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薄型テレビならではの提案で
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| 薄型テレビ市場をリードするシャープは、AQUOSの新たなXシリーズで超薄型というさらなる価値を生み出すカテゴリーを提案し、ビジュアルグランプリの金賞を受賞した。新たなテレビは新たなニーズを生み、予測を超えた成長につなげられるという同社執行役員 国内営業本部長の岡田氏に受賞の感想を伺った。 インタビュアー:音元出版社長 和田光征 |
| ■お客様のあらゆるニーズにお応えする商品展開 ――御社のAQUOS Xシリーズと、ブルーレイディスク(BD)レコーダーが金賞を受賞致しました。ご感想をお聞かせください。 岡田 このたび金賞をいただきましたXシリーズは、業界最薄の34.4mm(最薄部)を実現して、新しい生活スタイルを提案する最先端のフラグシップモデルの位置付けです。テレビとしての性能に加えて、新しい生活スタイルの提案も評価していただけたことを本当に嬉しく思っております。 BDレコーダーについては、当社はBD-AVシリーズでお客様に対する新しい提案をさせていただきました。おかげさまでご好評いただきましたが、長時間録画やファミリンクでの使い勝手など、さらにお客様のニーズにお応えする必要があると考え、今回の新製品BD-HDWシリーズを発売致しました。このたびの受賞は大変ありがたく、シャープとしてはBDをAQUOS同様、お客様にさらに満足いただける商品に育てていきたいと思います。 ――夏商戦も追い風になり、BDは確実にブレイクしていますね。 岡田 お客様にはまだまだBDの良さを十分に訴求できていないと考えています。もういちど原点に戻って、BDのよさを訴求するためにわかりやすい売り場づくりを目指していく必要があります。 これまでテレビコーナーでもBDを訴求していましたが、これからは、BDを主体として「その機種に最適なテレビはどれか」といったレコーダー側からテレビを選ぶという新しい流れもつくっていきます。そういう意味でも、今回の金賞受賞は弾みになります。 ――AQUOSオーディオの状況はいかがでしょうか。 岡田 従来は46V型超の大型クラスとのセットでご購入されることが多かったのですが、いよいよ32V型台の中型クラスのお客様にも「シアターラックで臨場感ある音を楽しみたい、リモコンで簡単に操作したい」というニーズが高まってきました。AQUOSオーディオもデザイン、サイズなど、さらに多様化したお客様のニーズにお応えできるような商品展開が必要です。 ――この夏商戦の展開をお聞かせください。 岡田 お客様にしっかりとご提案しご購入いただけるよう、売り場、セールストーク、販促ツール等をもう一度見直し付加価値の高い営業活動を展開していきます。そして、少しでも単価アップにつながる提案をしていきます。 5つのシリーズで42機種のAQUOSの中からお客様に合ったテレビを選んでいただけること、AQUOSからBDを、またBDからAQUOSを選んでいただけること等、個々のお客様のニーズに沿った提案ができる初めての商戦になります。緊張感と大きな期待をもって臨みます。 また、当社のBDの「長時間まる録りハイビジョン」機能は、番組連動データや5.1chサラウンド音声を、2倍モードや3倍モード時に、そのまま記録できるという差別化ポイントを中心に訴求していきます。新しい機能により、単価アップが図れる強力な商品になると思っています。 ――AQUOSの中・小型サイズも賞を獲得されています。 岡田 豊富なバリエーション、デザイン性、パーソナル性に加えてテレビそのものの性能にもこだわっています。世界に誇る亀山工場でパネルからテレビまで一貫生産していることが、お客様の信頼感にもつながっていると思います。 AQUOSをお選びいただければ、その良さは分かっていただけます。買い替えでもAQUOS、買い増しでもAQUOSという連鎖になっていくはずです。 |
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<上>液晶テレビ XJ1シリーズ <下>BDレコーダー BD-HDW30 |
<手前>液晶テレビ RX5シリーズ <奥>液晶テレビ GX5シリーズ |
| ■薄型ならではのテレビのあり方提案次第で需要はふくらむ ――今後のテレビ戦略についてお聞かせください。 岡田 先程申し上げたことと重複しますが、当社は亀山工場でパネルからテレビまで、一つの場所で設計から生産まで行っており、技術者間のすり合わせなど、互いの課題を持ち寄ってすぐに解決へつなげることができ、結果的に高画質や省エネといった明確な特長で商品に活かすことができます。お客様に対しても、さらに亀山工場の強みを継続して訴求していきます。 また、今回のRシリーズは、ブラウザを搭載し、インターネット対応を強化し新しい視聴スタイルを提案しています。インターネットで配信される画像も大画面高精細で表示でき、しかも、キーボードを使わずAQUOSのリモコンだけで気軽に操作できることが魅力です。今後、市場の反響を大変楽しみにしています。 2001年にAQUOS第1号機を商品化して7年半になりますが、あらためて原点に戻りたいと思います。我々にとって当たり前でも、お客様やご販売店様には繰り返しお伝えしていくことが重要です。お客様にとってテレビは大変大きなお買い物なので、楽しく選んでいただきたい。また、メーカーとしては、よりお客様の生活にフィットしたものを提案して参ります。7年半のノウハウを活かし、今まで以上にお客様に満足いただける商品の創出に取り組んでいきます。 ――今後のテレビの市場について、お考えをお聞かせください。 岡田 これからのテレビ市場は、ブラウン管テレビ時代の延長線上の需要予測だけでなく、今までの常識を超えたところに新たな需要があると考えています。真のユビキタス社会が実現したとき、市場規模はとてつもなく広がります。それを想定したモノ作りとマーケティング、目標設定をすることが必要です。これがシャープの果たすべき役割だと思っています。 ――御社が積極的に推進されている省エネの取り組みについてお聞かせください。 岡田 亀山工場で生産されるテレビは08年の省エネ基準を達成しているうえ、今回のBDもエコモードを搭載しています。AV商品での省エネの取り組みはこれからさらに必要ですが、ご販売店様とも一緒になりお客様にアピールしていきたいと思います。 また、健康と環境は大きなテーマです。住環境では、家の中に省エネの薄型テレビがあり、屋根の上にはソーラーパネルがあり、空気は除菌イオンできれいになるというような、家全体の最適環境を提案できることがこれからの優位性につながります。 そういった意味で、お客様との強いつながりがある地域店様は、それぞれのお客様の事情に合わせた提案ができるので、これからは、ますます重要な役割を担うものと思います。今回賞を頂戴しましたAQUOS、ブルーレイを始め、健康・環境商品を積極的に売っていただきたいと思います。 |
| 岡田守行氏 プロフィール |
| 1954年生まれ。1977年シャープ(株)入社。東京中央シャープ販売(株)、シャープライブエレクトロニクス販売(株)を経て、1999年7月シャープエレクトロニクスマーケティング(株)取締役 首都圏統轄本部 第三営業統轄部長に就任。2001年10月専務 首都圏統轄本部長。2002年4月専務 第二営業本部 東日本担当。同年7月シャープ(株)AVシステム事業本部 オーディオ事業部長。2004年4月シャープエレクトロニクスマーケティング(株)副社長。同年10月同取締役社長。2008年5月にシャープ(株)国内営業本部長。同年6月に現職に就任。 |
【関連リンク】
■ シャープ
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