THX認証を取得した実力機

“DLPの雄” BenQのハイエンド4K/HDR対応プロジェクター「HT8060」レビュー

大橋伸太郎

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2018年06月19日
UltraHD Blu-rayの順調なリリースを追い風に、ホームシアタープロジェクターも4K解像度時代が主戦場となりつつある。先行する日本製品はLCOS方式(ネイティブ、画素ずらし)が主流だが、それを受けて立つ、DLP方式の雄BenQからの回答が「HT8060」だ。

「HT8060」

ざっとプロフィールを紹介しよう。心臓部にはTI製DMDを一基搭載する。表示画素(マイクロミラー)数は2,716×1,528=4,150,000、XPRデュアルポジションアクチュエーターの高速スイッチング(画素ずらしの一種)で830万画素を生成。画面解像度3,840×2,160で4K映像を表示する。

カラーホイールは同社ホームページの情報からRGB×2のコンベンショナルなタイプと推察される。ダイナミックアイリス採用でダイナミックコントラストは50,000:1、光源はオーソドックスなUHP(高圧水銀ランプ)。最大輝度は2,200lm、ズーム比最大1.5倍となっている。

本体の左側面に端子部を備える

本機は、同社CineProシリーズ初のHDR対応で、THX HDディスプレイ規格認定機だ。このTHX認定を受けるため、長期の開発と厳格な試験を突破。色精度100%のRec.709を実現した。

さらにHDRソフトの再現に画質設定の重点が置かれ、1フレーム毎にガンマを自動調整する機能を持つが、これについては後述する。日本での予想実売価格は60万円前後となっている。

梱包を解いてHT8060を視聴室のラック上に置くと、予想外の大柄な筐体に、既存のDLPプロジェクターのイメージを覆される。 

筆者の視聴室に設置した様子

外形寸法470.7 W×224.9H×564.7Dmmと奥行きが長い。未確認だが、レンズ、映像回路、光源を直列に配置したインライン配置を採用しているものと推察される。だとすれば画質に期待が持てそうだ。質量14.8kg、前面吸排気。フロントエンドのレンズ径も大きい。ボリューム感のある筐体は国産DLP式高級機を思わせる。

それでは、HT8060を実際に視聴してみよう。DLP方式故に手動ズームリングの範囲は1.5倍と小さく、画面サイズは基本的に投写距離で決まる。フォーカスも手動。レンズ側から見て天面の左ダイヤルが左右(水平)シフト、右ダイヤルが上下(垂直)シフト。シンプルだが可動範囲と実用性は大きい。最初に出画した状態で垂直方向に圧縮の掛かった画面であったため、BDを入力する場合、メニューの画面設定で16:9を選択すると正しい縦横比の画面になった。

レンズ周りのリングでズーム、ピント調節を行う

天面のダイヤルでは左右/上下のシフト調整が可能

カラーモードには「シネマ」「ビビッド」(シネマより若干明るい、明室向き設定)「THX」「ユーザー1」「ユーザー2」などを用意。ほか、サイレントというモードがあり、これはランプパワーのセーブを行うもの。そのほか本機の特徴がHDR信号入力時の自動画質調整で、輝度、ガンマだけでなく色彩バランスまで自動調整し、HDR輝度(±3)という独立した機能があることも特徴の一つだ。

ピクチャーモードでは多くのプリセットが選べる

DLP方式の良い面が端的に味わえる

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