公開日 2010/12/21 11:00

東芝RD&CELLレグザが“もっと楽しく”なるアプリ「RZタグラー」 を試す − リモコン/タグリスト機能を徹底検証

開発者・片岡氏に訊く“アプリ使いこなし術”
ファイル・ウェブ編集部 山本
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■「タグリストシェア」を使ってみる

「タグリストシェア」を体験するには、はじめに「HDEXアカウント」と呼ばれる本サービス利用のためのユーザー登録が必要になる。こちらもアプリのダウンロード同様に無料で登録できるので、とりあえず登録してみると良いだろう。なお、「とりあえずタグをつくる気はしないけど、人がつくったものを使ってみたい」という人でも、「RZタグラー」はとても手軽に使えるのでおすすめだ。使っていくうちにタグリストを公開したくなったらトライしてみるのも良いだろう。なおインストールページには、東芝のRegza Apps Connectオフィシャルサイトからでもアクセス可能だ。


HDEXアカウントをつくる前に「タグ」をつくったり、一覧の参照を試みると表示されるアラート。まずはアカウント作成からはじめよう
アカウントネームは任意の半角英数16文字以上、パスワードは半角英数8文字から16文字より選ぶ。最初は何となく始めたものの、そのうちタグづくりにハマって、将来「カリスマ・タグラー」になることもあり得るので、アカウントネームは慎重に、カッコイイ名前を付けておきたいものだ。


「設定」メニューから、「HDEXサービス」をタップ

HDEXアカウントの説明は「ご利用について」から参照できる

新規アカウントを登録していく


アカウント名は半角英数16文字以内、パスワードは半角英数8文字〜16文字の制限がアリ

作成したアカウントは後に削除もできる

リモコンの「メイン」画面からタグを参照したい、あるいは作りたい番組を選んで“再生”する。まずは手始めに、自分が録画した番組に人のつくったタグがあるかをみてみよう。再生モードの真ん中に表示されている「タグリスト一覧」をタップすると、現在再生しているコンテンツに付いているタグを「サーバから取得する」メニューが表示される。こちらをタップすると、誰かがつくったタグがあれば一覧に表示される。


タグを作成したい番組を再生したのち、「タグリスト一覧」をタップ

「サーバーから取得する」メニューをタップする

現在公開されているタグリストが表示される
一覧には同じサービスを利用するユーザーが該当番組に設定し、クラウド上に公開した「タグリスト」が表示される。「タグ」を参照する場合、録画番組とタグとのマッチングは、EPGから取得された番組名で関連付けされる仕組みとなっている。異なるユーザーが録画した番組の「時間尺」がある程度違っていたり、録画時の画質設定が異なっていても、タグは番組名で関連付けられ、ヒットしたものがタグリスト一覧に表示される。

表示順はタグの「新着順」となるが、サービスの開始後には後述するレーティング機能を使った「人気順」での表示にも対応が検討されているという。なお、意中のタグリストが見つかったら、手元のアプリ上に保存しておく。保存する際にはタグの位置を再生確認しながら「±7秒」で全チャプター位置をオフセットしたり、東芝のレコーダーが搭載する、番組の前後を余分に録画しておける「録画のりしろ」の分もオフセットして、タグの位置を補正することが可能だ。

タグは放送翌日など、すぐにチェックすると見つからない場合でも、しばらく経ってチェックしてみると見つけられる可能性が高まる。今回のテストでは、編集部員も実際に放送翌日にタグを作ってアップした番組が、数日後には“同志”が付けたタグを見つけてエキサイトした。この辺の体験談については、後ほどタグの作成や評価、リタグの方法と交えて報告したい。

タグラーユーザーの仲間がつくったタグリストを保存する。「±7秒」で全チャプターの再生位置をオフセット調整できる

なお、再生モードの右肩に表示されている「Myタグリスト」のメニューボタンをタップすると、作成したタグから「公開済み」「未公開」のもの、サーバーから取得して「保存済み」のものが表示され、ここを基点に管理できるようになっている。


保存したタグリストはローカルに保存され、「My タグリスト」メニューの「保存済み」タブ内に一覧表示される

■「タグ」をつくって、アップしてみた

では実際にタグを自分でつくってみよう。タグを付けたい番組を再生しながら、任意のポイントでリモコンの真ん中に配置されている緑色の「タグ」ボタンをタップするだけで簡単に作成できる。


タグの入力操作は、再生中、任意の地点で緑色の「タグ」ボタンをタップするだけ

タイムバーサーチによる頭出し操作のメリットはタグ作成の操作時にも活きてくる
ちなみに「タグ」がどういうものかをおさらいしておくと、「RZタグラー」だけが参照できる「仮想のチャプター情報」のようなものと言えるだろう。レコーダーで記録された実チャプターとは異なる仮想情報なので、単一の番組に何種類もの「タグ」をつくったり、サーバーから取得し、保存しておいた複数のタグを参照しても、元のレコーダーに記録されている番組が「タグだらけでブツ切り」な状態にはならないので、その点は心配ない。反対にタグは「RZタグラー」でのみ参照できる情報なので、レコーダー側から呼び出すことはできない。またレコーダーで付けた「チャプター」を直接タブとして「RZタグラー」で取り込む機能は、いまのところはまだ設けられていない。

タグは「タイムバーサーチ」を操作しながら、番組の任意のポイントを選んで、気軽に打ち込んでいける。早送り/巻き戻し、コマ送り/コマ戻し、一時停止の操作を併用しながら、細かく位置を指定してタグを打つこともできる。でも、はじめの慣れないうちはザクザクと気軽にタグをつくって、とにかく「サーバーに公開」して楽しむ方が楽しいと思う。何はともあれタグリストをシェアする楽しさを体験した方が「RZコマンダー」の魅力がよくわかると思うからだ。

一方で「タグ」の入力時にはボタンアイコンが光るだけで、画面に「タグを入力しました」といったメッセージが出たり、タイムバーサーチ上にマーキングされるわけではないので、今ひとつ確かな手応えがないのも不安になる。そこで、いま入力したばかりのタグのポイントをプレビューする方法だが、リモコンの右肩に表示される「作成中タグリスト」をタップすると、入力した順に番号がふられたタグが一覧表示されているので、こちらで逐次出来映えを確認していくことはできる。出来に満足がいかなければ、該当するタグを右フリックして「削除」すればいい。


作成順にタグができあがる

タグの削除は右フリックで「削除」ボタンを表示、タップして消去できる
なお、作成したタグとタグの間にもやっぱりタグを打っておきたい場合は、タイムバーサーチで意中のポイントを手繰って「タグ」を入力するだけでいい。「作成中タグリスト」の一覧には、時間軸に従って新しく作成したタグが自動的に「挿入」される仕組みになっている。

タグ作成の使い勝手については、今の時点では作ったタグを呼び出すために「作成中タグリスト」の一覧から選択するしか方法がないので、例えばリモコンの「再生」モード上に、タグをサーチできる「タグサーチ」ボタンのような、「RZタグラー」固有の機能を割り振ったボタンがあっても便利だと感じた。

タグがすべて完成したら、次は公開時に表示される「タグリスト名」を入力する。タグそのものにも、最初は「番号」しか作られていないので、一個ずつ「タグ名」も真心こめて入力していこう。一覧ができたら「完了」ボタンをタップ。すると、「タグリストを公開」または「My タグリストに保存」するかを訊ねられるので、“えいや”と公開する。


次にタグの名前を一つずつ付けていく。なお、必ずしもタグ名をつけなくても公開は可能だ

タグネームの入力画面には、タグ一覧の右側にある青色の矢印アイコンをタップして移動する
アップしたタグは、リモコン「再生」画面の「Myタグリスト」をタップして、「公開済みタグリスト」に一覧で表示される。該当番組を再生しながら「タグリスト一覧」→「サーバから取得」の手順で手元に保存すれば、「Myタグリスト」の中に「保存済みタグリスト」として表れる。こうして無事、自作のタグが公開できたことを確認する。誰かが私のタグを有効に活用してくれると良いのだが。なお、アップ済みタグの編集については、作成したユーザー自身だけが後から編集・削除でき、他のユーザーはそれに手を加えることはできないようになっている。

徐々に完成へと向かうタグリスト。充実感が高まる

出来に満足が行かなかった場合は、後から個別or一斉にタグを削除できる

「タグリスト名」を付けて公開へ


タグリストが完成したら「完了」ボタンをタップ。「このタグリストを公開」でサーバー上にアップができ、「My タグリストに保存」すれば、「未公開」タグリストの一覧に追加される

タグを公開したあとは「My タグリスト」の「公開済み」タブから参照できる

作成中のタグリストは「未公開」タブの一覧に保管される
なお、今回はフジテレビのアニメ『海月姫(第5回・7回)』など、いくつかの録画番組を使って「RZタグラー」をテストしてみた。『海月姫(第5回)』は木曜日の放送後、明けの金曜日に「タグリスト一覧」を取得してみたが、その時には残念ながら一つも見つからなかった。ところが週が明けて月曜日に再取得をしてみたところ、1件のタグリストが公開されているのを発見し、同志の存在に心躍った。早速その方がつくったタグを拝見するため「サーバーから取得」してみる。なるほど、私が付けたタグよりも、「番組提供クレジット」や作品の「BD-BOX発売告知CM」、“ノイタミナ”シリーズ関連番組のCMにまで細かくタグを付けられており、誠に恐れ入った。自分も「あとでもうちょっと公開したタグをキレイにしときたい」と、ライバル心のような衝動が沸いてくるが、何はともあれ、同じ番組にタグを付けた同志がいたことがわかり、「RZタグラー」の本当の魅力に触れたように実感した。「次回の放送はこんなタグをつくろうか」とか、「この次はこの番組で試そうか」とイマジネーションは膨らんでいく。

自身が作成したタグリストであれば、サーバー上に公開したものを削除できる。画面右下のゴミ箱アイコンをタップすると、左側にチェックボタンが表示され、複数のタグリストを選んでまとめて削除できる

アプリ上に保存したタグリストも同じ操作で削除できる

他のユーザーが作成したタグリストは「保存済みタグリスト」に残して好きなときに参照できる。またタグリスト表示の左下に表示される矢印アイコンをタップすると、「このタグリストを評価」する機能のボタンが表示される。こちらをタップすると、5つ星でタグを評価してアップすることもできる。また一覧に表示されたタグのタイトル右に表示される矢印アイコンをタップすると、選んだタグにユーザーがコメントを付け加えられる「リタグ」の機能が表示され、同好のユーザーと簡易なコミュニケーションを交わして楽しむこともできる。自分が公開したタグにも誰かが「リタグ」してくれないだろうかと期待も高まるし、もっと使い勝手の良いタグを公開したいと、向上心も沸いてくるはずだ。


見事なタグリストを見つけたら「このタグリストを評価」しよう

評価は「5つ星」から選ぶ


タグラー仲間がつくったタグにコメントできる「リタグ」機能もアプリの醍醐味のひとつ

自由にコメントを入力

リタグ完了


さらに「リタグにコメント」を付けることもできる

リタグに返答するもよし

タグを介したコミュニケーションが広がっていく
■実用性、楽しさともに期待以上

タグ作成の操作についてもリモコン同様に動きは機敏で、慣れると手早くタグを作成→ネーミングして公開という所作が行える。リモコンもタグリスト機能も全般的に楽しみながら使える機能だと実感した。まだアプリがリリースされて間もないので、今後ユーザーがもっと増えて賑やかになってくれば、タグリストシェアの機能はますますエキサイティングなものになるだろう。手元に対応機器をお持ちのユーザーは、まずは一度ぜひ気軽に「RZタグラー」、または「RZコマンダー」で体験してみるといいだろう。

いまは液晶テレビのラインナップで「RZタグラー」に対応するのは、CELL REGZA「X2」「XE2」だけなので、今後はインターネット接続と録画の機能を搭載するもっと多くのモデルへ対応が広がると面白くなってくるはずだ。また、iPhoneなどを使って外出先からレコーダーに録画予約ができるようになったりすれば便利だと思うが、一度サービスの魅力を実感してしまうと、あれこれと要望が出てくるものだ。今後は「RZタグラー」以外にも“Regza Apps Connect”対応のアプリが拡充されていく予定だということなので、様々な機能や使い勝手の実現が期待できそうだ。

次ページ開発者・片岡秀夫氏に訊いた「RZタグラー」最新情報

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