パーツを徹底的に見直し、細部までこだわり抜いて開発

ROKSAN、最新電子プラットフォーム採用のプリメイン/ストリーミングアンプ「Caspian 4G」

公開日 2025/05/12 18:30 編集部 : 伴 修二郎
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ナスペックは、同社が取り扱うRoksanブランドより、“Caspianシリーズ” のストリーミングアンプ「Caspian 4G Streaming Amplifier(型番 : CASPIAN-4G STA)」と、プリメインアンプ「Caspian 4G Integrated Amplifier (型番 : CASPIAN-4G INT)」の2モデルを5月26日より発売する。

価格はストリーミングアンプが935,000円、プリメインアンプが715,000円(表記いずれも税込)。カラーはいずれもシルバー/ブラックの2色を展開する。

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「Caspian 4G Streaming Amplifier」
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「Caspian 4G Integrated Amplifier」

長年にわたりオーディオファンから高い評価を受けてきたと謳う “Caspianシリーズ” が、このたび最新電子プラットフォームの採用や、システム全体の連携性と最適化の強化を施した新シリーズ “Caspian 4G” に進化。プリメインアンプ「Caspian 4G Integrated Amplifier」と、 “BluOS” を搭載したストリーミングアンプ「Caspian 4G Streaming Amplifier」の2モデルを展開する。

両モデルはストリーマー機能の有無が主な違いで、基本仕様は共通。各パーツを徹底的に見直し、細部までこだわり抜いて開発したとして、シンプルで洗練されたデザインに高性能な電子回路、パワフルなアンプなどを搭載し、「直感的な操作で優れた音質を楽しめる多用途なシリーズ」とアピールする。

DAC部には192kHz/24bit対応の新開発「Rapture DAC」を搭載。左右チャンネルに独立したデュアルモノ構成のDAC回路と、ディスクリート構成の電流コンベヤー回路を用いることで、ノイズを排除しつつ圧倒的な解像度と純度を実現し、自然で繊細かつ情報量豊かな音を再生できるという。

新開発「Rapture DAC」を搭載

また、ハイレゾ音源の可能性を最大限に引き出すという広帯域ゲイン特性を備えることで、従来のDAC構成では得られない高い精度と音楽表現を可能にしたとのこと。さらに、独自設計の低電圧差動伝送を用いることでデジタル信号をジッターやノイズから守り、立体的なサウンドステージと高い空間再現性を叶えるという。

パワーアンプ部には、新開発のクラスABアンプ「Euphoria」を搭載。また電圧増幅と電流増幅の2ステージ構成としており、電圧増幅には専用電源を用いることで相互干渉を排除し、低インピーダンス負荷にも対応できる高い駆動力を備えると説明する。

パワーアンプ部には新開発のクラスABアンプ「Euphoria」を搭載

また、Euphoriaアンプにはソフトクリップ機能も備えることで、スピーカーの性能を最大限に引き出しつつ音質劣化を防止。音楽ジャンル問わずに繊細な表現から迫力ある再生を行い、広がりのある音場と豊かなダイナミクスを提供するとしている。

プリアンプ回路には、信号純度を徹底追求した新設計のアナログプリアンプを搭載する。同ブランドの “Attessaシリーズ” の技術を継承・改良したフルバランス構成とグラウンドスイッチング入力により、ノイズやクロストークを大幅に低減し、より高い静寂性と明瞭な音像を実現すると説明する。

また、複数の専用電源回路により、外部ノイズの影響を抑えつつ安定した電力供給を確保。バランス/アンバランス両入力に対応し、柔軟な機器接続とシステム全体の音質に一貫性を提供するとのこと。

高性能なMMフォノステージも内蔵し、MM対応の専用入力を装備。アナログ再生にも対応するほか、RIAAイコライゼーションをユニットごとに丁寧に調整したことでレコードの情報を忠実に再現するという。ほか、ROKSANのChorus 2およびShirazカートリッジ専用のプリセットを搭載する。

緻密な音量制御を可能にする高精度なハイブリッド方式のボリュームコントロールを採用。わずかな音量変化にも正確に反応することで、あらゆるリスニングレベルで音質と表現力を維持できると謳う。

ボリューム操作はフロント中央の大型ダイヤルで直感的に行え、左右に配置された高解像度LEDインジケーターにより入力ソースや音量を一目で確認が可能。内部には高度なDSPアルゴリズムを搭載しており、トーンバランスやシステムとのマッチングを自動で最適化すると謳う。ダイヤルの回転フィールにもこだわっており、滑らかで上質な操作感を実現したとする。

高性能なDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)エンジンを搭載し、リスニング環境やユーザーの好みに応じた精緻な音質調整が可能。また専用アプリ「MaestroUnite」と連携することで、空間や機器に最適なサウンドチューニングを行う複数のインテリジェント機能を適用でき、音色を自動で最適化する「Intelligent Tone」、壁からの反射音を補正する「Intelligent Boundary」、スピーカー特性に基づく調整を行う「Intelligent Speaker」、カートリッジに最適なフォノ特性へ自動調整する「Intelligent Phono」の4種を備える。

専用アプリではそのほか、ROKSAN製品を含む対応機器の初期セットアップやWi-Fi接続、各種設定などが可能。入力設定やヘッドホン感度、アナログ入力ゲイン、L/Rバランス、省電力モードの設定など、細部にわたるチューニングも行える。また、Monitor Audio製サブウーファー「Anthra」にも対応する。

ストリーミングアンプには、上述の通りBlueSoundによるBluOSを搭載。アプリ「BluOS」をインストールしたスマートフォンやPCで操作できる。Amazon MusicやSpotify、Deezer、TIDAL、Qobuzなど各種ストリーミングサービスに対応し、ネットワーク再生は192kHz/24bit+MQAデコードにも対応。S/PDIF入力は、Attessa CD Transportで再生されたMQA CDを含む、MQA/PCM信号をデコードできる。

インターフェースは、両モデル共通でアナログ入力がRCAステレオ(A1, A2/Music Sense, AVモード)×2、バランスXLR(A3)×1、MM対応フォノ×1、アナログ出力はバランスXLR(Pre1)×1、RCAステレオ(Pre2)×1、RCAステレオ(Pre3)×1、デジタル入力が同軸(D1,D2)×2、光デジタル(D3,D4)×2、スピーカー出力はバインディングポストを1ペア(L/R)を備える。Bluetooth接続にも対応し、コーデックはSBS/AptX/AACをサポートする。

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ストリーミングアンプの端子部分
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プリメインアンプの端子部分

内部設計の面では、コンデンサーや回路基板、トランス、アンプなど多くの高品位コンポーネントをスリムな筐体に高密度かつ精密にレイアウト。限られたスペースを最大限に活かした設計により、信号経路を最適化し、クロストークや電気的干渉、ノイズを最小限に抑えると謳う。

本体正面部にはOLEDディスプレイを装備。高コントラストで視認性に優れた新ディスプレイにより、入力ソースの選択や再生状況を明快に表示して視認できるとする。筐体には押出し&精密加工されたアルミ製フロントと、押出しアルミ製ヒートシンク付きのトップカバーを備える。

なお、筐体は英国エセックス州にあるROKSAN本社の自社工房で、熟練エンジニアの手により一台ずつ丁寧に組み立てられているとのこと。外形寸法は両モデルとも432W×93H×378Dmm、本体質量はプリメインアンプが15.2kg、ストリーミングアンプが15.5kg。

 

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