公開日 2016/12/15 11:00

技術の粋を集めた結晶。あのClarionが作ったフルデジタルサウンドヘッドホン「ZH700FF」を聴く

【特別企画】オンリーワン製品の価値を検証
先日Clarion(クラリオン)が発売した「ZH700FF」は、PCなどとのUSB接続やポータブルプレーヤーなどとの光接続によって、格段にピュアなサウンドを実現する、フルデジタルサウンドにこだわったハイエンドヘッドホンだ。

Clarion「ZH700FF」¥OPEN

カーナビやカーオーディオで有名なClarionが「なぜいきなりヘッドホンを手がけたの?」という疑問を持つ人もいることだろう。

当然、筆者もそう思ったのだが、開発者にいろいろと話を聞き、製品に触れていくことで疑問が解消し、ZH700FFのコンセプトが明確に分かるようになってきた。そういった経緯を踏まえつつ、ZH700FFの詳細について紹介していこう。

■カーオーディオで培ったフルデジタルサウンドシステム

そもそも、カーオーディオの世界では狭い&レイアウトの自由度がない空間で良質なサウンドを実現しなければならず、そのためにデジタルサウンドコントロールが欠かせない。

実際、そういった音質&音場補正技術はAVアンプよりも早いタイミングでスタートし、20年以上にわたり追求し続けてきたこともあって、現在はかなり高度なテクニックやノウハウが盛り込まれたサウンドシステムを作り上げている。

その最先端モデルとしてClarionが手がけているのが、フルデジタルスピーカー「Z7」やフルデジタルサウンドプロセッサー「Z3」などで、巧みなデジタル調整技術と“スピーカーユニットのボイスコイルまでデジタル伝送することで究極のピュアサウンドを実現する”という画期的なコンセプトにより、これまでにない良質なサウンドを実現するに至っている。

Clarionはカーオーディオでフルデジタルサウンドシステムを多数販売している。左からZ3、Z7、Z25W

そんなカーオーディオで培ったClarionならではの技術力、上質なサウンドを幅広い人に知って欲しい、という思いで作り上げられたのが、このZH700FFなのだ。

そのためZH700FFには、一般的なヘッドホン作りとは視点の異なる発想や、Clarionならではの音響技術が数多く盛り込まれている。

たとえばドライバーユニットは、高級モデルに採用実績のある平面振動板を採用しつつ、さらに、振動板の両側にマグネットを配置しつつダンパー部が不要な「フローティング構造」や、複数のエッチングパターンを張り巡らせた「マルチボイスサーキット構造」を採用する独自タイプを開発。高い応答性と低歪みを実現している。

「フローティング・フラットドライバー」の構造図。平面振動板を穴の開いたケースとネオジウムマグネットで挟み込む。フローティング構造としたことで、振動板の面全体をデジタル信号で高速応答駆動することができる

とはいえ、最大のトピックといえばやはり、カー用スピーカーなどで培ったフルデジタル構成のサウンドシステムだろう。Clarionが「フルデジタルサウンドテクノロジー」と呼ぶこちらのシステム、最終のドライバーユニットまでデジタル信号で伝送されるため、信号劣化のない画期的な方法となっている。

次ページZH700FFに搭載された画期的なテクノロジー

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