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公開日 2026/01/23 11:07
ケーブルテレビ業界3団体が新年賀詞交換会を開催

ケーブルテレビの本分は“地域”。災害対応は一丁目一番地、一丸となり地域の安全安心を守る

編集部:竹内 純

“記憶” を風化させない “記録” をしっかりと残していく


一般社団法人日本CATV技術協会、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟、一般社団法人日本ケーブルラボのケーブルテレビ業界3団体主催による「2026年ケーブルテレビ新年賀詞交歓会」が開催された。全国各地のケーブルテレビ事業者、番組供給事業者、メーカー、施工会社など業界関係者、省庁、国会議員など多くの関係者が集った。



主催者を代表してあいさつした日本CATV技術協会理事長・中村俊一氏は、青森県東方沖地震をはじめとする大型地震や全国各地で多発する大規模火災を取り上げ、「ケーブルテレビは地域社会の防災や安心安全のための基盤として、災害時にも迅速かつ正確な情報提供が求められている」と地域になくてはならない存在であることを強調した。



さらに、「ブロードバンドの普及やインターネット動画配信サービスなど視聴スタイルの変化によりテレビ離れが加速し、情報を放送からのみでなくインターネットから得ることも増え大きく変化している」と取り巻く環境の変化を指摘。そうしたなか、「災害時の偽情報やフェイク画像の問題が顕在化し、信頼できる情報の確保が課題とされている。ケーブルテレビは地域社会の重要な情報インフラとして安心安全を支える役割を果たし、さらに進化し続けたい」と訴えた。


2026年は丙午(ひのえうま)。情熱や変化を象徴するエネルギーに満ちた年とされている。スポーツイベントも目白押しだ。2月のミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックを皮切りに、WBC、さらに6月からサッカーワールドカップとビッグイベントが開催される。ライブ中継としての高品質な4K画像とともに、ケーブルテレビ事業がますます活気づく契機になる。チャレンジ精神を常に持ちながら、ケーブルテレビの発展、高度化、信頼性の向上に向け、地域社会に貢献できる取り組みを行っていきたい」と意気込みを示した。


来賓からの祝辞として、林 芳正総務大臣が登壇。「ケーブルテレビ事業は全国各地の暮らしを支える重要な基盤として発展してこられた。とりわけ地域の生活情報、災害時の緊急情報などを迅速に的確に届ける役割は、地域の安心安全にとって欠かすことのできない」と大きな期待を寄せた。



今月10日には宮城県を訪問、災害復興における放送や地域コンテンツ発信に関する取り組みを東北地区のケーブルテレビ関係者より説明を受けた。「地域の歴史をつないで未来に教訓を引き継ぐための大切な財産は、地域に根ざした放送事業者だからこそ残すことができた。ご説明された方の『記憶は風化するけれども、記録は残る』という言葉が大変印象的だった」と振り返った。


地域コンテンツの発信では、「自治体との連携のもと、地元の名物を海外へ発信する取り組みについても話を伺った。観光振興や地域ブランドの向上に寄与し、地域の活力を生み出す重要な役割を果たしている」とケーブルテレビの大きな強みを再認識したと話す。


「近年は地域DXの重要な担い手としても存在感を高めており、スマート農業、ドローンを活用した買い物支援など地域の課題解決に直結する取り組みを各地で進められている。総務省としても皆様と連携を図り、地域課題の解決に向けた取り組みをしっかり進めていきたい」とあいさつを締めくくった。


続いて登壇した堀内詔子総務副大臣は、目まぐるしく進化する情報通信技術を「日本経済をけん引する重要な原動力であり、豊かで安心安全な社会をつくる礎。地方が持つのびしろを活かし、地方の活性化にも貢献していきたい。地域に密着したケーブルテレビの存在は欠かせないもの。情報通信技術を通じた地域活性化やわが国の放送業の発展に今後とも全力を尽くしていく」と訴えた。



日本放送協会会長・稲葉延雄氏は「昨年は放送100年という大きな節目の年に、NHKのインターネット業務が必須業務となり、新たなサービス『NHK ONE』をスタートさせることができた。通信の世界でも正確で信頼できる情報やコンテンツを質・量ともに豊富に提供し、情報空間の偏りや歪みを是正する役割を果たすことを目指している」とスタートを切ったネット業務について説明した。



重視していることとして、「単に注目や関心を集めるだけのアテンション・エコノミーの仕組みから距離を置くこと。事実と論理に裏打ちされた確かな情報コンテンツを実直に出していくこと。これこそがNHKらしいNHKならではの価値であり、公共放送、公共メディアが果たすべき役割だと確信している」と述べた。


さらに、相次ぐ大型スポーツイベントに言及。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックでは、BSをはじめとした放送はもちろん、NHK ONEでは全競技全種目の配信を予定。6月のサッカーワールドカップでは、1次リーグの日本戦すべてを生中継、加えてNHK BSプレミアム4Kでは全104試合を放送すると説明した。


2025124日の任期満了を持ってNHK会長を退任する稲葉氏。「後任の井上樹彦次期会長をはじめとする新執行部が、NHKの使命達成と放送文化のさらなる向上にチーム一丸となって取り組んでくれると確信している。ケーブル事業者の皆様とも未来に向けてともに手を携え、共存共栄の精神で前進していく」と力を込めた。


乾杯の挨拶を行った日本ケーブルテレビ連盟会長・塩冶憲司氏は「私たちの本分はやはり “地域”。『2030ケーブルビジョン』には “地域DXで地域を豊かに、人々を笑顔に” をミッションとして掲げている。災害対応はまさにその一丁目一番地。一丸となって地域の安全安心を守り、地域を支えていきたい」。



中締めのあいさつを行った日本ケーブルラボ理事長・松本修一氏は「地域に根差し、社会や暮らしを支える大きな命題を担うケーブルテレビ業界は、これからも発展が期待される一方、技術面からは昨年、少し停滞感を感じたことがある」と課題を指摘。著しい進歩に対し、「真正面から受け止め、自分たちの中に取り込んでものにしていかなければいけない」と訴えた。



そこでの日本ケーブルラボの役割として、「AI活用とオールIP化という2つの技術課題を中核に据え、皆さんの事業に活かせる価値創造ができるものにスピード感を持って取り組んでいく。業界の技術開発の拠点として、後々振り返ったときに『令和8年はAI元年だった』と言われるような成果を出していきたい」と気を引き締めた。

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