DSD11.2MHzからMQAまで、そのサウンドを徹底検証

iFi audioのポータブルDAC「xDSD」を、据え置きシステムと組み合わせて実力チェック

土方久明

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2018年06月19日

■注目のMQAは、抑揚表現も素晴らしい

続いてロスレス・ストリーミングサービスのTIDALから(Audirvana Plus 3はTIDAL、Qobuzのサービスをアプリの機能としてビルトインしている)、MQA配信「TIDAL Masters」を利用して、ダイアナ・クラール「ターン・アップ・ザ・クワイエット」(192kHz/24bit MQA)を再生。LEDインジケーターの色がMQAを表すパープルに変わる。
※xDSDにおけるMQA再生に関する詳細は、こちらの記事を参照。
※編集部注:現時点でxDSDは、MQA対応の最新ファームウェア(5.3)へアップデートすると、11.2MHz DSDの再生が行えなくなる。その前のバージョン(5.2/5.2B)では11.2MHz DSDの再生が可能だ。この点の詳細はiFI audioのサイトを参照のこと。

『ターン・アップ・ザ・クワイエット』はLP、CD、ハイレゾで発売されており、筆者はその全てを購入して聴き込んできた。TIDAL Mastersから再生したのはトラック3「L-O-V-E」のMQAファイルだが、イントロから流れるピアノやベースが生々しい。ひとつひとつのピアノタッチに弾力感があり、少しハスキーな彼女のヴォーカルはより生き生きと聴こえる。通常のFLACファイルと聴き比べると、サウンドステージの奥行きは若干浅いものの、聴感上の音楽性が高く感じられ、聴き手に訴えかけてくる情緒的な音がする。

次に、再生ソフトをRoonに変更する。本ソフトは最新のバージョン1.5から「MQAコアデコーダー」を搭載してMQAに対応した。トランスポートはそのままMacBook Proを利用する。

Roonを使っての試聴も実施。接続は一般的な再生ソフトウェア-DACと同じだ

xDSDをRoonで使う場合の設定も簡単だ。PCとxDSDをUSBケーブルで接続したのち、Roonのセッティング画面から「Audio」タブを選択し、xDSDにゾーンネームを割り振る(この際、名前は入れなくても良いが、「xDSD」などにするとわかりやすいだろう)。次に「MQA Capabilities」の項目から「Renderer Only」を選択。あとは画面下部の「Select an Audio Zone」からxDSDを指定すれば準備完了だ。

試聴した音源はノルウェーの高音質レーベルである2Lのカタログから、音の良さで知られるエンゲゴール四重奏団 『String Quartets vol IV』をチョイス。スペックは352.8kHz/24bitのMQA音源だ。

本試聴ではこの楽曲がハイライトとなった。演奏が始まった瞬間に思わず息を飲む。ヴァイオリンが奏でる緊張感ある旋律、そして響きの良さ。まるで目の前に4基のヴァイオリンが現れたかのような生々しい音だ。

音色的な良さもあるし、抑揚表現も素晴らしい。思わず聞き入ってしまったが、もちろん目の前をみるとそこにはノートパソコンと小さなxDSDがあるだけ。筆者は生々しさや音の立ち上がりに優れるところがMQAの良さだと考えていたが、xDSDからはそれらをしっかりと聴くことができた。

試聴で分かったxDSDのすごさ

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