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「near」など新機能の思想にも迫る

発売直前!“AV機器としてのPS Vita”の実力とは? SCEスタッフに直撃インタビュー

公開日 2011/12/16 18:24 折原一也
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若井氏から説明を受ける折原氏
PS VitaのGUIは、ホームメニューからタッチ操作によって付箋をはがすようなUIがメインになる。ホームメニューに対して、上下フリックしてライブエリアを切り替えたり、左右でアプリを切り替えたりしていく。ライブエリアとゲームの間でも切り替えが可能になっており、PS Vitaではゲームとその他のアプリケーションはマルチタスクで動作可能になる。

若井 ホーム画面では背景の画像なども自分で好きなものにカスタマイズできます。このインタフェースの構造について、もしかすると最初は難しいと感じる方もいるかもしれないのですが、慣れていただくとかなり使いやすいものになっていると思いますよ。

なおタッチ操作については、「ウェルカムパーク」というPS Vitaの色々な機能を学ぶチュートリアアルアプリを用意しており、そのなかでは、前面タッチ、背面タッチ、他にもモーションセンサーといったPS Vitaならではの機能の使い方を学べる仕組みも用意されている。

■新機能「near」による“ゆるい繋がり”での楽しみ方

PS Vitaには、様々な面で「ネットワークと一体化して使えるハードウェア」としての機能が搭載されている。ただ、ネットワークというとPSPで爆発的なヒットとなった「モンスターハンターP」シリーズのように、Wi-Fiを使った協力プレイなどが真っ先に連想されるところだが、PS Vitaはそれだけに収まらないのだ。

まず、ハードウェアのスペックとしてはWi-Fi版のほかに3G+Wi-Fi(GPSもこちらのみに内蔵)が用意されており、外出先でもインターネットへ接続できるプランを提供。さらに、PS Vita側からでも様々な形でネットと連携する仕組みを提供している。



実機もハンドリング
若井 まず、プレイステーションのネットワークのサービスとしては、PSNの新機能をPS Vitaの発売と同時にスタートさせます。そのなかの1つが「アクティビティ」というもので、例えばフレンド登録している友人があるコンテンツを遊び始めた、そのコンテンツのなかでトロフィーを取った、クリアしたなど、そういう情報がどんどん表示されていく仕組みです。周りのフレンドがどんなコンテンツをどういうようなシーンで、どれだけやっているか、またはすぐ止めてしまったなどということが分かるわけですね。

これによって、自分がコンテンツを楽しむというだけでなく、常に“ゆるく繋がりながら”ゲームをプレイできる機能なのです。

島田 発売の順番としてはPSP、PS3ときて今回のPS Vitaということになりますが、システム的にはそれぞれの延長線上にあります。例えば、PSPではPSNの機能はあまりフィーチャーされていませんでしたが、PS3の登場とともにPSNが表に出てきました。PSPでもバックグランドではPSNを利用していましたが、本当の意味で全域に染み渡るようになっていなかったわけです。それをPS VitaではPS3の持ってる機能のすべてプラス、新サービスの「near」のような形で強化して搭載しています。

「near」というのは、PS Vita搭載のGPS(またはWi-Fi)による位置情報を使って、リアルの位置の移動と現実を繋ぐような橋渡しができるサービスだ。物理的に近くの位置にいる人と連携するための仕組み、と説明するといいだろうか。

若井 一人で遊ぶだけでなく、たくさんの人達とやると広がる楽しみというものは確実にあると思います。実際にゲームのなかで一緒に遊ぶというのもそうですし、先ほどのアクティビティやnearみたいな形で、ゆるくつながっているのも広い意味では“一緒に遊んでいる”と言えるのではないでしょうか。いつも一人きりだけではなくて、いろんな人を感じていられるというのは新しい体験になるかなと思っています。

■SNSや“ニコ動”とも連動

PS Vitaは、Twitter、Facebookという既存のSNSとの連動も行えるようになっている。これらのアプリケーションはゲームプレイと同時に起動して切り替えながら投稿を行ったりといったことができる(※一部のアプリケーションのみ)。

次ページSNSへの投稿を端末内で完結できる利便性

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