DSD11.2MHzからMQAまで、そのサウンドを徹底検証

iFi audioのポータブルDAC「xDSD」を、据え置きシステムと組み合わせて実力チェック

土方久明

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2018年06月19日

■xDSDに秘められた3つの優位性

試聴に先立ってxDSDの仕様を確認していくと、デジタルオーディオ機器として大きく3点の優位性を持つことが分かった。

リアパネルには入力端子とフィルタースイッチを装備。一番右のマイクロUSB B端子は充電用となる

1点目は、多彩な入力系統と再生可能スペックの高さだ。USB入力は最大で24.6MHzまでのDSD、768kHz/32BitまでのPCMに対応する。また、192kHz/24bitまで対応する丸型光デジタル・同軸デジタルのコンボ入力も搭載。さらにはBluetoothにも対応しており、高音質接続コーデックのaptXとAACをサポートする。

xDSDの接続概念図。ワイヤード/ワイヤレス問わずさまざまなデジタル接続を可能としている

ポータブルDAC/アンプとして、このような入出力系統とスペックは完璧だろう。パソコンとUSBで、あるいはiOSでのUSB-カメラアダプタの活用、AndroidでのOTGでデジタル接続することができるし、手軽さを求めるならBluetoothを活用することもできる。さらには、手持ちのCDプレーヤーに接続すれば、最新仕様のDACでCDのアーカイブを鳴らすことができるのだ。

ちなみに、xDSDはiFI audioのバッテリー内蔵タイプのポータブルオーディオ機器として初めてBluetoothに対応したモデルでもある。昨今はイヤホンもワイヤレス化が急速に進んでいるが、有線接続によるお気に入りのハイエンドイヤホンをお持ちの方は多いはずだ。xDSDは、Bluetoothの利便性を、こうしたハイエンドイヤホンで体験できる貴重な製品だ。こんな製品を待ち焦がれていたユーザーには朗報だろう。

Bluetooth対応のxDSDは、さまざまなリスニングスタイルを可能とする

2点目は音質対策だ。xDSDにはiFI audioの持つ高音質化技術や音声処理技術が惜しみなく投入されている。

xDSDのフロントパネル。中央のボリュームノブは内部も操作性もさまざまな工夫が盛り込まれている

まず特徴となるのはボリュームだ。一般的なポータブルDACはデジタルボリュームを使うケースが多いが、そこで問題となるのがビット落ち等の音質に関わるエラーが起きることだ。xDSDでは、このデジタルボリュームのコントロールを行いながら、ボリューム調整は完全にアナログ領域で行う仕組みを採用した。つまり、前述のビット落ちが起きない音量調整を可能としたのである。

xDSDの内部の解説画像。よく見ると、同社のヒットモデルであるiPurifierの機能も盛り込まれていることは大きな魅力

音の要となるDAC部には「PCMをマルチビットで処理し、DSDは1bit信号をそのまま処理する」と同社が評価し、使い続けているバー・ブラウン社製チップを使用する。また、ヘッドホンアンプ部周りにさらに注力していることも特徴で、TRRSバランス対応の3.5mmヘッドホン・ジャックを搭載した上、32Ωから300Ωまでのヘッドホンの駆動に対応。回路構成としても、バランス接続の利点のみを実現したという独自のS-Balanced Technologyを採用するなど、随所にiFI audioらしいユニークな技術が満載されているのは大きな魅力だろう。

※技術的なポイントの詳細は、xDSDのテクニカルノートにて解説している

そして最後の3つめが、話題の「MQA」へ対応していることだ。

いよいよ音質チェックへ

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