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【PR】進化を続けるfidataの新たな挑戦

fidataが高音質プロトコル「Diretta」でさらに飛躍! その大きな音質メリットを検証

公開日 2019/12/27 06:30 逆木 一
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アイ・オー・データ機器が送り出しているオーディオブランド「fidata」のネットワークオーディオサーバーが、10月末のアップデートにおいて、高音質プロトコル「Diretta(ディレッタ)」に対応した。これは、ネットワークオーディオのために作られた伝送方式で、UPnP/OpenHomeとは異なり、ネットワークプレーヤーを「LAN DAC」として活用することができるというものだ(技術的な詳細についてはこちら)。

ソフトウェアのアップデートによって常に進化を続けているfidataのサーバーだが、さらなる音質追求として選ばれたDirettaは、どの程度の音質的優位性を秘めているのか。日ごろからfidataを愛用する逆木 一氏が、そのポテンシャルを検証した。



進化し続けるfidata、Diretta対応でさらに飛躍を遂げた

ネットワークオーディオのさらなる地平を目指し、筆者がスフォルツァートのネットワークプレーヤー「DSP-Dorado」とfidataのサーバー「HFAS1-XS20」を導入したのは2017年の9月。よく馴染んだUPnP/OpenHomeのシステムにおいて、優れたネットワークプレーヤーとサーバーの組み合わせが繰り出す音に、筆者は完全に満足していた。

なお、オーディオ用PCをサーバーとして使うことも可能だが、やはり「専用機」であるHFAS1-XS20の音質の優位は明らかだった。


そして2018年の7月。スフォルツァートのネットワークプレーヤーが「Diretta」という聞いたことのないプロトコルに対応し、「LAN DAC」として使えるようになった。そして筆者所有のオーディオ用PC「canarino Fils」を使い、初めてDiretta/LAN DACの音を聴いたときの衝撃は大きかった。接続経路の最適化さえ行っていない状態で、「HFAS1-XS20をサーバーに、DSP-Doradoをプレーヤーに使うシステム」の音を圧倒してしまったからだ(その際の検証記事はこちら)。


そもそも「プレーヤー」であるはずのDSP-Doradoではなく、別の機器に再生機能を担わせた方が高音質ということもまた衝撃だったが、出てくる音を聴けば認めざるを得ない。当時はDirettaを使うためにはWindows PCを使う以外に選択肢がなかったこともあり、Diretta/LAN DACのポテンシャルをさらに発揮させるべく、筆者は瞬く間にオーディオ用PCの更新を決意。結果的に、オーディオ用PCがサーバーとしてシステムの中枢を担うことになった。


しかし、ここで終わるfidataではなかった。昨年11月のオーディオセッションで、アイ・オー・データ機器はSoundgenicとスフォルツァートのネットワークプレーヤーを組み合わせ、LAN DACのデモを実施。すなわちSoundgenicがDirettaでの出力に対応し、PCを使わずにDiretta/LAN DACのシステムを構築する道が開かれた。

逆木氏愛用のfidata「HFAS1-XS20」(648,000円・税抜)

そうなると、より高音質を志向したfidataにおいても、Direttaへの対応が期待される。そして昨年末、筆者宅にDirettaでの出力に対応する試作ファームを入れたHFAS1-XS20が持ち込まれた。これは一般家庭で初めて「fidata × Diretta」が試された機会だったそうで、その際にオーディオ用PCとの比較も行った。


筆者のcanarino Filsも随分と強化したつもりだったが、HFAS1-XS20はトータルで明らかに優れた音を聴かせ、専用機としての実力を証明した。DSP-DoradoとHFAS1-XS20の組み合わせが、Diretta/LAN DACという新たな仕組みを得て飛躍した瞬間だった。

あとはfidata/Soundgenicの正式なDiretta対応を待つばかりだったが、約2ヶ月前にファームウェアアップデートが実施され、ついにPCレスでDiretta/LAN DACのシステムを構築できるようになった。

こうして現在、筆者は下図のようにシステムを構築している。


この場合、HFAS1-XS20はサーバーだけでなくプレーヤーの機能も担っており、いわば「Diretta出力のネットワークトランスポート」として機能する。また、fidataとスフォルツァート製品はともにOpenHomeに対応しているので、同様の操作性も実現される。というよりむしろ、HFAS1-XS20をネットワークトランスポートとして使う方が、DSP-Doradoをネットワークプレーヤーとして使ったときよりも良好なレスポンスが得られる。

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