T・Eさん 42歳 男性 会社員 千葉県在住
 

開梱して本体のコンパクトさにビックリ

当選のご連絡を頂いた時からドキドキものでしたが、深夜帰宅して届けられた製品を早速開梱して驚いたのはそのコンパクトさでした。

Phile-web記事の画像や寸法情報を見て小さいイメージを持ってはいたものの、実機のコンパクトさは予想を越えていました。「ホームシアターファイル」誌との比較を見て頂ければ一目瞭然。縦置き用アタッチメントも付属しているので間口20cm x 3cm程のスペースがあればスマートに設置することが可能です。

 
VDR-R1000.PLUSとVDR-P100をA4サイズの「ホームシアターファイル」誌と比較   テレビの手前に設置しても邪魔にならないサイズ

特に「VDR-R1000.PLUS」は、AV機器としては我が家にとっては待望のHD録画機器で、早速、地デジやBSの番組をテスト録画して、タイムシフト視聴できることの喜びを噛み締めました。

幼児がいるご家庭は大なり小なり同じで、興味あるTV番組をリアルタイム視聴することが難しくタイムシフト視聴の機会が多いと思われますが、我が家はHDD・DVDレコーダー購入を見送り、BDレコーダー購入にも踏み切れずにいるため、これまではSD録画機器を利用して番組の雰囲気を楽しむに留まっていました。

今回、HD録画機器をモニターさせて頂けることになり紀行番組が好きな私たち夫婦にとって、より空気感を味わえるHD画像でのタイムシフト視聴が可能になり、生活のうるおいにつながると大変嬉しく思っています。

さて、前置きが長くなりましたが「VDR-R1000.PLUS」「VDR-P100」「オペラ プレミアム セレクション」それぞれの感想を述べさせて頂きたいと思います。

シンプルで潔さを感じるiVレコーダーの機能

まずは「VDR-R1000.PLUS」。黒地の筐体に白いiVDRのコントラストが良い感じ。動作音は静かで、HDDの回転音も1m以上離れていれば深夜でもあまり気にならないレベルです。

VDR-R1000.PLUSにiVを差し込む

編集機能なし、録画モード選択なし、最少の入出力端子群、320GBのiVDR-Sメディア付属という構成は、細かな操作をばっさりと切り捨てた使い勝手優先のコンセプトや、最小構成による低価格実現を含めた普及を図る意図、そして購入してすぐ使えるメリットを強く感じさせる、シンプルで潔さを感じます。

録画予約は番組表から意中の番組を選択→録画予約、の2ステップ程度で行え、録画モードを選択できなくすることでHD画像を圧縮せずそのまま保存し、画面操作ステップ数削減につながり簡便な印象があります。

編集機能がない本製品は容量が一杯になったら番組ごと削除して空きスペースを確保するかiVDRメディアを追加購入、利用することを前提にしているようで、シンプルと感じる一方で、せめてフォルダ機能が欲しいのも正直な所です。

願わくばメディアの実勢価格が1万円以下になると、購入の敷居が一気に低くなり、ジャンル別、利用者別でメディアを使い分けるのも現実的になってくると思います。

また色味、精細感等の画質は変に誇張せずニュートラルだと思います。

今後改善が望まれるのは、レスポンスが半拍遅いもどかしさを感じる点や番組表から番組選択、内容表示から戻ると、番組選択時の位置(チャンネル、時間帯)ではなく、現在時間の位置に戻ってしまう等の点でしょうか。

ふと思ったのは地デジ移行で、地上アナログテレビから買い替えが容易でない場合にまずはVDR-R1000.PLUSを購入して当座をしのぐという選択肢があるかも知れないという点です。5万円あれば新型テレビが購入できるという声もあるかもしれませんが、あるものを使い回し、新しい技術も利用するという点ではまったく論外という訳ではないように思います。録画中にチャンネルを変更できないのはデメリットと言えばデメリットかも知れないですけれど(編集部注:別番組を見たい場合は、テレビのチューナーを利用することになりますが、付属のリモコンでテレビの操作も行えます)

どこにでも気軽に持ち運べるiVマルチプレーヤー

iVマルチプレーヤー「VDR-P100」は、リモコンも含め非常にコンパクトでR1000よりも小型軽量になっています。白い筐体とそのサイズが存在を主張することなくこぢんまりとして、部屋をシンプルにコーディネートされたい方の興味を引くかも知れません。

出力端子はR1000より多く、プレーヤーとしての性格を出していますが、PCの外部ディスク装置としてデータ書き込みも可能になっています。今回のレポートではR1000で試し録りをどんどん進めていって、この機能に気づいたのが遅かったため試していませんが、用途としては広がると思います。

R1000とP100のセット利用で思いつくものとしてはR1000をメインに録画、視聴を行い、移動先で簡易再生するために気軽に持ち運ぶ用途だと思います。現在、孫の成長の様子をHD撮影して遠隔地に住む親に送る際、ダウンコンバートしてDVDに記録していますが、P100を親に預け、iVDRメディアを送るといった使い方も考えられます(その場合は少ない容量で非常に安価なメディアの登場が望まれますが)。

仕事絡みではイベント用のデモ動画を容量をあまり気にせずiVDRメディアに記録して、利用するシーンや後述のオペラソフトのようなコンテンツが充実してくると、簡易にHD画像を楽しめる点がクローズアップされるように思います。

プレーヤーの今後の改善点として望まれるのはリモコンの反応時間です。使い勝手を考えたメニューは階層が深く、コンテンツ選択までの道のりが長く感じますが、リモコンの反応時間が改善されると印象が違ってくるように思います。それと起動時のiVDR認識にR1000よりも長い時間が掛かりますが、これは進行度合いを示すアニメーション的な画面を用意できれば多少ストレス緩和につながるかも知れません。

iVDRパッケージソフトの利便性、優位性を実感した

iVマルチプレーヤーとiVレコーダーの画質を確かめるT・Eさん

次にiVDRパッケージソフト「オペラ プレミアム セレクション」を見てみます。代表的な5作品の本編合計時間12時間、付録映像との合計15時間におよぶコンテンツを1メディアに同梱して視聴できるのは圧巻でオペラファンにとっては垂涎ものではないでしょうか。

シリーズものの映画やTVドラマのHDコンテンツ、パッケージ形態としても、他の規格では真似ができない利便性、優位性を示す事ができ、今後の作品の充実度や価格によっては訴求できるように思います。

個人的にはこれまでオペラ観劇経験がなく、好き嫌いが分かれるという話を聞いていましたが、昼間のテレビ付属スピーカーでの視聴と、夜中のサラウンドヘッドホンでの視聴を試してみたところ...。視覚的には後者の方が劇場での観賞に近いためか、音にも集中できるためか、その世界に吸い込まれるような感覚で非常に楽しめました。恐らくAVアンプとスピーカのサラウンド環境で、部屋を暗くして鑑賞するのが一番臨場感があって没入できるように思います。

作品の上演(撮影)時期は2002〜2006年と開きがあり、撮影機器の進歩と相まってか、近年の撮影作品の方が精彩感が強く感じますが、HD画像で一定水準以上の画質なので、作品に集中すればあまり気にならないと思います。

またどの作品も明暗差が大きい場面が多く、どちらかと言うとディスプレイ性能が試されるため、我が家の5年前モデルのVIERAではソフトのポテンシャルを十二分に発揮するという訳にはいきませんでしたが、非常に楽しめるものでした。

以上、取り留めなくレポートさせて頂きましたが、購入を検討されている方の参考になれば幸いです。また今回、モニターの機会を与えて下さった音元出版Phile-web様とmaxell様に感謝いたします。

 

関連リンク
ハードディスクiV スペシャルサイト
iVマルチプレーヤーの詳細
iVレコーダーの詳細
iVパッケージソフトの詳細