公開日 2018/09/22 07:00

“全部入り”の快適さから逃れられない!東芝 REGZA「Z720X」のハイコスパぶりを自宅で検証

最新技術や機能を惜しげもなく搭載
編集部:風間雄介
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あまりの多機能ぶりに、どこから検証していこうか迷うところだが、まずは個人的におすすめの「タイムシフトマシン」から見ていくことにする。

タイムシフトマシンは、外付けHDDに地デジ最大6チャンネルを録画し続ける機能だ。REGZA Zシリーズには長年搭載されている機能だけに、最近ではあまりスポットライトが当たっていない感がある。だが、使い始めるとものすごく便利で手放せなくなる。その先見性や開発思想は、何ら古びていない。良い機能は、なんど褒めても褒めたりない。ここでもう一回、どう便利かを紹介したい。

タイムシフトマシンの設定は、順を追っていくことでかんたんに行える

全録する対象チャンネルは地デジの中から自由に設定できる。たとえば「教育テレビは見ないけどTOKYO MXは入れたい」といった設定が可能。あるいはテレビ埼玉やテレビ神奈川のようなローカルチャンネルを入れることもできる。

タイムシフトマシンで録画するチャンネルの設定を行っているところ

チャンネルだけでなく、録画対象時間も設定可能だ。24時間録画し続けることもできるが、深夜の番組はあまり見ないという場合は早朝から深夜1時までの録画設定にしたり、朝の番組に興味がない場合は正午から深夜までの録画設定にできたりなど、いくつかのプリセットが用意されている。さらに「お好み設定」から、「○曜日の何時から何時までは録画しない」などの細かな設定を行うこともできる。不要な時間帯を省けば、それだけ録画してさかのぼれる日数が増えるため、便利に使える。

タイムシフトマシンで録画する時間帯は、写真のようにプリセットから選ぶこともできるし、自分で細かく設定することも可能

■録画した番組を“どう見るか”。快適さを実現する多くの機能

さて、こうしてタイムシフトマシンで録りためた番組をどう見るか。そのための機能も、長年にわたって研ぎ澄ましたものが搭載されている。

まず一番分かりやすいのが「過去番組表」だ。文字通り番組表の表示スタイルで、タイムシフトマシンで録画済みの番組を閲覧できる機能。リアルタイムで放送中の番組で見たい番組がない時など、過去番組表をスクロールしていくと、何かしら興味のあるものが見つかるはずだ。

過去番組表は、タイムシフト録画を行った過去の番組で構成されている

続いて「始めにジャンプ」。これも分かりやすい名称で、生で放送されている番組の先頭から視聴できる機能だ。帰宅してテレビを付けたら興味のある番組を放送していた、最初から見返したいといったとき、ボタン一押しではじめから再生できるのは便利だ。

最後に「ざんまい」だ。正式名称は「ざんまいスマートアクセス」だが、リモコンには「ざんまい」と書いてある。一言でいうと、膨大な録画番組の中から、好みのものを素早く見つけるための機能だ。

ざんまいボタンを押し、「ニュース/報道」を選択した様子

まずリモコンのざんまいボタンを押すと、様々なジャンルが表示され、いま見ている画面の下に、そのジャンルに合致する番組がサムネイル付きで表示される。「ニュース/報道」など、ジャンルは最大20個まで設定できる。たとえば「サッカー番組が見たいな」と思ったとき、関連番組が瞬時にまとめて表示されるのは大変便利。見たいジャンルが決まっているときは、かなり使える機能だ。

好きなジャンルやキーワードなどから、全録や通常録画などに関係なく番組を探すことが出来る

この「ざんまいスマートアクセス」、さらに便利に使いこなすには、ボイスコントロールも活用したいところ。リモコンのマイクボタンを押し、テレビから「ポロン」と音がしたら、「やべっちが見たい」などと発話する。そうすると画面下に録画された「やべっちFC」が表示され、選択すると再生を始められる。

なお、このボイスコントロール機能、「面白いものが見たい」というような、ざっくりとした言い方でもしっかりと反応してくれる。このワードを発声した場合、人気番組の一覧を表示してくれる。また音声認識の精度も高く、検索結果の表示もスピーディ。積極的に使いこなすべきだ。また、今回はタイミング的に試せなかったが、Googleアシスタント搭載スマートスピーカーとの連携機能が10月初旬にアップデートされる。番組名やキーワードによる番組再生、および録画予約が可能になる予定(関連ニュース)。こちらも楽しみだ。

なお「ざんまいスマートアクセス」では、タイムシフトマシンで全録したコンテンツ以外も探すことができる。カテゴリ一覧の左側を選択すると、「みるコレ」「YouTube」「録画番組」「これからの番組」の検索結果へジャンプできる。たとえば見たい番組が通常録画したものだったというときも、より少ない操作で辿りつけることになる。

■様々なコンテンツを横断、好みに合ったものを見せてくれる「みるコレ」

ここまで紹介しただけでもかなり多機能なのだが、REGZAにはさらにユニークな機能がある。「みるコレ」だ。

「みるコレ」のホーム画面

テレビで見るコンテンツのうち、いまだ放送の割合は多いことだろうが、YouTubeやVODがその存在感を高めているのはご存じの通り。またREGZAでいうと、タイムシフトマシンで録画した番組のほか、自分で選んだ番組を通常録画することもできる。こういった様々な種類のコンテンツを横断し、まとめて見られるようにするのが「みるコレ」だ。

みるコレで、放送やYouTube、VODという垣根を越え、コンテンツをまとめるのが「パック」という概念。実にいろいろなパックが用意されている。話題のコンテンツをまとめたパック、J-POPをまとめたパック、ゴルフをまとめたパックなどがあり、気に入ったものを「お気に入り」に登録できる。その際、パックの番組をおまかせ録画するかどうかも選択可能だ。

初回設定を行うと、みるコレパックが自動的に登録され、おすすめの番組を自動でおまかせ録画することができる。みるコレパックはあとから変更や追加も可能

それぞれをお気に入りに登録し、おまかせ録画しておけば、「ざんまいスマートアクセス」から検索できるようになり、好みに合わせたコンテンツが見つかる可能性が高まる。

さらにこの「みるコレ」は、マニアックなパックも多数用意されているのが特徴だ。アニメ制作会社別のパック、アニメ監督別のパックなどもあるほど。これらをお気に入り登録しておけば、自分のかわりに番組を自動整理してくれるサービスとして活用できる。

アニメというジャンルの中でも、おすすめの大人アニメ、新作アニメといったパックや、制作スタジオ別、監督別、作品別など様々なパックが用意されている

たくさんの番組を録画しても、見たい番組がすぐに見つからなかったらあまり意味がない。快適に「録る」だけでなく「見る」ところまでしっかりカバーしているREGZA。ユーザーの使い勝手を考えた親切設計が光る。

次ページIPSの利点を実感。4K/HDR映像のクオリティも高い

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