2018年度事業説明会を開催

東芝、新4K衛星放送チューナー今秋発売、録画対応し5万円以下で。REGZAも4Kチューナー内蔵へ

編集部:小野佳希
2018年03月22日
東芝映像ソリューションは、液晶・有機ELテレビ“REGZA(レグザ)”をはじめとする同社2018年度事業に関する説明会を開催。新4K8K衛星放送チューナーを2018年秋に発売することなどを明かした。価格は「5万円を切るところを目指したい」という。なお「4Kチューナー内蔵レグザの開発も進めている。一日でも早くお届け出来るようにしたい」(同社 事業部長 尾蔵氏)とも語られた。

チューナー外観

東芝映像ソリューション 尾蔵(おぞう)事業部長

BSおよび110度CSで今年2018年12月から開始予定である新4K8K衛星放送を視聴できるようになるチューナー。なお、4Kのシングルチューナーで、8K放送は受信できない。8Kチューナーの発売については「諸々の状況からすると、今はそれほど積極的には考えていないというのが正直なところだ。タイミングを見て検討していく」という。

背面端子部。USB-HDD録画も可能

別途USB 3.0対応のUSB-HDDを用意すれば新4K衛星放送をフルスペックで録画することも可能。新4K衛星放送は48Mbpsでの放送となるため、2TBで約88時間の4K番組を録画できる計算になる。

なお新4K8K衛星放送は録画不可での運用となる可能性も以前に指摘されていたが(関連記事:4K/8K無料放送は「録画禁止」に? NexTV-F発表の規定が大きな波紋)、「放送業界ではコピーネバーでの運用という話は立ち消えになり、現状と同じダビング10での運用になる方向だと認識している」(同社 本村氏)とした。

東芝映像ソリューション 本村氏

USB-HDDに録画した番組は、現在の一般的なUSB-HDD録画同様に本チューナー以外の機器との接続では再生不可能。BDレコーダーなどと連携してディスクに保存する方法についても「現在のところはSeeQVaultに4K用の規格がないため、その点はなんとも言えない。また、DLNAも4K用規格が策定されないまま解散してしまっているため、もしやるとすれば現状では東芝が独自で方法を考えなければいけないが、検討中としか言えない段階だ」という。

また、新4K8K衛星放送では新たに左旋波も利用するため、同放送の全チャンネルを視聴するためには左旋対応アンテナを設置する必要がある。しかし同社では「BS右旋でも新4K放送は6ch(NHK/BS朝日/BS-TBS/BSジャパン/BSフジ)開設されるため、アンテナを交換せずともチューナーさえつなげば新4K放送を視聴できる」と説明した。なお「SHマーク」がついた左旋対応アンテナを設置した際には18chの4K放送を視聴できる(前述の6社に加え/BS日テレ/東北新社メディアサービス/SCサテライト放送/QVC/WOWOW/スカパー・エンターテイメントが事業開始予定)。

現在のアンテナのままでも6chの4K放送を受信可能

アンテナを左旋対応にすれば18chの4K放送を視聴できる

なお新4K衛星放送はHDR信号にHLG方式を採用し、本機はHDMIでテレビと接続することになるため、新4K衛星放送のHDRを本機経由で視聴するにはテレビ側のHDMI端子がHLGに対応している必要がある。「もちろん各社のテレビで本チューナーをお使いいただけるが、我々のレグザではX910/Z810X/BZ710X/M510XがすでにアップデートでHLG対応になっている」とした。

現行レグザ各モデルでの4Kチューナー出力仕様。Z20Xなど2015年モデル以降のモデルは設定メニュー「HDMIモード選択」を「高速通信モード」にすることで各モデルごとの最高スペックの4K放送を視聴できるという。なおZ700XなどではチューナーからはSDRでの出力となるがレグザ側にHDRアップコンバート機能が備わっている

本村氏はまた、本チューナーは同社製テレビ専用のものではないことも改めて強調。そうした理由から「おそらくレグザブランドではなく東芝ブランドで展開することになるだろう」という。

また、4K非対応テレビとの接続では4K放送を2Kにダウンコンバートして出力。前述のように新4K衛星放送は48Mbpsという高ビットレートでの放送であるため、「2Kテレビとの接続であっても、BDソフトより高画質でコンテンツを楽しめる」とした。

加えて、ダウンコンバート機能関連ではHDRからSDRへのダウンコンバート、10bitから8bitへのダウンコンバート、およびBT.2020からBT.709へのダウンコンバート機能も備えている。

各種ダウンコンバート機能を装備し、2Kテレビとの接続でも活用できると紹介

なお、コンテンツ面ではNHKがBSでの新4K衛星放送において6時〜24時で放送を行い、“ピュア4K率”を90%以上にすると発表済み。平日は、ジャンル編成した“ベストセレクト・チャンネル”、日曜は、夜間に大型コンテンツ、午前に大河ドラマを編成するほか、多彩なスポーツを柔軟に編成するとしている。また、平日夜間には8Kを4Kにダウンコンバートして放送する「8Kベストウインドー」も放送するという。

今年1月から新たに同社VS第一事業部 事業部長に就任していた尾蔵靖英氏は、「レグザは徹底的に本質を追求することをコンセプトに一貫してやってきた」とコメント。「2018年は(新4K8K衛生放送の開始で)放送インフラも生まれ変わるし、この3月からは我々の会社のオーナーも変わる。2018年は我々にとっても非常にエポックメーキングな年だ。我々も生まれ変わって、レグザの本質を徹底的に見つめ直した商品をお届けする」とし、「今のBS/110度CSチューナーと同じように、レグザには新4K衛星放送チューナーを標準搭載するくらいの意気込みをもって取り組んでいきたい」と語った。

2018年のレグザは高画質や使い勝手の追求とともに、新4K放送対応モデルの商品かも加速させるという

なお同社ではレグザ公式サイトにて「レグザHISTORY」と題した動画を公開。その動画中には新製品開発現場と思われる様子も映っており、「新機能の開発」と称して「SHV BS/CS 4K」と表示されたテレビ画面も確認できる。これがおそらく前述の4Kチューナー内蔵テレビなのではないかと思われる。

動画には新4K衛星放送を受信していることがわかるテレビ画面が映っている

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