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同社開発陣と野村ケンジ氏のトークセッションも実施

【ポタ研】デノン、USB-DAC内蔵ポタアン「DA-10」発表会を開催 - 設計担当が開発秘話を語る

公開日 2014/07/19 19:22 ファイル・ウェブ編集部 小澤貴信
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■ポータブル機ながらAdvanced AL32 Processingを搭載

野村氏がまず話を向けたのは、DA-10の最大の特徴とえる「Advanced AL32 Processing」(以下「AL32」)搭載についてだった(ちなみにデノンのアナログ波形再現技術の歴史についてはこちらの記事で詳しく紹介しているのでこちらも参照してほしい)。

「Advaned AL32 Processing」の技術詳細

「デノンのアナログ波形再現技術は1992年登場のALPHAプロセッシングからスタートしましたが、『AL32』はSACDプレーヤー『DCD-SX』で完成した技術です。16bitなどの音楽信号を32bit精度にアップコンバートするハイビット化処理に加えて、時間軸方向の情報量を拡大するためにCDなどの44.1kHz信号は16倍、ハイレゾ音源の192kHz信号は4倍にオーバーサンプリング処理します。こうして、よりアナログ波形に近いデータを作り出しているのです」(出口氏)

出口氏は補間アルゴリズムは社外秘と語ったが、平山氏が横から「簡単に言ってしまえば、有名な数学者の演算方式を使っているのです。サンプル化の演算を行って、なるべくアナログに近い波形に近づけているのです」とコメントし、会場に集まった来場者を沸かせていた。

AL32のアルゴリズムについて語る平山氏

また、この「AL32」はデジタルフィルターの役割も担っているのだという。通常、D/A変換後のアナログ波形はDACにプリインストールされたデジタルフィルターを通して作られる。しかしDA-10をはじめとするデノンのプレーヤーでは、「AL32」に含まれる独自のデジタルフィルターを用いてアナログ波形を生成する。これにより、他社にはないアナログライクな音を実現しているのだ。

野村氏は、「AL32」をポータブル機に使うことでどのような効用があるのかと質問を向けた。それに対して出口氏は「DA-10はポータブル機とはいえ、フラグシップSACDプレーヤーのDCD-SX1や、据え置き型USB-DACのDA-300USBと同様にHi-Fiコンポーネントとして開発されています。デノンがHi-Fiコンポーネントの音作りの中核として『AL32』を据えている以上、DA-10の音作りにも『AL32』は必須なのです」と答えていた。

また、出口氏は「AL32」搭載による具体的な効果について「静寂部分から音が立ち上がる際のS/Nが、一番わかりやすいところです。16ビットの階調では表現できない音の立ち上がりのニュアンスが、32ビットでは滑らかに再現できます。本当に自然にあるようなサウンドを可能にするのです」と述べていた。

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