映像のある心豊かな生活に
驚きと感動の提案を競う時代が来た


(株)東芝 ビジュアルプロダクツ社
映像第一事業部
日本部 部長
岡田 淳

ビジュアルグランプリ2011総合金賞
液晶テレビ "CELL REGZA"
X2 series 55X2(写真)
XE2 series 55XE2/46XE2

  特別企画賞 "レグザAppsコネクト"   特別技術賞 "グラスレス3Dレグザ"
 
昨年末に発売した"CELLレグザ"「55X1」の圧倒的な高画質と機能で市場にインパクトを与えた東芝。そのDNAを継承した商品が今年は続々と市場に送り込まれている。エコポイント制度と地デジ化による台風一過のテレビ売り場には、さらなる驚きや感動の提案を競う時代が来ると指摘する岡田氏。東芝はその市場創造を力強くリードしていく構えだ。
 
CELLレグザの感動をひとりでも多くのお客様に

−− 市場待望のCELLレグザ第二世代機の投入となりました。

岡田 ラインナップ化がひとつの大きなテーマでしたが、これまでにも「55V型では家に入らないからワンサイズ小さなものが欲しい」ですとか、「CELLレグザで3Dを早く見てみたい」など、たくさんの声をいただきました。第一世代機のインパクトが強烈だったものですから、それに負けない新しい楽しみ方をご提案のできる商品を、ひとりでも多くのお客様にお届けするため、様々なむずかしい課題をクリアし商品化いたしました。これからも、さらに第三世代、第四世代と、CELLレグザの感動をもっと多くのお客様にご提供していきたいと思います。

−− 第二世代機は3D対応となりました。

岡田 3Dというと皆さん、"飛び出る"イメージがあるようですが、我々が目指しているのは自然な映像の臨場感、奥行き感です。海や山などの風景は特にきれいだとご評価をいただいており、11月末より新しくスタートするCMでも、この奥行き感を表現してみました。

自然な3D映像を実現するためには、エンジンの処理速度の速さはもちろん重要ですが、要となるのがソフトウェアです。当社の考えている3D映像のあるべき姿を、どのように具現化して見せていくのか、そこに、技術者のノウハウが求められる。それこそが我々の最大の強みのひとつと言えます。

−− BDレコーダーでも、こちらも多くの方からの期待の声の高かった「RD-Xシリーズ」がいよいよ登場ですね。

VGP金賞を受賞したHDD&BDレコーダー「RD-X10」

岡田 録画機の最上位モデルですから、特別の感慨がありますね。ファンの方も多い商品で、2月にBD対応商品の販売をスタートしたときから「Xシリーズはいつ出るのか」といった問い合わせも数多くいただきました。そうした期待に応え、ここに、最高のテレビと最高のレコーダーの組み合わせを実現することができました。録画はもちろん、高度な編集も可能ですから、新たにBDに保存するという楽しみが加わることになります。

録画の仕方も大きく変わってきていますね。HDDにどんどん録って、後から見る。見たら消して、必要なものは残す。録画をするための選択肢も多彩になり、録画するお客様の層も広がっています。レグザの録画対応モデルも、置き場所の限られるパーソナルルームでも楽しめるよう、19V型の小型サイズまでラインナップを揃えています。また、CELLレグザではまる1日放送をさかのぼって見たい番組を楽しめるタイムシフトの提案もさせていただきました。録画文化に対する色々な提案を行っていくことにより、録画の楽しみ方をもっともっと広げていきたいと思います。

お客様の期待に応える新しい提案が不可欠

−− エコポイント制度と地デジ化で沸騰したテレビ販売も2011年には大きな岐路を迎えようとしています。

岡田 ポイントは、テレビに対するお客様の関心が高まったことで、商品知識のレベルが上がってきていることです。従って、これからは従来できなかったような新しい楽しさを提案できる商品がますます求められるようになると思います。今回、特別企画賞をいただいた「レグザAppsコネクト」もそのひとつです。

テレビを視聴する時間は限られています。そこで、クラウドを活用することにより、ユーザー間でお気に入りのシーンやおすすめシーンの情報を共有し、効率よくテレビを楽しめる新しい視聴スタイルを提案しました。携帯機器やスマートフォンとも連携し、使い勝手はじめ色々サービスを実現します。

「レグザAppsコネクト」。東芝のテレビやレコーダーと、クラウド上のサーバーに集約された膨大なデータを、スマートフォンやタブレットPCのアプリケーションであるAppsを使って結びつける。

テレビの楽しみ方はどんどん変わっていきますから、「映像にはこんな楽しみ方があるんだ」という驚きや感動をどう提案していけるかが大切になります。「レグザAppsコネクト」もCELLレグザだけでなく、他のレグザのラインナップにもひとつの機能として落し込み、楽しんでいただける環境を創っていきたいと考えています。

特別技術賞をいただいた「グラスレス3Dレグザ」は、技術陣も受賞を大変喜んでいます。東芝の考える高画質とは、自然に映像を楽しんでいただけること。あたかもその場にいるような臨場感を再現することが1番だと考えています。メガネをかけないで今までのテレビと同様に、3Dを楽しめる商品として提案したいと考えています。

グラスレス3Dレグザでは、人間の目で見る自然な風景の臨場感、奥行き感を実現しています。さらに、目の前にあるものを触れるくらいの自然なリアル感をグラスレスでどう表現できるかを、今後もさらに追求していきたいと思います。同時に、CELLプロセッサというモンスターCPUを使って高速処理することにより、今は実現していますが、できるだけ早く、一般のモデルにも展開していければと考えています。

テレビが、人間が生活していく上で絶対に必要とされる白物家電商品と大きく異なるのは、エンターテインメント商品であるということです。そこには、ユーザーが能動的に楽しむことができる深さがある。もはや、テレビはテレビ番組を見るだけでのものではありません。これからは、「映像のある生活はこんなに楽しい」という提案を競う時代に突入していくと思います。

 

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岡田 淳氏 プロフィール

1982年、(株)東芝入社。ビデオ事業部国内営業部門で販売企画、販促、広告に携わる。03年4月デジタルAV事業部DAV国内営業部長に就任。DVDレコーダーの国内市場導入を行うなど、録画機器の国内営業活動に長年従事する。09年10月より日本部 部長に就任、現在に至る。趣味は読書、映画鑑賞。