ビクタースタジオで新ウッドコーンコンポ試聴会 − 生音/ハイレゾ/CD品質などの聞き比べも実施

公開日 2014/02/06 20:29 ファイル・ウェブ編集部
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JVCケンウッドは、2月上旬に発売されるウッドコーンオーディオコンポの新製品「EX-N70」「EX-N50」の試聴説明会を開催した。会場はビクタースタジオの301スタジオ。


301スタジオのコントロールルーム(左)やメインエリア(右)に「EX-N70」「EX-N50」を設置。試聴を行った。
「EX-N70」「EX-N50」(関連ニュース)は、振動板の素材に木を採用したスピーカーが大きな特徴。2003年に発売がスタートし、今年で11年目を迎える“ウッドコーンシリーズ”の最新モデルであるN70/N50は、いま注目を浴びている「ハイレゾ音源」の再生にも対応した(2.8MHzまでのDSD、192kHz/24bitまでのPCM)。


「EX-N70」(写真左)、「EX-N50」(写真右)
今回、試聴説明会の会場にビクタースタジオが選ばれたのは、ウッドコーンシリーズが同スタジオとの深い縁を持つから。ウッドコーンシリーズは、ビクタースタジオのエンジニアの協力により音づくりが行われているのだ。通常の音楽制作時にも、音源をチェックするための民生機として導入されているという。

さて、音楽制作の現場であるスタジオで行われる試聴説明会は、ただ単にCDやハイレゾ音源を再生するというような内容ではなかった。

まず、録音ブースで行われた生演奏を、Solid State Logic「SSL-9000J」でリアルタイムミックスし、CDクオリティと96kHz/24bitで録音。その音源を、スタジオ備え付けのモニタースピーカー(GENELEC「1035A」)と「EX-N50」で試聴する。つまり生演奏とハイレゾ、CDという3つのクオリティ違いの音源を聞き比べられる − しかも、スタジオモニタースピーカーと実売10万円前後の民生機の違いまで体験できる − という趣向だ。


録音ブースで行われた生演奏を高田氏がリアルタイムミックスしてクオリティ違いの音源を録音。スタジオモニタースピーカーと、EX-N50を使って試聴を行った
高田英男氏は「非常にチャレンジングな比較試聴ですが(笑)、ウッドコーンの素晴らしさを知っていただくにはこれが良い方法だと考えました。『EX-N50』で聴いても、CDとハイレゾの違いは十分わかることがご体感いただけたと思います。そして、ラージモニターと『EX-N50』の8cmフルレンジスピーカーの音は、それほど遜色ないように私は感じます。これはN50のスピーカーがフルレンジのシングルドライバーであり、またウッドコーンコンポが可聴帯域内のバランスが高いからだと思います」とコメントした。

ビクタースタジオのエンジニア 高田英男氏

次いで、スタジオ内部に移動し、開発担当の今村智氏によるスピーカーの技術説明や、CD音源にK2テクノロジーをON/OFFした状態の比較試聴も行われた。

試聴機材は「EX-N70」と「EX-N50」を用意


K2テクノロジーの詳細


EX-N50のスピーカー内部構造がわかるカットモデル

EX-N70のスピーカーカットモデル


N50の磁気回路後部にはウッドブロックを装着しユニットの余分な振動を吸収

N70のウーファー。木片の吸音材を配置している。


EX-N70のスピーカーユニット背面にはチェリー材の8角形ブロックを搭載。「1mm単位で調整をした」という試行錯誤の軌跡が刻まれていた

N70のウーファーには伝播速度を向上させる異方性振動板(チェリー製)を十字型に配置している
また最後には苫米地義久さん(サックス)と石塚まみさん(ピアノ)の生演奏が披露された。

苫米地義久さん(サックス)と石塚まみさん(ピアノ)の生演奏が披露された

独自のハイレゾ音源配信サイト「VICTOR STUDIO HD-Music」(関連ニュース)を本日オープンした同社は、音楽制作現場、音楽ソフト、試聴用機器というさまざまな方向のリソースを有している。今後はスタジオと共同で、生音の空気感やスタジオマスターの素晴らしさをユーザーに体験してもらえるようアピールしていきたいとのことだ。

「VICTOR STUDIO HD-Music」は“カジュアル”がコンセプト。ハイレゾをより多くの方に体験していただけるよう、ビクタースタジオで試聴イベントを定期的に行っていくという。ちなみに第1回目は3月8日開催。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

・日時:2014年3月8日(土)11:00〜12:00(予定)
・会場:ビクタースタジオ(東京都渋谷区神宮前2-21-1)
・応募方法:メールにて応募(定員制/先着順)
・応募要項:HD-Musicサイト内で告知

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