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超弩級イヤホンがこの価格で!?「音色を個人最適化」できる注目機、final「TONALITE」徹底レビュー!

公開日 2025/11/22 07:00 折原一也
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「音色」を個人最適化できる新発想イヤホン「TONALITE」登場!

オーディオブランドのfinalが、新フラグシップ完全ワイヤレスイヤホン「TONALITE(トナリテ)」のクラウドファンディングを実施している。一般販売時の価格は39,800円(税込)を予定しているとのことだが、クラファンではそれよりも安く入手できる。

本機最大のアイデンティティは、ユーザーの身体形状を専用アプリでスキャンし、「音色」を個人最適化する技術「DTAS(Digital Twin Audio Simulation)」の搭載だ。

「空間」と「音色」という長年のオーディオ的命題に対し、「数理モデル」というアプローチで挑んだ点にある。

専用アプリで音質の最適化やタッチ操作割当の変更など様々な設定を行うことができる

「8K SOUND」を掲げた前モデル「ZE8000」、そしてZE8000の購入者を対象に有償で提供されたパーソナライズサービス「JDH(自分ダミーヘッド)」――finalがR&Dを通して追求してきた「個人最適化」の系譜を知る者にとって、55,000円の費用と複数日の訪問が必須だった体験が、TONALITEの製品と無償提供されるアプリで完結するのは衝撃だ。

本記事前半では、final「TONALITE」の実機による音質レビュー、記事後半では開発陣への取材による技術的背景と製品に込められた想いをお届けする。

新開発ドライバーやノイキャン専用チップなど搭載

音質レビューに先立ち、final「TONALITE」のワイヤレスイヤホンとしての基本性能をチェックしておこう。

イヤホンの筐体は、ZE8000の思想を発展させたセパレート設計を採用。ただ見た目の印象は大きく異なり、密閉感を重視したショートスティック形状と呼ぶべきところ。Bluetooth 6.0採用で、コーデックはSBC、AAC、そしてLDACによるハイレゾワイヤレス接続にも対応している。

音質の核となるドライバーには、DTASによる精緻な処理を前提として、新規開発された超高精度ドライバー「f-CORE for DTAS」を搭載。同社のフラグシップ有線イヤホン「A10000」開発の知見も応用し、徹底した低歪みを実現した設計だ。

アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は、ソニーセミコンダクタ製チップ(CXD3784)をANC用に独立して搭載するとともに、密閉度の高い筐体設計と連携した「トリプルハイブリッドノイズキャンセリング」を採用。

実際に騒音低減を体験してみると、圧迫感がなく、特に低域の騒音低減が強力。なおANCは音質優先/ANC優先の2モードを切り替え可能だ。

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