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Astell&Kern、新フラグシップDAP「A&ultima SP4000」を8/16に発売。ブランド初の“フルAndroid OS”搭載機
アユートは、同社が取り扱うAstell&Kern(アステル アンド ケルン)ブランドの新製品として「A&ultima SP4000」(以下、SP4000)の発売を、8月16日(土)より開始する。価格は693,000円(税込)。カラーはBlack/Silverの2色展開。
SP4000は、Astell&Kernブランドの新たなフラグシップDAP。前モデル「A&ultima SP 3000」(以下、SP3000)の発売以来、3年間の研究と革新によって開発されており、“次世代のサウンド” を提供するとアピールしている。
すでに6月26日(木)に製品発表および先行試聴会は行われていたが、このたび8月16日(土)よりアユート直販ECサイト「アキハバラe市場」および正規取扱販売店にて発売される旨が明らかにされた形だ。

正式発表と先行試聴会のレポートはこちら
Astell&Kern、新フラグシップDAP「A&ultima SP4000」。約2年半越しの進化点を先行体験してきた
大きな特徴は、ブランド初となる “フルAndroid OS” の採用。一般的なAndroidスマートフォンと同じように、さまざまな音楽ストリーミングアプリをGoogle Playストアからインストールすることができる。
また、Android OSの仕様であるサンプリング変換(SRC)には、独自のカスタマイズ技術「ADP(Astell&Kern Direct Path)」によって対策されており、ストリーミング環境においても余分な処理のないロスレス再生が可能だとしている。
Astell&Kern初の “フルAndroid OS” を搭載
D/A回路には、DACチップ「AK4191EQ」×4基と「AK4499EX」×4基からなる独自の「オクタオーディオ回路」を搭載。デジタルとアナログの信号処理構成が、SP3000では1:2であったところ、 本機では1:1とすることで、より正確な信号伝送を実現。131dBという優れたS/N比を達成したという。
オペアンプは、SP3000の2倍の数を搭載。並列配置とすることで、ダイナミックレンジの広がりやディテール再生の強化を図っている。消費電力が大きいため「Normal Mode」時はフル駆動させないが、「High Driving Mode」時は電流を増加させてすべてのオペアンプを駆動。このとき、繊細な音のディテールを正確に再現し、深くクリアで臨場感あふれる音楽再生を楽しめるとアピールする。
サンプリングレートは、最大PCM 768kHz/32bit、DSD512のネイティブ再生に対応。また、再生音源のサンプリングレートをリアルタイムでアップサンプリングDAR(Digital Audio Remaster)技術も搭載。本機では第2世代にあたる「Advanced DAR」を採用しており、VSE(Virtual Sound Extender)技術を用いることで、最大PCM 384kHz、DSD256までのアップサンプリングをサポートする。
オーディオ信号処理において周波数ごとにズレが生じてしまう現象「群遅延」への対策として、「ESA(Enhanced Signal Alignment)テクノロジー」を独自開発。周波数信号をより均一に整列させて歪みを最小限に抑え、音の明瞭度と純度を向上させるとしている。
回路基板には、スマートフォンや高性能電子機器でも使用されるという「Any Layer HDI(High-Density Interconnect) PCBテクノロジー」を採用。コンパクトなスペースでの複雑な回路設計を可能にする技術で、これによって信号経路を最適化。信号のロスを最小限に抑え、より洗練されたサウンドを再生するという。
オーディオ回路を電磁干渉から保護するシールド缶には、ブランドで初めて純度99.9%の銅製シールド缶を採用。シールド性能に優れるのみならず、サウンドの明瞭化にも貢献するとしている。
電源部には、新たに「LDO(Low Dropout)レギュレーター」を導入。一般的に精密医療機器や5G通信機器に使用される高性能部品とのことで、バッテリー電圧を安定化やノイズ抑制に寄与。従来比で最大97%のノイズ低減率を達成したと説明する。
CPUにはQualcomm「Snapdragon 6125」オクタコアプロセッサーを搭載。8GBのDDR4メモリーとの組み合わせによって、優れたサウンドパフォーマンスと高速なシステムレスポンス、快適かつスムーズなUIを楽しむことができるという。
また、CPU、メモリー、無線通信部をひとつのモジュールとして構成し、SoCデジタル回路部を同一エリアに配置。これによって、オーディオ専用の回路スペースを確保するとともにデジタル回路の発熱やノイズを低減。回路構成全体の効率を最大限に高めてるとのこと。
筐体/外観は、「闇を貫く光の力」をコンセプトにデザイン。フロントにはポリッシュ仕上げのステンレススチール「904L」を採用。一般的なステンレスよりも硬く、加工に手間と時間がかかる一方で、耐久性と耐食性に優れるという特性から高級時計にも使用される素材とのことで、美しさと高級感を演出している。リアは、PVDコーティングのセラミックで仕上げられており、デザインと機能の両面で卓越したクラフトマンシップを実現したとしている。
ディスプレイは、2K(2180×1080)6型の高精細大画面。UIには、機能性とエモーショナルな体験を両立するようアップグレードされたという新世代UIを採用。メイン画面において、アルバムをスワイプするとLPがスライドして表示されるアニメーションが実装され、視覚的にも楽しめるようになっているという。
Bluetoothのバージョンは5.0、コーデックはSBC/AAC/aptX HD/LDAC/LHDCに対応。入力は端子はUSB Type-C×1、出力端子は3.5mm 3極アンバランス×1、4.4mm 5極バランス×1を装備する。外形寸法は85W×149.8H×19.5Dmm、質量は約615g。付属品として、ドイツのPerlinger(ペルリンガー)社製シュランケンカーフを使用したレザーケースを用意。
さらにオプション品として、専用のリアルレザーケース「A&ultima SP4000 Case」を同日8月16日(土)より発売。BlackとKhakiの2色をラインナップし、Khakiのみアユート直販サイト「アキハバラe市場」限定での販売となる。価格は25,300円(税込)。
イタリアのGRUPPO MASTROTTO(グルッポ・マストロット)社の牛革を使用しており、表面のソフトな手触りが特徴。心地よい手触りと優れたグリップ感を実現したとアピールしている。内部は柔らかいマイクロファイバー素材で仕上げられており、製品保護にも配慮されている。































