公開日 2016/01/09 15:08

<CES>Parrot「Zik 3」は何が進化した? 同社幹部に聞く

「全く新しい」新モデル
編集部:風間雄介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
昨秋開催されたIFAで初公開された、仏Parrotのワイヤレスヘッドホン「Zik3」。今回のCES 2016のParrotブースにも多数展示されていた。

ちょうど国内では、Parrot製ヘッドホンの販売代理店がモダニティから完実電気に移管した。近々国内での正式発売のアナウンス、そして販売価格の発表があると予想される。

国内での正式発表を直前に控え、CESのParrotブースで、同社 日本・アジア太平洋副社長のクリス・ロバーツ氏に話を聞くことができた。Parrot本社でもナンバースリーという幹部である。

パロット ジャパン(株)日本・アジア太平洋副社長のクリス・ロバーツ氏

ワイヤレス+ノイズキャンセリングで、しかもアプリ対応と、いまのヘッドホンのトレンドを数年前から実現している先駆者、Zikシリーズ。その最新モデルがZik 3だ。

Zik 3はZik 2と形状がよく似ていることもあり、あまり変化がないようにも感じられるが、ロバーツ氏によると「完全に新開発した」フルモデルチェンジ機だ。

まずデザインだが、デザインを担当したのは引き続きフィリップ・スタルク氏。イヤーカップ部のパターンは3種類用意した。クロコダイル柄のもの、ステッチ風のパターンのもの、そしてZik 2と同様の無地のものがラインナップされている。これにレッドやグリーンなどの鮮やかなカラー、さらにブラックやブラウンなど合わせやすいカラーが用意され、計8種類のバリエーションが用意されている。なお、ヘッドバンド部も材質を変更。曲げられるようにしてさらにフィット感を高めた。

3種類の表面デザインを用意

Zikシリーズはイヤーカップ部をタッチすることで各種操作が行えることが特徴の一つだが、その感度も調整。表面に凹凸があるクロコダイル柄などで正確なタッチ操作を行えるようにするのは苦労したという。

ヘッドバンド部を自由に曲げられるようにしたのも特徴だ

またZik 3では、新機能としてワイヤレス充電に対応。Qi技術を採用したもので、すでにQi対応の充電器があれば、それを使って充電することも可能。Parrot自身も純正の充電器を用意しており、ヘッドホン本体のパターンやカラーリングに合わせた、大きめのタマゴ形状となっている。ヘッドホンの片側のイヤーカップに充電用の電極が仕込まれており、充電器にヘッドホンを被せると充電がスタートする仕組みだ。

左側のイヤーカップの内側にQiの充電機能が仕込まれている

そのほかZik 3では、ノイズキャンセリング機能も進化。Zik 2では、完全な静寂を得ようとすると、アプリでノイズキャンセルレベルを手動で調整する必要があったが、Zik 3では自動的に行われるよう改良した。

またUSBケーブルでPCやMacと接続し、5.1ch音声や192/24までのハイレゾ音声を聞くことも可能になった。つまり、本体内にハイレゾ対応のDACが内蔵されているということだ。なお、USBを使って音楽再生を行いながら、同時に充電を行うことも可能だ。

アプリも進化。スマホ向けやタブレット向けのアプリが用意されていることはもちろんだが、Zik 3ではApple Watchや、Android wearを採用したスマートウォッチでの操作にも対応した。

クリス・ロバーツ氏は、Parrotブース全体の紹介も行ってくれた。それによると、同社が最も利益を得ているのはオートモーティブ事業。GPSと連動したインフォテイメントを中心に、スマホとの連動機能などを開発・販売している。

オートモーティブ事業が同社のプロフィットセンターだ

スマートな花瓶「Pot」

このオートモーティブで開発した技術資産をもとに、それを転用して開発したのがドローンやZikだ。多くのセンサーを内蔵し、スマホと連動するスマートな花瓶「ポット」もその流れと理解できる。同社が手がける製品は、ジャンルに脈絡がないように一見感じるが、その実、根幹となる技術はすべて共通しているのだ。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX