ヒカルのハイレゾに対する考えとは? プロデューサーの沖田英宣氏に聞いた。(聞き手:中林直樹)


ユニバーサルミュージック 沖田英宣氏


― 今年3月に発売された「First Love」ハイレゾ版は非常に大きな反響を呼び、多くの方が“ハイレゾ”を知るきっかけになったと思います。

沖田氏:今年は宇多田にとってデビュー15周年のアニバーサリーイヤーに当たります。現在アーティスト活動を休止していますが、ファンのみなさんへの感謝の気持ちをかたちで表現したいという思いがありました。その第一弾が『First Love』のハイレゾ版であり、第二弾が『SINGLE COLLECTION』2作のハイレゾ版です。

『First Love』はパッケージ版(プラチナSHM/SHM-CD/CD/DVD)に加え、初の試みであるハイレゾ版でもリリースしましたが、Bunkamura StudioのCスタジオで試聴したら、今まで知っていたスタジオの空間がいきなり広がったような感じがして。これはすごい!ぜひ次もやろう、ということになって、その場で『SINGLE COLLECTION』のハイレゾ化も決まったんです。

最初『SINGLE COLLECTION』はハイレゾ配信のみでのリリースを考えていたんですが、やっぱりアナログレコードの昔から「パッケージ」と「音楽」は相互に補完しあってひとつの表現になるところがあるよな、と。じゃあハイレゾ音源に対するパッケージ観ってどんなものだろう? と考えた時に「オリジナルのUSBメモリを作ったら面白いのでは?」となったんですね。で、どうせ作るなら宇多田ヒカルらしいもの − これ、僕らのなかでは「ゴージャスだけどどっかおかしい」ってことなんですけど(笑)……ということで「くまちゃん」型のUSBメモリになりました(笑)。

本人のデザインによる「くまちゃん」イラストをモチーフにしたオリジナルUSBメモリにハイレゾ音源が収められている。継ぎ目のない金属モールド加工で表面は艶やか。手にするとずっしりとした質感がある。くまちゃんの上半身をPCに挿す。「この様子、ちょっとおかしいでしょ(笑)?」(沖田氏)


メモリには音源に加え、Windows/Mac用プレーヤーソフトも同梱。タイトルをクリックして再生する。歌詞カード表示も可能だ

― ユーモアがある感じでいいですよね(笑)。確かに、音楽にとってパッケージの関係性はものすごく大事だと思います。いまアナログレコードが若者の間で注目されてきているのも、そういう部分があるのかなと思います。かたちが見えないものを買うのも良いんですけど、手に取れる、かたちがあるものの良さもありますよね。

沖田氏:USBでの販売だと、アーティスト主導で自由な作り方ができるというのもメリットだと思います。CDは作るのにとても大がかりな施設が必要なので、どうしてもハードメーカー主導になりますから。今回の『SINGLE COLLECTION』USBメモリ版の販売は、世の中への提案という思いも込めているんです。限定生産の数が5,000でいいのか?というのも含めて、いろいろ手探りの部分もありますが、「新しい道を作る」ということに意味があると思っています。

次ページ『SINGLE COLLECTION』のハイレゾ版を聴いた感想は?

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」10/30から3日間の放送/配信予定
2 Amazon、睡眠モニター搭載のスマートクロック「Echo Time」。新「Echo Dot」と同時発売
3 JBLの新サウンドバー「Cinema SB580MK2」は“映画館”に迫るサウンド!
4 オーディテクニカ、木曽檜を使った“真の密閉型”フラグシップヘッドホン「ATH-AWX7000」
5 創業100年、ドイツ名門・ELACのアクティブスピーカー。映画も音楽も高水準で楽しめる「Debut ConneX DCB 41」
6 【レビュー】密閉型を再定義、オーディオテクニカの“ウッドヘッドホン”「ATH-AWX7000」を聴く。『TCbA』思想の実力とは?
7 Questyle、デュアルDACと独自カレントモードアンプモジュールを組み合わせたポタアン「MEX」
8 藤井風、東京ドーム公演「ピアノリサイタル」初日をYouTube生中継。11/20 19時から
9 Amazon、生成AIアシスタント「Alexa+」を国内投入。プライム会員は追加料金なし、本日から早期アクセス開始
10 Anker、シリーズ最小/最軽量の完全ワイヤレス「Liberty Buds 2」。独自AIチップでANC強化
10/30 12:06 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 202号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.202
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
ケーブル大全2026
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.34 2026 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.34(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix