【ミニレビュー】揺るがぬ音場、スイング式インシュレーターSerenity「SWI-10」
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今月は、金属加工に強みを持つ新潟県三条市のブランド・Serenity(セレニティ)の薄型インシュレーターをテスト!
振動を水平にスイングして逃がす
厚さ10mmのスイング式インシュレーター、Serenityの「SWI-10」。薄いが手に持つとずっしり重い。ステンレス製だ。振るとシャカシャカ音がする。上に設置した機器から伝わる振動を水平方向にスイングさせるために、ベアリングの類を内蔵しているのだろう。厚さが34mmあった上級モデル「SWI-1」よりも薄型化が図られたので、ラックに設置される機器の下にセットしやすくなっている。
Wattson Audioのネットワークトランスポート「Emerson DIGITAL」の下に1枚、Emersonに給電するFerrum Audioの「HYPSOS」の底板の下に3枚敷いて聴いてみた。
Qobuzで再生するネナド・ヴァシリッチ『Bass Room』は指弾きでも弓弾きでもベースの土台がガシッと安定して音がまったく揺らがない。各音が、その減衰する過程の最後まで安定して音場に展開するこの感じ、独特である。
エッタ・キャメロン『Etta』でも、金属パーカッション、トランペット、ベース、ピアノ各楽器の一貫して揺らがない定位が凄い。強いアタックも揺れない。ハミングするボーカルもビシッと揺らがないで音場に実在感豊かに浮かび上がる。
上流で特に効果を発揮しそうだ。
