ビクター「WOOD master」速攻レビュー! 「ビクター史上 最高音質」イヤホンは「どんなジャンルの音楽も楽しめる懐の深さ」

JVCケンウッドが、ビクターブランドから新たなフラグシップ完全ワイヤレスイヤホン「WOOD master(型番:HA-FW5000T)」を発表した。「ビクター史上 最高傑作」「ビクター史上 最高音質」を謳う同製品の実力はいかに? 評論家の野村ケンジ氏がさっそくチェックした。
“ビクター史上 最高音質”イヤホン「WOOD master」登場!
ビクターブランドのイヤホン/ヘッドホンといえば、VICTOR STUDIOでの音楽制作を通じて培ったノウハウを活かしたサウンドが特徴となっているが、もうひとつ、ドライバーの振動板や筐体にウッド素材を活用した製品を展開していることでも注目を集めている。そんな、ビクターブランド製品の特徴2つを併せ持つ完全ワイヤレスイヤホン(TWS)が登場した。それが新フラグシップTWS「WOOD master」だ。
名前のとおり、WOOD masterはウッド素材を採用し、ビクタースタジオの技術やノウハウを活かして作り上げた製品。とはいえ、先代に当たる「HA-FW1000T」に対して基本部分が刷新され、機能性も大きく進化した格別の存在へと生まれ変わっている。
まず、ビクター製イヤホンの要といえる “木の振動板” が、構造も含めて大きく刷新された。
今回のWOOD masterではパルプとアフリカンローズウッドを適切に配合した振動板を開発。組み合わせるエッジ部分の構造も最適化することで、WOODシリーズの特徴であるボーカル表現はそのままに、全帯域に渡って原音の再現力を高めているという。

実際、新開発のハイブリッドWOODドライバーは中域の音圧が高まり、高域の特性が滑らかになるなど、音色傾向の変化だけでなく音質的にも向上。加えて、振動の収束も速くなっていて、よりクリアなサウンドへと進化している。
さらに、ドライバー後方の音響チャンバー部も見直しが行われ、豊かな低音とワイドレンジな再生を追求。同時に、音響空間をバッテリーや基板と分離することで、S/Nの高さも確保しているという。
いっぽうで、高域の表現力を高めるために、ドライバー前面の構造を最適化。さらに、好評のスパイラルドット・イヤーピースも新たに「EP-FX13」を開発。楕円形デザイン(ノズルとの接合部分は円形)を採用することで、装着性を向上させつつ、WOOD masterならではのサウンドをしっかりと伝えてくれる。

アプリ連携も充実。特に注目は「パーソナライズサウンド」
ビクターブランド製イヤホンもうひとつの特徴、VICTOR STUDIO監修のオリジナルサウンドも進化した。5つのプロフェッショナルモードを用意し、楽曲や好みに合わせたサウンドを楽しめるようになっている。
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