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シャープ2025年度決算。「足元は難しい状況が続くが、スピード感をもって事業変革を着実に前進。再成長に向けた新たな形を築く」
シャープは「2025年度決算説明会」を開催し、2025年度の決算概要、再成長へ向けた今後の方向性、2026年度の通期業績予想、そして、重点施策の推進状況について、同社社長執行役員 CEO 川村哲治氏が説明を行った。
2025年度連結業績は、売上高1兆8928億円(前年比12.4%減)、営業利益485億円(同77.6%増)、経常利益579億円(同228.3%増)、最終利益474億円(同31.4%増)の減収増益。
主力のブランド事業は競争環境の激化や需要の低迷などから減収となったが、営業利益は前年度を上回った。ディスプレイデバイスも減収とはなったが、営業赤字は大幅に縮小。この結果、全社トータルの売上高は減収となったが利益は改善した。
公表値に対しては、売上高・営業利益・経常利益は上回り、最終利益は下回ったが、特別損益が大幅プラスだった前年度から3割超の増益を達成。自己資本が10.5%から19.6%まで上昇するなど財務も大きく改善した。川村社長は「2025年度で大きな構造改革には概ね区切りがついた。2026年度は成長に向けた取り組みを一層強化していく」と力を込めた。
セグメント別の売上高・営業利益では、ブランド事業は厳しい事業環境下、減収ながらも増益を確保。「スマートライフではASEANでのエアコンの市況低迷や国内での洗濯機の競争激化で減収となったが、利益についてはテレビ事業やソリューション事業における構造改革効果もあり増益となった」と説明した。
中期経営計画の初年度となった2025年度を総括して、「デバイス事業のアセットライト化に区切りをつけ、収益力の改善や財務基盤の強化、さらには将来への布石を打つなど、再成長へ向けた基盤の構築が着実に前進した一年となった」と手応えを訴えた。
その “再成長” へ向けては、「現在の事業構成は成熟事業を中心としており、再成長に向けては “成長事業” の創出が不可欠」との現状認識を示した。収益基盤であるブランド事業も減収に転じており「立て直しが必要」と述べ、メモリー価格の高騰や中東の不安定な情勢に直面し、「収益への逆風が一段と強まっている」と気を引き締めた。
数多くの課題を抱えたなかでの “再成長” への道筋として、グローバル事業拡大の加速、SHARPのブランド力向上、ディスプレイデバイス事業の収益改善・安定化などによる「収益基盤の強化」と、持続的成長を牽引する新規事業の創出と事業化の加速、既存ブランド事業におけるサービス/ソリューション型ビジネスへの転換などによる「事業変革」の2つの軸から、成長軌道へ転換を加速。鴻海との連携もこれまで以上に深化させ、WIN-WINの関係構築を進めていく。
2026年度通期業績予想は、売上高1兆7700億円(前年比6.5%減)、営業利益490億円(同0.9%増)、経常利益390億円(同32.7%減)、最終利益420億円(同11.5%減)とした。「ブランド事業は、外部環境悪化の影響およびWindows 11切替特需の反動により減益となるものの、ディスプレイデバイス事業の収益改善を進め、全社では前年に対して増益を目指す」とした。
最後に、重点施策の進捗状況について説明。スマートライフにおいて掲げるのは「AIoT事業の強化」だ。
「家事領域での付加価値提案と、機器・サービス連携の二軸でAIoTの価値向上を追求する。昨年度は生成AI対応機器や生成AI活用サービスを次々と市場に投入するとともに、顧客データの統合を進めるなど、AIoTの本格拡大へ向けた基盤を構築してきた」と実績を強調。今年度はそれらの基盤を活用して、「AIサービスの事業化に取り組むとともに、AIoTのグローバル展開を加速していく」と新規サービスやソリューションの創出を目指す。
また、将来の成長をけん引する新規事業の創出では、昨年度の中期計画で示した「AIサーバー」「EV」「ロボティクス・インダストリーDX」「宇宙(衛星通信、宇宙用太陽電池)」の4領域を中心に進めており、詳細については6月9日に開催する事業説明会にて説明を行う。川村社長は「足元は難しい状況が続いているが、スピード感をもって事業変革を着実に前進させ、再成長に向けた新たな形を築いていく」と説明を締めくくった。



























