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新生テクニクスをもっと知りたい! ご質問・ご意見に開発チームと山之内 正がズバリ回答

公開日 2014/12/16 12:21 構成:ファイル・ウェブ編集部
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Voice.4
「Reference Systemには、プリとパワー間をイーサネットケーブルで伝送する新技術“Technics Digital Link”が搭載されています。とても画期的な技術だと思うのですが、どのようなところから着想を得たのでしょうか?」(ぱるぷさん)

回答者Technics開発チーム
デジタルシステムでは、ボリュームコントロールをどこでするのかが音質のポイントになります。一般のアナログシステムではプリアンプでボリューム制御を行ってパワーアンプに出力しますが、デジタルだと、ビット精度の落ちた音声信号をパワーアンプに送ることになり音質的に不利です。

Technics Digital Linkによる伝送のイメージ

そのためTechnicsでは、デジタル音声データとボリューム制御データを同時にパワーアンプに送り、パワーアンプの最終段であるPWM変換直前でボリューム処理する方式を提案しました。それがTechnics Digital Linkです。開発途中で、物理リンクをどうするのかを議論した結果、市場実績が高く、最近オーディオでも使われるようになったイーサネットケーブルを使おうという結論に至りました。




Voice.5
「LAPC(Load Adaptive Phase Calibration)では、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか?」(みすたーさん)

回答者Technics開発チーム
アンプの出力特性がスピーカーインピーダンスにマッチすることにより、位相、振幅の周波数特性の乱れがなくなります。特に、全帯域の位相が整ったことにより、音質的には音場空間が左右・奥行き共に広がる効果が得られます。

LAPCの技術イメージ



Voice.6
「Reference Systemの開発で、もっとも苦労した点はどういったところでしょうか?」(みぞれさん)

回答者Technics開発チーム
JENO Engineや、GaNの実用化、LAPC、Technics Digital Link、同軸平板ユニット、全てが新しい技術で、かつ同時開発ですので、全てが苦労の連続でした。あえて言うなら、それらを高次元でまとめ、目指す音に仕上げるために、何度も試聴を繰り返しながらチューニングしていく工程が最も苦労が多かったと思います。

新生Technicsのサウンドを確認する山之内氏



Voice.7
「今回、Technicsが提示した新技術のうち、山之内さんがオーディオ評論の観点から最も注目しているものは何ですか? その理由も教えてください。」(アダモさん)

回答者山之内 正
ネットワークオーディオプレーヤーはNASやパソコンなど外部機器から信号を読み出すため、ディスクプレーヤー以上にノイズ対策を徹底する必要があります。SU-R1は信号の入り口側とパワーアンプへ送り出す出力側の両方に徹底したノイズ対策を導入し、特に出力側についてはパワーアンプとの接続にTechnics Digital Linkを採用し、アナログ接続とは一線を画す純度の高いデジタル伝送を実現しました。Reference Systemに導入された数々の新技術のなかで最も注目すべき技術と言えるでしょう。


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