オープンイヤーもJBL!全方位に隙がない「Soundgear Clips」「Sense Pro」「Sense Lite」を一斉レビュー
スタイルが豊富なJBLからイヤーカフ型も登場
サウンドとスタイルの多様性に富むJBLのワイヤレスイヤホンに、魅力的なオープン型のニューモデルが加わった。それぞれの特徴に迫りながら、どんなユーザーにフィットするイヤホンなのか解説したい。JBLのオープンイヤー型イヤホンといえば、インナーイヤータイプのFlexシリーズがクリアで切れのよいサウンドを持ち味として、ライバルと競い合いながら定番の地位を勝ち取ってきた。
人気の「JBL Tune Flex 2 Ghost Edition」は、イヤーチップを交換すると密閉スタイルのワイヤレスイヤホンにもなるユニークな2ウェイデザイン。アクティブノイズキャンセリング(ANC)も搭載する。音楽リスニングだけでなく、オンラインミーティングなどビジネスシーンにも柔軟に使いわけられるワイヤレスイヤホンとして人気だ。
イヤーフックスタイルのワイヤレスイヤホンは、JBLが2023年に発売した「Soundgear Sense」が、オープンイヤー型の「高音質再生の基準」を変えるヒットモデルになった。大口径16.2mmダイナミックドライバーと独自のBASSエンハンスメントによる、フロアスピーカーで楽しむような迫力あふれるサウンドが魅力的だ。イヤーフックの先端に着脱式のネックバンドを装着できる2ウェイスタイルのアイデアを、完成度の高い商品としてまとめ上げるJBLの底力に、あらためて驚嘆させられた。
JBL Senseはイヤーフックスタイルのオープンイヤー型が冠するシリーズネームだ。耳にしっかりとフィットするイヤーフックスタイルは、安定感のあるサウンドと装着性を実現する。イヤホンの再生音と、オープン構造であることによる外音の聞こえ方とのバランスもよく、ワークアウト中のコンテンツリスニングや “ながら聴き” にも適している。
そして、JBLが初めて手がけるイヤーカフスタイルの新製品が「Soundgear Clips」だ。ファッションアイテムのような感覚で、簡単に着脱しながら気軽に使えるところがイヤーカフスタイルの大きな特長だ。
Clipsはスケルトンデザインと、耳にしっかりと固定できるのに、装着時の負担が少ない、JBL独自の新設計「JBL SonicArc」を採用する。JBL SonicArcとは、安定したサウンドを享受するための技術。ポイントは角度をつけたアーム部の採用で、この少しの引っかかりが耳の凹みにフィットするため、ドライバーが常に外耳道の方向に正対するようになる。そのため少しの動作でもイヤホンがぐらつきやすいイヤーカフ型であっても、本機なら安定した音圧と優れたサウンドを、どんなシーンでも楽しむことができるというわけだ。
ポジティブな意味で、オーディオ機器らしくないスタイリッシュなデザインであることからも、ずっと身に着けていたくなる。同じオープンイヤー型のTune Flexに比べると外音のシャットアウトが苦手なイヤホンではあるが、日常生活のあらゆるシーンで音楽をBGM的に聴き続けたい方々には、これ以上ないほどに好適なモデルだ。
今回はClipsのほか、イヤーフックスタイルの新製品である「Sense Pro」と「Sense Lite」を比べながら紹介する。
