【ミニレビュー】イタリアの木工技術が産んだ美しいオーディオラック“Essenza”
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今月はパワーアンプ用の1段ラックを4本立てでお送りする。3機種目はイタリアのBassocontinuo(バッソコンティニュオ)の技術をより身近なプライスに落とし込んだEssenza(エッセンザ)の1段ラックをテスト!
音色が絶妙にウェットで艶やか
イタリアの超ハイエンド・オーディオラックブランド、バッソコンティニュオにジュニアブランドが誕生した。その名も「Essenza by Bassocontinuo」。同ブランドの1段ラック「ESSENZA-QUARK」を試聴してみる。
棚板に一般的なMDFよりも高密度なHDFを採用して、優れた音響特性と強度を確保。棚板の裏の四隅にステンレス製ダンパーを装着することで不要振動を吸収し、音の歪みや濁りを徹底的に排除している。スパイク式の脚部を備える。バッソコンティニュオのラック同様、イタリア製である。
パワーアンプの下に「ESSENZA-QUARK」を設置すると、タン・ドゥン『交響曲1997「天、地、人」』では静けさを増した音場を背景に奏でられるヨーヨー・マのチェロが素晴らしい。立体感が実に豊か。音色が絶妙にウェットで艶やかで柔らかいのだ。
ハイ・ファイ・セット「卒業写真」ではやや引き締まりかつ立体感豊かになったヴォーカル音像の特に中域成分が充実する。不要振動に由来していたと思われる付帯ノイズが減って音像の周囲がとても静かだ。
ネナド・ヴァシリッチのベースは指弾きも弓弾きも音像がタイトでかつ歯切れがいい。
優れた制振性能と美しい音色・質感表現を両立させたラックと言えるだろう。
































