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「本来の機能をとことん突き詰めたことが伝わる」

ケンウッドの2カメラ型ドライブレコーダー「DRV-MR570/MR575C」を試す。「基本機能を重視した人にオススメ」

公開日 2022/05/26 06:30 会田 肇
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ケンウッドから人気の前後2カメラ型ドライブレコーダーとして、新たに「DRV-MR570」が登場した。カメラには前後とも高感度CMOSセンサー「STARVIS」を搭載し、その上で画質改善につながる独自のチューニングを施したことを最大の特徴とする。

なお、本機の姉妹機として本体は同一ながら駐車録画に対応する車載電源ケーブルを組み合わせた「DRV-MR575C」をラインナップ。価格は両機種ともオープンプライスだが、予想実売価格はDRV-MR570が30,800円前後、DRV-MR575Cが31,900円前後。今回は「DRV-MR575C」を使ってレポートする。

DRV-MR570/DRV-MR575Cのフロントカメラ

リアカメラ。フロントカメラと同じく「STARVIS」センサーを採用し、対角163度の広視野角も実現した

■ケンウッドならではの手動録画スイッチが使いやすい

カメラ部に組み合わせたのは、前後共に水平約131度、垂直約68度、対角約163度の広さを確保しながら、F1.8の明るさを持つレンズ。広い範囲の録画に対応するとともに、夜間やトンネルなどの暗いシーンでも鮮明な撮影を可能にした。加えて、明暗差が激しい環境で起きやすい「白とび」「黒つぶれ」を抑える「HDR(ハイダイナミックレンジ)機能」を搭載。逆光やトンネルの出入り口付近でも安定した録画を実現している。

コンパクトなサイズで視野の妨げを最小限にとどめている。操作スイッチは機能別にわかりやすく配置

撮影した映像を確認すると、さすがにビデオカメラ並の美しさとまではいかないものの、その映像は精細感に富んでおり、細部まで鮮明に映し出していた。前後とも対角で163度という広視野角で、その割に歪みも少なめで、ドライブレコーダーとして情報を緻密に捉えるという役割は十分にこなしている。

一般道と高速道路での本体側で撮影した映像をキャプチャーしたもの。いずれも解像度重視の精細さが伝わる映像。ナンバーもしっかり読み取れる十分な情報量がある(※以降、キャプチャー画像はプライバシー保護のためナンバー等にボカシ加工を加えています)

夜間では感度を上げているせいか若干白浮きを感じるが、ノイズの少なさは特筆できるものだ。スモークガラス越しのリアカメラも低ノイズで、後方車両の状況把握をするのにも十分な能力を発揮していた。

駅前の夜景をキャプチャーしたもの。白飛びや黒つぶれもなくバランス良く夜景を撮影した

リアカメラの夜間映像。郊外を走行した映像をキャプチャーした。ヘッドライト間にあるナンバーもしっかり読み取れていた

ケンウッド製ドライブレコーダーの良さを実感できるのは、本体に下に備えられた録画スイッチだ。下から軽く押し込むだけで、スイッチを押した5秒前から20秒間にわたって映像を記録する。スイッチが押しやすく、いつでもすぐに対応できるのがいい。静止画撮影は画面下に並ぶスイッチを押すことになるが、これにしてもワンタッチでいける。この辺りの使いやすさは日常使っていて初めて実感できるもの。メニューの配列も理解しやすく、細かな設定も迷わずできるのはケンウッド製ドライブレコーダーならではの魅力と言っていい。

「DRV-MR575C」の底面には大型の“REC”スイッチを配置。これを押すだけで5秒前から計20秒間の動画映像を撮影し、上書きされないフォルダに保存される

■長期間の撮影に安心感を生む独自フォーマット

後方用カメラはスモークガラスにも対応して、明るさを7段階で調整できる「明るさ調整機能」を搭載。スモークガラスの濃度にも柔軟に対応できるのも見逃せないポイントと言えるだろう。

また、運転支援機能として後方からの急接近を検知して自動で録画を開始する「後方急接近警告」も装備。今回の体験では特にあおられた訳ではないが、後続車が接近した際にはアラートと共にその状況を自動的に記録してみせた。その実用性は十分に高いと感じた。運転支援機能は他にも前方衝突警告、車線逸脱警告、前方衝突警告などの機能も用意する。ただし、この3警告と後方急接近警告との同時利用はできない。

リアカメラで撮影した映像をキャプチャーしたもの。渋滞に差し掛かったところで後続車が近づくと、「後続車急接近警告」と共にこの映像が自動的に撮影された

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