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InterBEE 2008レポート

進化する“テープレス”の撮影・編集システム/映像クリエイティブワークの強力なサポートソリューション

公開日 2008/11/19 21:07 Phile-web編集部
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■アドビシステムズ

アドビシステムズは、12月中旬から発売を開始するプロフェッショナル向け統合映像制作ソリューション「ADOBE CREATIVE SUITE 4 PRODUCTION PREMIUM」にハイライトを当てた出展を行う。


大勢の来場者で賑わう、アドビシステムブースのメインステージ

「Flash Video Player」にも力のこもったプレゼンテーションを展開
本製品を使うクリエイターたちのルーチン作業を可能な限りアプリケーションの使い勝手でカバーし、クリエイティブワークの効率化をサポートすることが製品が掲げる大きなコンセプトの一つであるという。今回のイベントではパッケージに含まれているアプリケーションの中から、「Adobe Premiere Pro CS4」「Adobe After Effects CS4」が“CS3”から進化したポイントがブース中央のステージで詳しく紹介されているほか、初日にはゲストスピーチとして第2日本テレビによる「Flash Video Player」を導入したWebコンテンツの事例紹介なども行われた。

「Adobe Premiere Pro CS4」および「Adobe After Effects CS4」の詳しい特徴紹介については、メインステージの以外にも展示説明員によるデモがブースの各所で行われている。今回のバージョンでは、映画やテレビ番組制作向けに、AVCHDを含む主要なテープレスカメラフォーマットをネイティブにサポートし、素材の編集やワークフローを強力にサポートする点も大きな特徴だ。P2/XDCAM EX/XDCAM HD/AVCHDフォーマットを採用するテープレスカメラとの高い親和性については、各デモコーナーで実演を交えて紹介されている。カメラで撮影された素材を取り込んだ後、メタデータを活用して効率よくデータに注釈を加えたり、編集できる機能が充実している。「Adobe Premiere Pro CS4」では、異なるフォーマットの映像データを同一シーケンスに混合させた状態での編集環境を実現している。メタデータのハンドリングについては、検索インターフェースを充実させているほか、「スピーチの書き起こし」機能では音声認識でメタデータに付随するテキストデータを書き起こせる機能も加えられている。テキストデータは書き起こした後に、メターデータとして編集時にタイムコードと連携させて高度に活用することもできる。

新製品「ADOBE CREATIVE SUITE 4 PRODUCTION PREMIUM」にスポットをあてた紹介を行う

ソニーの“XDCAMシリーズ”をはじめ、テープレスカメラフォーマットとの親和性が高まっている


メタデータを活用したスムーズな撮影素材のハンドリングを実現

音声認識によるスピーチデータの書き起こし機能もメタデータの活用事例のひとつ
また「Adobe After Effects CS4」については、「Adobe Photoshop CS4 Extended」で描画した3Dオブジェクトを読み込んだり、「Cartoonエフェクト」など、クリエーターの新たな表現のフィールドを開拓する機能などが加わっている。「Adobe Premiere Pro CS4」とのスムーズな連携も実現された。

After Effects/Photoshop/Premiere間の連携もスムーズに行える

■東芝

東芝はフラッシュメモリーパック“GFPAK”を軸としたテープレスHD制作環境をアピールする。池上通信機との共同開発による“GF CAM”はMPEG2 422P@HL、MXFフォーマットの両記録方式に対応し、230万画素の2/3型CCDの搭載と合わせて1920×1080画素のフルHD映像が記録可能。記録メディアに採用するGFPAKは64GB/32GB/16GBのラインナップが揃う。


池上通信機との共同開発による“GF CAM”

記録媒体“GFPAK”
“GFPAK”の素材は128GBのメモリーを本体に内蔵するレコーダー“GF STATION”「GFS-V10」により、再生しながらプレイリスト編集やメターデータ記録が行える。内蔵メモリーを省略し、筐体をさらにコンパクト化したことで機動性を高めた“GF STATION PORTABLE”「GF-P10」や、再生専用機“GF PLAYER”「GFS-V10PL」などもシリーズにラインナップする。


“GF STATION”「GFS-V10」

STATION PORTABLE”「GF-P10」(写真左)と“GF PLAYER”「GFS-V10PL」
ディスプレイ系の展示では、東芝ライテックの開発によるQFHD(3840×2160)解像度の56インチ液晶ディスプレイを展示。60Hzリフレッシュレート対応により、高精細な動画や動きの速いゲーム映像などにも高い再現力を実現している。


東芝ライテックの開発によるQFHD液晶ディスプレイ

“IK-HR1シリーズ”のフルHDカメラ
ほかにも1/3型フルHD対応CMOSセンサーを搭載した小型カメラ“IK-HR1シリーズ”も出展され、主に医療現場やファクトリーオートメーションへの用途展開が行われている。

■日立マクセル

日立マクセルは、カートリッジタイプのHDD記録メディア「iVDR」の新たなアプリケーションを参考出展している。今回登場したのは「電子ペーパー搭載iVDR」だ。


電子ペーパー搭載iVDR
カートリッジ本体に小型の電子ペーパーを搭載。メディアに収録されたタイトルやサムネイルなど、コンテンツ情報を表示する“iVDR内容表示タイプ”と、記録容量・残量を表示する“iVDR残量表示タイプ”の2種類がある。いずれも電子ペーパーの低消費電力性能、書換・長期保存性能を活かした、iVDRの新たな使い勝手を提案するアプリケーションとして紹介されている。業務用途での展開が検討されているとのことだが、具体的な商品化の時期などについては未定であるという。


iVDR内容表示タイプ

iVDR残量表示タイプ
また先頃商品化がアナウンスされた、耐衝撃性に優れた「iVDR Xtreme」(関連ニュース)の展示や、こちらも参考展示となるeSATAベースのPC用内蔵iVDRスロットアダプターなども並ぶ。

iVDR Xtreme

iVDRスロットアダプターの参考展示


マクセルのP2メモリーカード

青紫色レーザーを用いる“プロフェッショナルディスク”も出展

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