e-onkyo musicにて

UNAMAS、「日本プロ音楽録音賞」受賞のハイレゾ音源を“マイキング違い”収録の特別版で配信

公開日 2015/12/12 09:54 季刊NetAudio編集部
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ハイレゾ音源レーベル、UNAMASは同社の人気作品となる『J.S. Bach The Art og Fugue BWV-1080』に、5曲のボーナストラックを追加した特別版をe-onkyo musicよりリリースした。

『J.S. Bach The Art og Fugue BWV-1080 Premium/UNAMAS FUGUE QUINTET』(UNAHQ2007)。すでに人気だった通常版にくわえ、入交英雄氏のマイキングによる5曲を追加した内容となっている

本作は、2015年12月4日に開催された優れた録音作品を選出する「日本プロ音楽録音賞」にて、同作品がハイレゾリューション部門マルチchサラウンド部門優秀賞の受賞となったことを記念してのリリースとなる。

録音時には、すでにリリースされていたUNAMASレーベルの代表である沢口真生氏のマイキングのほかに、今回の特別版でのリリースが初出となる、サラウンド録音に定評のある毎日放送の入交英雄氏によるデジタルマイクを駆使したマイキングを同時に収録。

沢口氏は客席側の響きよりもステージ上での間接音と直接音を第一に考えたマイキングだったのに対して、入交氏のマイキングは響きに定評のある大賀ホールの客席側の響きも捉えるべくマイキングを実施。同じハイレゾ、そしてサラウンドを推進する両名だが、マイキングでもさまざまな表現を実現できるというハイレゾサラウンドの可能性を示唆する興味深い内容となっている。

2015年2月に大賀ホールで行われた録音の様子

収録した大賀ホールの客席側からの写真。天井から吊り下げられているのが入交氏のマイクで、今回の特別版ではこのマイクからの音も収録されている


『J.S. Bach The Art og Fugue BWV-1080』は非常に多数のマイクを活用。RMEのデジタルマイクプリやケーブル一本で他chを安定伝送できるMADI等を駆使した録音環境が構築された

同じ演奏家達の演奏を異なるマイキングで収録したことによるサウンドや表現力の違いを体感することができる作品は世界的にも貴重だ。音楽的にもオーディオ的にも、そして録音技術の側面でも注目して欲しい作品である。

なお、本特別版は2ch(¥3,000、192kHz/24bit WAV/FLAC)と、5chのサラウンド(¥3,500、192kHz/24bit WAV/FLAC/Dolby HD)で配信。さらにヘッドホンリスナー向けにHPL版も用意され、本作で前提となった9ch 3Dサラウンドによるミックスをベースとした「HPL9」(¥3,000、192kHz/24bit WAV/FLAC)で配信される。

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