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公開日 2016/11/21 12:00

マグネシウムを導体芯材に採用したJFSoundsのケーブル。オーディオアクセサリー銘機賞 特別賞受賞の理由を探る

【特別企画】線材加工技術を応用
福田雅光
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切り売りスピーカーケーブル
JFSounds「JFSounds MS227C」¥2,900/m

【SPEC】●ケーブル外径:4×10mm●導体:PC-Triple C 0.7φ×6●中心核導体:純マグネシウム(純度99.95%)0.7φ×1●構造:7本撚2芯並行構造●絶縁体:ポリエチレン●導体断面積:Cu2.3Sq、全体2.7Sq●静電容量:36pF/m●導体抵抗:7.8mΩ/●取り扱い:ジャパンファインスチール(株)

精密加工用極細線の技術をオーディオケーブルに応用

オーディオアクセサリー銘機賞で特別賞を受賞したジャパンファインスチールのスピーカーケーブルは、導体構造の中心核に制振効果の大きい純マグネシウム材(純度99.95%)を使用、その外周に高性能新導体PC-Triple Cの極太単線φ0.7mm導体を6本構成で設計。導体の振動抑制を金属レベルで効果的に改善、より音質効果を高めた。スピーカーケーブルとして、これまでに例のない構造に挑戦、高く評価できる成果に対しJFSounds MS227Cは審査員の多数の推薦を得て、特別賞に推挙された。

ジャパンファインスチール社は、半導体の材料になるシリコンや水晶のインゴットを極薄ウェーハ状にスライスする、精密加工用ソーワイヤを主体に製造している山口県のメーカーである。ソーワイヤの直径はφ0.10mm程度の超極細線のスチールワイヤで、この加工技術が同社の特徴となっている。この技術を生かしマグネシウムの極細線を開発、医療や航空分野への用途が考えられてきたが、視点をケーブル伝送で問題になる振動対策へ挑戦して誕生したのが、今回のオーディオ分野では初めてになるスピーカーケーブルJFSounds MS227Cである。


ケーブルとしての構造も再検討。エネルギー豊かな性能を実現

この製品はケーブルとして要求される要素を調べなおし、理想的な構造に近づける検討も加えていることも見逃せない。例えばプラス、マイナスワイヤーの中間にはポリエチレンの中空パイプを配置し、導体間スパンを広げ、キャパシタンス(静電容量)は36(pF/m)と大変少なく、これは高域の伝送損失が少なく広帯域特性のひとつの条件である。

また、導線6本をマグネシウムのコアに強固に撚り、導体線間伝達を極力避けてストランド歪みの発生を少なくする工夫もある。ケーブル外径は細身に見えるが、導体断面積は2.3スケアと太い。このため低域、中低域は想像以上にエネルギーが豊かで解像度が高い。混濁の少ない性能は単線系に近いものである。



炭山アキラ氏も推薦
自宅レファレンスにも採用。伸びやかで量感ある音が手放せない


JFSoundsのSPケーブルは太い芯線を少ない本数撚り合わせ、中心にマグネシウム100%の線を導体兼制振材として配するという画期的な構成に驚き、テストの機会を心待ちにしていた。

いざ現物が自宅へ届いた時、その細さに少々ガッカリしたことを告白しておこう。しかし、絶縁体と被覆が薄めに作られているのであって、導体そのものは結構太い。芯線処理と両端プラグの取りつけは自分で行ったが、被覆は剥きやすく作業性は非常に良い。

“長岡流”に極太の電力線を用いていた自宅レファレンスのバックロードホーンに差し替えて音を聴いたが、エージングを1時間も行わないうちに音の本領を発揮し始めた。何という伸びやかさ、低域はガッシリと締まり、しかし量感を損なわない。音像はキビキビと躍動、音場は格段に広くなり、隅々まで見晴るかせるようになった。これはマグネシウムによる制振の卓効であろう。以来、我が家のシステムからこのケーブルは手放せなくなった。



(企画協力:ジャパンファインスチール)

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