公開日 2025/11/27 06:30

YAMAGIWA初のポータブル照明「SOLO」、人とともに移動してどんな環境でもパーソナルな空間をつくりだす

USB Tyoe-C充電で最大5時間駆動

世界の照明/家具ブランドの輸入販売のほか、オリジナル照明も手掛けるYAMAGIWA(ヤマギワ)が、11月4日より販売を開始したオリジナルポータブル照明「SOLO」の展示を、デザイン&アートイベント「DESIGNART TOKYO」期間中に行った。

DESIGNART TOKYOでの展示の様子。中央左あたりにあるのが新製品「SOLOテーブルライト」

ブランド100周年に向け開発された初のポータブル照明

SOLOはヤマギワ100周年に向けた企画としてスタートし、2年を過ぎた今、ようやくリリースされたオリジナルの新商品。ほぼ4年を費やして完成させた同社初のポータブル照明は、テーブルライトとフロアライトの2種類を用意する。

SOLOフロアライト(写真左)は高さ1156mm/税込132,000円、SOLOテーブルライト(写真右)は高さ456mm/税込90,200円

初めてアートスペースとして貸し出された展示会場・Vacant/Centre(東京・渋谷)に足を踏み入れると、テーブルランプとして来場者1人ひとりにSOLOが手渡された。会場内の自由な場所に置いて使ってもらおうという企画だ。

柱部分は細いがしっかりした金属製で、ベース部分の抜群の安定感が印象的。色は3色を用意し、グリーンはややツヤがあるのに対し、黒は鉛筆のようなマットなグラファイト、白はシルクをイメージしたパールのような仕上がり。吟味された意匠であることが窺える。

カラー展開はテーブルライトとフロアライト共通。鮮やかなグリーン、鋳肌を思わせるマットブラック、絹のような白の3色

光源もSOLOのために新規で作成。あくまでパーソナルに使う照明でありながら、少し高い位置から60度の配光で射出し、灯下すぐよりも若干遠い箇所を広く照らす。手もと照明として実用的である。

実際使ってみると、障子を開けたときにパッと差し込む外光のラインに対し、ちょうどプロジェクターの光のように空間を仕切るという相関関係が素敵で、とてもLEDとは思えない上質な光の交わりを見ることができる。

ボタン操作で4段階に調光可能。周囲を照らす光が少しずつ変化する。フル充電で5時間駆動(100%点灯時)

デザイナーの鈴木啓太氏(PRODUCT DESIGN CENTER)は、次のように語る。

「照明は、復興や復旧といった時期を経て『大きく照らす』ことが目的の時期がありました。このたび100周年の節目に『いま必要な光』を考え直したとき、持ち運ぶことができて、人の営みに追従して自分を照らす光なのではないかと。『SOLO』という名前にも、一人あるいは個人の孤独を照らすことで、個々の豊かさを象徴する光を作りたいという願いが込められています」(鈴木氏)

環境と光、人と光の関係を組み立て直して再解釈するような試み。電源コードを排除し、USB Type-C充電によるバッテリー駆動になっているので、照明器具は人とともに移動する。パーソナルでありながら環境とも交わるような拡散する光というユニークさは唯一無二だろう。

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