公開日 2025/06/02 00:00

“いい音” を徹底追求した本格派オーディオ&シアタールーム

【アバック/専用室シアター】専用電源&アース工事で安定出力と低ノイズを実現
編集部:松原ひな子
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アバック梅田が手がけた滋賀県K邸のホームシアター

防音も拡張性もばっちりな秘密基地が完成

視聴方向正面

視聴位置後方。内装はブルーをアクセントカラーに、ダークトーンでまとめている。床は遮音層を通常より厚めに設けた

80年代アイドルをきっかけに音楽を聴くようになり、今では長年のピュアオーディオファンというオーナー。生活環境の変化を経ても趣味を楽しんでおられたそうで、お子さんの独立など複数の事由から自宅の新築を決めた今回、導入を叶える最後の機会かもしれないと考えた。

「そのために休みなく働いて、一大決心したようだったので。とことんやらなきゃね、と2階は好きに使ってもらいました」と優しく見守る奥様の後押しもあり、オーディオルームを兼ねた専用室をつくることに。

プロジェクトを担当したのはアバック梅田店だ。Kさんは「劇場のような迫力の映像」と「オーディオも楽しめるサラウンド」を要望。担当の吉田氏と板野氏は、画音のバランスを整えた上で音づくりにもこだわり、想いに応える。

映画や音楽をじっくり楽しむ際はお酒を嗜むことも多いという

部屋は調光が可能で、照明を落として映画の没入感を高めたり、明るくしてBGMを聴きながら持ち込んだPCで仕事をしたりも

ステレオも立体音響も高品位に楽しめる

まずサラウンドの軸となるフロア5chは、音色を揃えるためPARADIGM「PERSONAシリーズ」で統一。ボーカル曲がお好きというKさんが比較試聴を行い、その精細を極めた音に惚れ込み採択した。

サラウンド構成は縦長の部屋の形に合わせて、後方にも天井スピーカーを備えた5.2.6ch。K邸は全館空調のためエアコン本体を室内に設置する必要がなく、天井スピーカー設置の自由度が高い。部屋のサイズに合わせて音質を検討し、位置を調整したという。気密性を高めて遮音効果をなるべく損ねないよう、スピーカーは壁掛けタイプを設置。ステレオも立体音響も楽しめるよう作り込まれている。

映像面は8Kの高精細に感動し、一生物のプロジェクターにとビクター「DLA-V90R」を導入。120型・スクリーンで念願どおり大迫力の映像を楽しんでいる。

フロントスピーカーはPARADIGM「PERSONA 3F」。カラーは「アリアブルーメタリック」をチョイス(左)/サブウーファー2基も含めフロアのスピーカーはPARADIGM「PERSONAシリーズ」で統一

トップスピーカーはアバックのオリジナル製品「AVSP520T」を採用

プロジェクターは隣室のスペースを少しもらって投写距離を確保し、120型を実現。排熱やメンテナンス時の快適性を考慮し、棚置きで設置

また、あれこれ試して好みの音を探り、手を動かして能動的に音楽を楽しむのもお好きというKさん。インストーラーは棚板を増設できるオーディオラックを採用したほか、パワーアンプやサブウーファー追加用の電源を配置するなど、拡張性にも配慮して設計を行なった。

AVアンプはマランツのAVプリアンプ「AV10」とパワーアンプ「AMP10」を採用

さらにK邸が特別なのは、これらシアター機器用の専用電源を備えていることだ。機器のポテンシャルを引き出すための安定出力を得るだけでなく、アース工事を行うことでノイズに対策。システム全体に効果的だが、特に音響の静けさ、リッチさをより際立たせられるという。

専用電源盤は予備も含め12口。扉で隔てた小部屋に設置している

「入念に打ち合わせを重ね、根っこの部分からこだわりました。憧れていた日々が現実になりましたね。これからは夫婦の時間にもなりますし、長生きしなければ」と嬉しそうに教えてくれたKさん。テーブルとPCを持ち込んで仕事をしながらBGMを流したり、じっくりと没入して映画を楽しんだり、毎日1時間はシアタールームで過ごしているという。ウイスキーを嗜みながらのんびりくつろぐ至福のひとときだ。末永く魅力を増していく、端正なシアタールームが完成した。

(撮影:大野 博)

 

K邸ホームシアター概要

HOME THEATER DATA ●住宅形態:戸建/新築 ●ホームシアターの広さ:約10畳 ●画面サイズ:120型 ●サラウンド:5.2.6ch ●インストール内容:機器設置、システムプランニング ほか

SYSTEM LIST ●プロジェクター:ビクター DLA-V90R ●スクリーン:キクチ LFM-120HDDM ●Ultra HDブルーレイプレーヤー:パナソニック DMR-ZR1 ●Ultra HDブルーレイプレーヤー:OPPO UDP-205 ●AVプリアンプ:マランツ AV10 ●マルチチャンネルパワーアンプ:マランツ AMP10 ●フロントスピーカー:PARADIGM PERSONA 3F ●センタースピーカー:PARADIGM PERSONA C ●サラウンドスピーカー:PARADIGM PERSONA B ●サブウーファー:PARADIGM PERSONA SUB ●トップフロント/トップミドル/トップリアスピーカー:アバック AVSP520T ●スピーカーケーブル:ゾノトーン 6NSP-Granster 7700α/5500α ●電源工事:出水電気

[INSTALL SHOP/INSTALLER]

Placeholder Image

アバック梅田

場所:大阪府大阪市北区太融寺町2-11ジ・アドレス梅田1F
TEL:06-6949-8726
営業時間:11時00分 – 19時00分(予約推奨)
定休日:火曜日、水曜日
ホームシアターの視聴室:あり

プランニングを担当した吉田知弘氏(左)/インストールを担当した板野敏明氏(右)

 

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