公開日 2019/07/05 06:30

花や料理を画面いっぱいに写す! おすすめ入門用「マクロレンズ」3選

被写体&シーンで選ぶ入門レンズ Vol.4

■小さな世界を幻想的に写せる「マクロレンズ」にご注目!

色鮮やかな花や、テーブルの上に並べられた料理などを、クローズアップで撮影したい。そんな方にぜひ試してほしいのが「マクロレンズ」です。

多くのマクロレンズは、被写体を実物大でイメージセンサーに写すことができる「等倍撮影」に対応しています。そのため、普通のレンズではピントが合わないような至近距離からでも被写体にピントを合わせられ、被写体を画面いっぱいに大きく写せます。

ズームレンズの中にもマクロ機能の付いたレンズはありますが、本格的なマクロ撮影を望むなら、高画質な単焦点マクロレンズを選ぶとよいでしょう。また、マクロ撮影はブレが目立ちやすいので、手ぶれ補正機能を備えたモデルなら、より安心して撮影に臨めます。

ここでは、そんなマクロレンズの中から、花や料理のクローズアップ撮影を始めるのにぴったりな、おすすめレンズ3モデルを、デジタルカメラグランプリ審査委員長・山田久美夫さんのナビゲートでご紹介していきます。

マクロ撮影は、ピントの合う範囲が狭く(浅く)なるため、通常はやや絞りを絞ってピントの合う範囲を広く(深く)しますが、逆に絞りを一番開いて使えば、大きなボケを活かし、フワッとした雰囲気に仕上げることもできます。肉眼で見る世界とはひと味もふた味も違う幻想的な世界を、マクロレンズで楽しんでみてはいかがでしょうか。

<おすすめモデル1本目>
立体感のあるマクロ撮影が楽しめる、シグマ渾身の中望遠マクロレンズ

SIGMA
70mm F2.8 DG MACRO | Art
69,000円(税抜)


画質最優先の「Artライン」に、新たに追加されたフルサイズ対応の中望遠マクロレンズです。シグマ自身が“カミソリマクロ”と表現するだけあり、絞り開放から圧巻の解像力を誇りますが、このレンズの魅力はそれだけにとどまりません。ボケの美しさ、自然さも大きな魅力で、色収差がほとんど出ないため、ボケの輪郭に色がつかないことも隠れた美点。きわめて立体感のあるマクロ撮影を楽しませてくれる、実力派マクロレンズです。(山田)


SPEC ●焦点距離:70mm ●絞り値:F/2.8-F/22 ●最短撮影距離:0.258m ●フィルター径:φ49mm ●外形寸法:φ70.8mm×105.8mm ●質量:515g ●対応センサーサイズ:フルサイズ ●対応マウント:キヤノンEF、ソニーE、シグマSA(※仕様はシグマSAマウント用のもの)


<おすすめモデル2本目>
タムロンの伝統と技術力が息づく、“90mmマクロ”の最新モデル

TAMRON
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)
90,000円(税抜)


タムロン伝統の“90mmマクロ”。その最新版となるフルサイズ対応の中望遠マクロレンズです。フィルム時代から多くのファンを持つ“90mmマクロ”ですが、最新版となる本レンズでは、手ぶれ補整機能の強化など、使い勝手が大幅向上。描写も絞り開放からきっちりと像を結び、丸みのある立体感も巧みに描きます。本格的なマクロ撮影を始めたい方の最初の1本として、安心しておすすめできるマクロレンズです。(山田)


SPEC ●焦点距離:90mm ●絞り値:F/2.8-F/32 ●最短撮影距離:0.3m ●フィルター径:φ62mm ●外形寸法:φ79mm×114.6mm ●質量:600g ●対応センサーサイズ:フルサイズ ●対応マウント:ニコンF、キヤノンEF、ソニーA(※仕様はニコンFマウント用のもの)


<おすすめモデル3本目>
レンズ先端にLEDライトを備えた、小型軽量なマクロレンズ

CANON
EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM
45,000円(税抜)


キヤノン「EOS Mシリーズ」用のAPS-C対応標準マクロレンズです。最大1.2倍もの拡大マクロ撮影に対応。レンズ先端にLEDライトを備え、光線状態が悪いシーンでのマクロ撮影にも威力を発揮します。明るさはF3.5と暗めですが、沈胴式で全長も短く、軽量コンパクト。描写力も絞り開放からきわめて良好で、ボケも自然。一般撮影から本格的なマクロ撮影まで手軽に楽しめ、撮影範囲をグンと広げてくれる、魅力的なマクロレンズです。(山田)


SPEC ●焦点距離:28mm ●絞り値:F/3.5-F/22 ●最短撮影距離:0.097m(通常撮影モード時)、0.093m(スーパーマクロモード時) ●フィルター径:φ43mm ●外形寸法:φ60.9mm×45.5mm ●質量:約130g ●対応センサーサイズ:APS-C ●対応マウント:キヤノンEF-M

■被写体&シーンで選ぶ入門レンズ
Vol.1 「子ども&ペット」編
Vol.2 「乗り物&動物」編
Vol.3 「イベント&旅行」編

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